後戻りと矯正治療
2018年03月18日
こんにちは、三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科(東京都世田谷区)の院長の内澤です。
矯正相談で、「以前矯正治療を経験したのですが、最近でこぼこが出てきて、そのでこぼこを改善できませんか?」と聞かれることがあります。
いわゆる後戻りによりでこぼこが出た状態です。
おいおいお話を聞いていると、ほとんどの患者様で共通することがあり、それが矯正治療後の歯並びを維持するための保定装置(リテーナー)の使用を中止していたとのことでした。
でこぼこが出る理由
矯正治療後にでこぼこが生じる理由は大きく2つあり、①矯正治療後の後戻り、②加齢変化が原因となります。
①矯正治療後の後戻り
矯正治療を行うと、もちろん歯並びやかみ合わせは改善されます。
歯並びやかみ合わせの改善のためには、歯が骨の中を大きく移動する必要があり、かつ大きく動いた歯は新しい環境になれ、その場で維持されていなければなりません。
しかし、歯が移動した後の環境に慣れ、安定するまでに時間がかかるため、保定装置を使用しないと、歯は動き元のような、でこぼこが生じます。
②加齢変化
人間は、変化しないところはありません。そのため、矯正治療後のかみ合わせや歯の位置が変化しないということはありません。つまり、矯正治療により歯を動かしていなくても、潜在的に歯の位置が変化する力が加わるために、保定装置を使用しないと、歯は動き、でこぼこが生じます。

ここで、何度も出てくる保定装置のことですが、一般的に保定装置は、現状のかみ合わせや歯の位置の変化を最小限にとどめるための装置なので、保定装置を使用していたら矯正後のきれいな歯並びの状態を100%維持できるというものではありません。
しかし、きれいな歯並びを維持するためには、長期間の保定装置の使用が推奨されます。
矯正装置を外すと粘膜や舌から歯を押される力が加わるため、歯は動きます。
保定装置の種類
保定装置の種類として、取り外しの出来る装置(可撤式保定装置)と、取り外しのできない装置(固定式保定装置)があります。
①可撤式保定装置
可撤式保定装置には、マウスピース型とワイヤーとプラスチックでできた床型の2種類があります。
使用時間は、
a. 歯並びの治療が終了した後(装置除去後)、半年から一年は歯磨きと食事以外の使用
b. 装置除去後約1年後からは在宅時使用
c, 装置除去後から1年半以降は、就寝時使用を推奨しております。

②固定式保定装置
固定式保定装置には、フィックス型、つまりワイヤーを歯の舌側に接着する方法があります。
可撤式保定装置に比較し清掃性は劣るのですが、その反面取り外しをする必要がないこと、また舌側に装置が付くため、ほとんど目立つことがありません。また、取り外しのできない装置なので、常にお口の中に維持されます。
保定装置をいつまで使用するかは、理想としてはいつまで、きれいな歯並びを維持したいかで決まります。つまり長く維持したいと思えば、長い間使用することを推奨いたします。
ちなみに、歯並びに凸凹がでたら、そのでこぼこの改善には再度歯を積極的に動かす矯正装置(マウスピース型矯正装置、舌側ブラケット、唇側のマルチブラケット)を装着する必要があります。
まとめ
矯正治療後の歯並びを維持するためには保定装置の使用が重要となります。
また、きれいな歯並びを維持するためには適切な使用時間と長期間の使用が必要となります。
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後戻りと部分矯正
2018年01月22日
こんにちは、三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科(世田谷区三軒茶屋)院長の内澤です。
「矯正治療後のあと戻り」、避けられないことですが、最小限の止めることはできます。
あと戻りを最小限に防ぐ方法、その方法は、保定装置を使用することです。
矯正治療後にあと戻りでまたでこぼこが生じてしまう原因には、たくさんの理由があります。
(さらに…)
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後戻りと矯正治療
2018年01月11日
三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科(東京都世田谷区)院長の内澤です。
矯正治療は、時間、労力そしてお金がかかりますが、希望する綺麗な歯並びになります。
綺麗な歯並びになると、笑った時の笑顔が今よりもさらに魅力的になります。
しかし矯正治療後の心配なこと、それは「後戻り」
後戻りとは
矯正治療後の歯並びにでこぼこが生じてしまう後戻り、
正直、後戻りを完全にふせぐことはできません。
しかし最小限に食い止めることはできます。
最小限に食い止める方法は、矯正治療後の保定装置を使用することです。
保定装置に関して(後戻りが生じる理由、保定装置の使用時間と種類について)は、以前当院のブログにて掲載させていただいているので、1度読んでみてください。 ( https://www.sangenjaya-ortho.com/blogs/archives/371 )
後戻りに対する矯正治療の方法
保定装置を使用しなしで後戻りが生じた場合でも、再度矯正装置を使用して、歯並びの改善をすると、綺麗な歯並びになります。
ちなみに、後戻りによって生じたでこぼこの程度、治療方法の希望(矯正装置をどの範囲で装着するのか、目立たない装置を希望するかどうか)は患者様それぞれで違うため、後戻りに対する矯正治療方法は、人それぞれでことなります。
場合によっては、1度目の矯正治療よりも、後戻りに対する矯正治療の方が、難易度が高くなることもあります。
しかし、安心してください、適切な治療計画を立てて、適切な矯正治療を行えば、目標とする歯並びを得ることができます。
矯正装置の装着する範囲
例えば、前歯のでこぼこのみの後戻りであれば、矯正装置を前歯だけ部分的につけて、矯正治療を行えば1回目の強制治療後に戻ります。
しかし、ここに、歯の前後的な関係(例えば、上顎の歯が出てきて出歯になったとか)、垂直的な関係(だんだん前歯で物をかみにくなったとか)が加わると、治療も複雑になるため、歯並びの垂直的な関係や、前後的な関係も改善する場合には、すべての歯に強制装置をつけて、改善する必要が出てきます。
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治療期間
治療期間は、前歯だけ部分的につけて行う治療よりも、すべての歯に矯正治療を行う方が期間もかかります。
治療費
料金に関しても、前歯だけ部分的につけて行う矯正治療よりも、すべての歯に矯正治療を行う方が、使用する装置も多いですし、治療期間も長くなるため、治療費が高額になります。
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まとめ
後戻りに関しては、治療期間やどのような歯並びにしたいかや、治療費等の違いによって、治療方法がいろいろありますので、一度ご相談いただければと思います。
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東京都世田谷三軒茶屋1丁目32-14園田ビルB1F
03−6805−5765
https://www.sangenjaya-ortho.com
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後戻りをふせぐ矯正装置
2017年12月4日
こんにちは、三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科(東京都世田谷区)院長の内澤です。
以前の矯正相談にて、『矯正治療後のキレイな歯並びは、何もしなくても一生維持されますか?』と聞かれることがあります。
答えは、Noです。
その理由として、人間の体で変化しないところはないので、例えば皮膚、どんなに、メンテナンスをしていても、加齢と共にシワやシミが生じますよね?
歯も一緒です。
加齢変化によって、歯並び、かみあわせは常に変化します。
つまり、矯正していても、していなくても、なにもしていなければ加齢と共に凸凹が生じてきます。
特に、矯正治療にて積極的に歯を動かした後は、せっかく苦労して得たキレイな歯並びをなるべくキレイな状態で維持するために、取り外しのできる保定装置を使用します。ちゃんと使わないと、また凸凹が生じてしまいます。(後戻り)
一方、『たとえ取り外しができる装置としても、矯正後に保定装置は一生つけるの?』とも聞かれます。
理想的には、そうなります。しかし、ライフスタイルの変化もあるため、いつまで使用するかは患者さまご本人とご相談させていただいております。
また使用時間ですが、保定装置を使用する目的は、歯並びや、かみあわせの変化を最小限にとどめるためなので、変化しやすい時に長時間使用し、変化が小さい時には使用する時間を短くします。
歯を大きく動かした後(矯正装置を外した直後)は、歯を支えている歯槽骨や組織が安定しないため、保定装置は長期間の使用となります。
特に、約半年から一年程度は食事と歯ブラシ以外の使用となります。
また、そのあとは、在宅時しようとして、さらに除去から2年程度たつと
就寝時のみの使用をお勧めしております。
使用する取り外しのできる保定装置には、2種類あります。
使用する取り外しのできる保定装置には、2種類あります。
一つは、金属のワイヤーとプラスティックでできているもの(ベックタイプ)。

もう一つは、プラスティックのみでできているもの(マウスピース型)があります。

それぞれを比較したメリット、デメリトとして、
ベックタイプは、ワイヤーが入っているため、装置の強度が強いが、逆にワイヤーが目立ってしまいます。
マウスピース型は透明なため、目立たないが、歯と歯がかみ合うところまで材料があるため、歯ぎしりで装置に穴が開くことや、割れて壊れやたりします。
どちらを使うかは、それぞれを比較したメリット、デメリト、そしてライフスタイルを考慮して決定します。
以上が保定装置でした。
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