インビザラインで矯正治療が完了した後に使う「リテーナー」とは?
2023年5月26日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
インビザラインによる矯正治療が終わった後には、矯正の「後戻り」を防ぐために行うべきメンテナンスがあります。
今回は、この後戻りを防ぐためのリテーナーの特徴や使い方、日常生活で気をつけるべきこと、また再矯正が必要に関しても記載しています。
■インビザラインの治療後には後戻り防止が必須

骨が固まり安定するまで要注意
透明のマウスピースを使用することで、矯正に対するハードルが下がったインビザライン治療。その時々の自分に合ったたくさんのアライナーを装着することで徐々に歯を移動させて矯正し、症例にもよりますが一般的には1年~3年程度かかることが多いです。
義務付けられている装着時間をきちんと守り、必要に応じたアライナーの交換も行えば、特に問題もなくインビザライン治療が進むでしょう。
上記で終了するわけではなく、歯列が問題のない状況になったのですから、それを維持しなくてはなりません。人間が思っている以上に後戻りする力はすさまじく、完全に歯列が矯正されていると思っていても、容易に後戻りの現象が起こります。
後戻り防止をしなくてはならず、これをきちんと行わなければ、長期間の苦労が水の泡になりかねません。後戻りすると厄介なことになるので、それを防止するためのメンテナンスはきちんと行うべきでしょう。
具体的には、矯正終了時はその根っこの部分の骨がまだ不安定です。ということはしっかりと固定されていないので、骨が固まって安定するまでは要注意です。
■リテーナーの役割について
インビザラインだけでなく、その他の矯正治療でも使用するリテーナー。これは保定装置のことを指し、矯正治療が終わった後の不安定な歯列をきちんと固定し、それを維持するためのアイテムです。あくまでも歯科矯正自体は終了しているので歯を動かしていた際のアライナーほどの強力さはありません。ですが、歯の根の部分の骨が固まっていない状態でも後戻りしないくらいの保持力は有しています。
リテーナーといってもその種類は様々で、マウスピースを使ったものやプレートによるもの、そしてワイヤーによるものがあります。インビザラインはマウスピースを使った矯正手法なので、インビザライン後に使うリテーナーはマウスピースによるものが一般的でしょう。
リテーナーが果たす役割は非常に大きくて、美しくなった噛み合わせを維持できるかどうかはこれにかかっています。矯正が終わった!ということでサボッていると、後戻りが起こり、また乱れた歯列になるでしょう。
■リテーナーの適切な使用方法と期間

リテーナーの適切な使用方法と期間
矯正治療後に装着することになるリテーナーは種類によって使い方に違いがあります。インビザラインの治療後に使用するリテーナーは、治療最中に用いるマウスピースと似ていますが、その強度はリテーナーの方が高いです。
使用方法はとても簡単で、好きなときに取り外しが可能ですから、アライナーと同じような脱着方法となります。固定式ではないのでメンテナンスにより清潔に保ちやすいです。通常はほぼ一日中装着することになります。ある程度安定が見られた場合は、寝るときだけの装着、となるケースも。
インビザライン治療の後に使われるリテーナーはビベラリテーナーです。クリンチェックのデータから作るケースが多いので、正確度の高いリテーナーとなります。すでに治療の際にマウスピースを使っているので、インビザライン用のリテーナーの使用方法で悩むことはないでしょう。
トータル期間にはかなり個人差があります。一般的には1年~3年程度と言われており、特に装着後1年半くらいは後戻りする可能性が高くなります。
メンテナンスについてもアライナー同様で、研磨剤入りの歯磨き粉やお湯の使用は厳禁です。例えば変形したリテーナーを使っていると、どんどん歯列が悪くなる恐れもあります。
■悪い癖を直さなければ再度噛み合わせが悪くなる可能性も
クリンチェックなど、インビザラインならではのシステムの導入により、高精度な歯科矯正が可能になりました。利便性の高い点や他人にバレるリスクの軽減なども魅力です。
しかし何か悪い癖が原因で噛み合わせ・歯列が悪くなった場合には、その問題を直さない限り根本的な解決にはなりません。
インビザライン治療で綺麗になり、そしてリテーナーを使い完璧に治療が終わった場合でも、頬杖などの悪い癖があると徐々に歯並びが悪くなります。
長い期間治療をしてきたにもかかわらず再度噛み合わせが悪くなっては無意味です。それを予防する意味でも、悪い癖を直すように心がけましょう。自分自身では気づいていないケースもあるので、家族など親しい人に指摘してもらってください。
■再矯正が必要になるケースとは
矯正治療後に再矯正が必要になるケースもあります。理由は本当に様々ですが、リテーナーの装着時間不足によるもの、歯の周辺部位からの圧力によるものが代表的です。それを予防するためにきちんとしたルールのもと対策をしますが、そんな中でも後戻りすることはあります。
多少の歯の後戻りなら気にならない可能性もありますが、そうでない場合は見た目を気にして再矯正することも多々あります。実際に当院でも後戻り矯正のプランをご用意していて、例えば他院で治療された方が希望されることも多いです。
「3年間以上矯正をしていても効果がない」「以前矯正をし後戻りした」「歯列矯正中に歯肉が下がってきた」こういった際にも再矯正することがあります。
一度矯正をして、再び矯正をするのはとても大変ですし金銭的な負担ものしかかります。はじめから安心できる歯科医院を選ぶことが非常に重要です。当院には、インビザラインのダイヤモンドドクターが在籍しているため安心感も抜群です。
■再矯正できないこともある?

再矯正は必ずしも可能だとは限らない
再矯正を希望しても必ずしも可能だとは限りません。もちろん通常は可能ですが、はじめの矯正の際に歯肉退縮を発症している場合や歯根吸収している場合は例外です。もしこれらの症状があるにもかかわらず再矯正をすると、負荷がかかりすぎて、歯を失う危険性も出てきます。
それ以外に、歯周病が酷くなって骨が溶けた場合も再矯正できません。そもそも歯を支えるのは歯槽骨なので、口内環境をより良い状態で維持するためにも、再矯正に備えるためにも、歯周病の予防は必須です。
インビザラインをはじめとした歯科矯正が終わったからといって安心せずに、後戻りや再矯正のことも考えてきちんとケアを行いましょう。
再矯正ができるかできないか、そして行うべきか行わないべきか、詳細は歯科医師に確認しましょう。
■まとめ
インビザラインの矯正治療が完了した後の生活の中では、リテーナーを使った保定が必要です。しっかり後戻り対策をすることで綺麗な歯並びを実現させられます。そうでないと再矯正をすることになり、金銭的にも労力的にも負担をかけてしまうでしょう。
リテーナーを使う期間は患者様により異なりますが、長くても3年程度です。歯科医師指導のもと正しく保定することがとても重要です。
悪い癖が原因で噛み合わせが悪くなっている場合は、それを直して再び歯列が悪くなることを防ぎましょう。インビザラインのリテーナーは使いやすく、クリンチェックの結果をもとに作れる点も特徴です。

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歯列矯正装置をつけるまでにやることリスト
2023年5月19日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
歯並びを綺麗にするためには歯列矯正装置を装着することになります。思い立ってすぐに歯列矯正装置をつけるわけではなく、そこまでに様々な過程を経ることになるでしょう。利用する歯科医院や希望する矯正方法、そして現在どういった状態なのか。様々な要因によってやるべきことは異なります。
今回はあくまでも一般的な歯列矯正装置を想定し、リスト形式で分かりやすくお伝えします。
多くの方は矯正歯科とこれまで関わりを持ってこなかったはずなので、この記事を参考にしてみてください。
■自宅で可能な「やることのリスト」

・自分の歯列の状況を把握
「歯科矯正を考えている」ということは、何かしらの歯に関する悩みがあるはずです。例えば、出っ歯や受け口をはじめとした問題を抱えているかもしれませんね。
自分が現在どういった歯列なのか、どんな状況なのか…について把握しておきたいです。
もちろん、歯科医師の判断ではなくあくまでも自分での判断に過ぎないため確実性の高い把握は難しいです。しかし矯正への第一歩ということで、インターネットを活用しながら調べてみるのもおすすめです
・おすすめの矯正歯科医院を探し、カウンセリング予約
自分がどのような状態・症例なのかを把握できれば、その分野に強みを持った矯正歯科医院探しが可能になります。
矯正治療が可能な歯科医院も日本全国にたくさんありますが、取り扱っている治療法もそれぞれ違えば、技術力や経験も異なるため、自分にとってのおすすめの矯正歯科医院探しがかなり重要になるでしょう。
ただ、インターネットだけでより良い歯科医院を探し出すことは大変です。
歯科医院探しの際には、無料でカウンセリングをしてくれるかも確認しましょう。大きな決断が必要な治療ですから、無料カウンセリングで不安を取り除いておくべきです。
カウンセリングの予約は電話だけでなく、最近では公式サイトのフォームから申し込みができるところも多いです。自分の都合の良い日時を指定して、予約を完了させましょう。
■歯科医院で「やることのリスト」初期

・カウンセリングを受ける
カウンセリング…「一体どんなことをするのかな?」と不安に思っている方も多いでしょう。
難しく考える必要はなく、契約するかしないかは考える必要がなく、気軽に参加してください。
カウンセリングの内容も歯科医院次第ですから、公式サイトで確認をしたり、場合によっては電話で質問するのも良いでしょう。
三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科では、専用のカウンセリングルームを用意しており、プライバシーにも配慮しています。患者様が本当に知りたいことを知ることができます。
無料のカウンセリングで溜まりに溜まった不安を話してみたり、治療についていろいろな質問をしてみましょう。
歯科矯正を受ける場合も受けない場合も、カウンセリングは非常に重要な意味を持っています。
・歯の状態や矯正の適応性の確認
現時点での歯の状態や矯正治療への適応性のチェックなども行います。他の人と同じような症例だと思っていても、実際にはかなり違っていたという例もあります。そのため歯の状態確認や適応性チェックは欠かすことができないでしょう。
希望する治療法があったとしても、適応性についての問題があれば不可能です。
・虫歯や歯周病などの検査・治療
基本的には、歯列矯正よりも虫歯や歯周病の治療を優先して行います。虫歯や歯周病はれっきとした病気ですから、当然矯正治療よりも先に実施します。そして治療が終了次第、歯列矯正を開始します。
はじめのチェックの際には虫歯や歯周病トラブルがなくても、普段の生活の中で発症する病気なので、歯列矯正の途中で発症するケースもみられます。実際に矯正治療が始まってから通院するたびに、これらに罹患していないかのチックが行われるはずです。スムーズに矯正を進めるためにも、虫歯や歯周病対策をしっかりと行ってください。
・歯列矯正に必要な検査の実施
歯列矯正の治療方法は様々あります。ワイヤーを使ったものから、インビザラインに代表されるマウスピースによる矯正など多彩です。
どの歯列矯正治療をするかにもよりますが、それぞれ検査は必要です。レントゲンの撮影や本格的な機器を活用した検査もあります。
例えば、インビザラインであれば、iteroと呼ばれる口腔内スキャナーを使って口の中をスキャニングし、適切なアライナー作りにつなげます。
■歯科医院での「やることリスト」続き
・治療プランの作成
検査の結果をもとに、具体的な治療プランを作成していきます。それに基づき矯正を進めていくのですが、この治療プランの部分も治療方法によってかなり違ってきます。
マウスピース矯正のインビザラインの場合は、iTeroによる検査やスキャンを行い、約3週間後にクリンチェックの確認をします。他の矯正治療よりも具体的かつ本格的なシミュレーション動画を見ながら歯の動きを確認でき、結果的に患者様自身もプランの確認が容易になります。
・必要に応じて歯を抜く
理想とする歯並びにするために、特定の歯が邪魔をしているケースもあります。そういった際には歯を抜くことも検討されます。
歯を抜く場合とそうでない場合では、最適な治療法が異なります。
・最終的な歯列矯正装置に関するルールの説明
歯列矯正装置をつける前に、矯正治療に関するルールの説明などが再度行われるでしょう。
インビザラインの場合は、マウスピースを使った矯正なので「1日20時間以上装着する」などといったルール確認も必須です。それ以外には、アライナーの洗浄方法や管理について、装着や取り外し方法など、多岐に渡った説明が進められます。
そういった流れを経て、最終的に歯列矯正装置の装着に移ります。
インビザラインを例に挙げましたが、他の治療方法の場合は流れやルールが異なります。ですから担当の歯科医師に確認するようにしてください。
■患者様次第でやることは異なる
患者様の噛み合わせを改善するために実施する歯列矯正ですが、矯正装置をつけるまでには上記をはじめとした様々な工程を踏みます。
「歯を抜くのか、現状どのような歯列なのか、希望の治療方法があるか」も見極めなくてはなりません。そして生活習慣や性格も影響します。
特に重要度の高い「やること」と言えば、歯科医院選びでしょう。矯正の成功のためには、歯科医師のスキルも重視する必要があります。ネット上だけで見分けることはとても難しいため、実際に歯科医院に足を運びカウンセリングを受けましょう。即決即断する必要はなく、自分のペースでゆっくりと答えを出していきましょう。
■まとめ
歯列矯正装置を装着するまでには、想像を超える数のやるべきことが存在しています。治療法によって多少は異なるのですが、代表的なやるべきことを挙げてみました。リスト形式にして一覧化すれば、心の事前準備もしやすいと思います。
自分自身でできる「やること」に加え、歯科医院において歯科医師が行う「やること」があります。
インビザラインであればiteroという最新式のスキャニングシステムを使い、歯科に詳しくない患者様も単純明快に分かる映像を使用し、説明が行われます。三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科は、これまでに数多くのインビザライン治療を施しており、さらにiteroの導入も行っています。
当院の公式サイトをご覧いただければ、患者様がやることを確認いただけると思います。カウンセリングを受けていただくと、より詳しく説明させていただくため、事前に「今後やること」の把握をしやすくなります。

マウスピース矯正で痛みが出るケースは?
2023年5月12日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
インビザラインをはじめとするマウスピースを使った歯科矯正は人気が高く、そして利便性の良さもあり、興味を持つ方が増加しています。ワイヤー矯正に比べると敷居が低く大人も行いやすく、たくさんのメリットがあります。しかし気になるのはマウスピース矯正の痛みに関してでしょう。少なからず歯を移動させるわけですから当然痛みを伴いますが、今回はマウスピース矯正で痛みが出るケースの詳細や対処法などを紹介していきます。
痛みの問題は矯正治療とは切っても切り離せないものなので、是非とも知っておいていただきたいです。
■マウスピース矯正は痛いの?ワイヤー矯正との違いは?
マウスピース矯正も一般的には痛みを伴いますが、ワイヤー矯正と比較すると通常は痛みが少ないと言われています。専用の器具を使い理想的な歯列を実現させるので、矯正で痛みが出るというのは当然のことです。ですから「マウスピース矯正でも痛みはある」というのが回答になります。
しかし痛みには個人差があります。もともとの歯列の状態や実施している矯正方法の種類によっても異なりますし、その他様々な要因で痛みの感じ方は異なります。
矯正治療は長きに渡って継続するものなので「できるだけ痛くないものがいい」と考えるのも当たり前です。その際におすすめなのがマウスピースによるもので、例えばワイヤー治療とは違い我慢できなくなるほど痛い場合には取り外すことも可能です。ワイヤーであれば自分では外すことができませんし、上記の通りマウスピースよりも痛みが強い傾向にあるため厄介です。
マウスピース矯正についてお話しますと、痛みがずっと継続して続くものではありません。またすごく痛い…というよりも、我慢できる痛みやちょっとした違和感程度のことも多いです。例えばインビザラインは、定期的に新しいマウスピースに変更しますが、変更した後は少しの間痛みや違和感が出るかもしれません。徐々にマウスピースが自分の歯にフィットするため、それまでの辛抱です。
■マウスピース矯正で痛みが出るケースとは?

痛がっている女性
マウスピース矯正で痛みが出るケースは様々で、まず挙げられるのは、新規のマウスピースに変更したばかりの際に発生するものです。歯を動かすために現状の歯列とは異なる形状のものを装着するので、痛みが出て当然です。
その他にもいろいろなケースがあるので紹介していきます。
・矯正開始直後
マウスピースの交換時ではなく、矯正自体をはじめて行った後は痛みを感じやすいです。体が慣れておらず痛みの他に不快感を覚えることもあります。ですが多くの場合は数日~1週間程度で収まります。
・マウスピースの装着や取り外しの際
マウスピースの装着時は丁寧に行ったとしても口の中を傷つける恐れがあります。口内の多くの場所は粘膜ですから、例えばマウスピースの装着時に粘膜を歯とマウスピースで挟むこともあります。そういった傷などが原因となり、炎症が起こるケースも見られます。
・マウスピースの変形等による影響
マウスピースは清潔に保つ必要があります。そのためお湯を使用して洗浄する方もいらっしゃいますがNGです。変形や変色などしてしまい、矯正効果が得られなくなるだけでなく逆に噛み合わせが悪化する懸念もあります。マウスピースが変形すると歯列に合わなくなり、かなりの痛みが発生する恐れもあるでしょう。もし変形した場合にはすぐに歯科医院に連絡してください。
・歯の移動が原因のケース
歯科矯正の目的は歯を動かすことなので、移動する時には痛みも感じるでしょう。ある意味では効果がある証拠なので、逆に安心感を抱く方もいらっしゃるようです。
・ゴムかけが原因のケース
マウスピース矯正といっても、口の中の状況次第で治療方法は多少変わってきます。ゴムかけを行い、歯の移動を助けることもあるのですが、そのゴムが引っ張る力のせいで痛みが発生することもあります。
・病気が原因のケース
マウスピースによる痛みだと思っていたら、実際は虫歯や歯周病が原因だった…ということもあります。矯正開始前や通院の際に検査をしますが、通院後しばらくして虫歯や歯周病の症状が現れることもあるでしょう。マウスピース矯正を行っている時に痛みが出ると、マウスピースが原因だ!と思いがちですが、そうではない可能性もあります。
■マウスピース矯正で痛い場合の対処方法

まず肝心なのは、かかりつけの歯科医院に連絡をすることです。歯科医師に相談し、指示を受けてください。場合によっては通院する必要もあるでしょう。
マウスピースを「一時的に外す」ことも検討してください。しかし基本的にはマウスピース矯正において長時間外すのはNGなので、早めに歯科医師に状況を伝えてください。自己判断で着け外しをするのは良くありません。ですが我慢できないほど痛い際などは、一時的に外すのも一つの手です。
歯科医師に相談することにより、1つ前に使用していたマウスピースに一時的に戻すということもありえます。
その他には、鎮痛剤も効果的です。ですが歯科医師に確認をしてから試してみてください。薬を飲み痛みが和らぐと、マウスピースを問題なく装着できるので、マウスピース矯正の効果も高まります。
痛みがある時にはできるだけ柔らかい食べ物を摂取するようにし、硬いものや噛み切りにくいものなどは避けましょう。少しの心がけで痛みの予防は可能です。
■痛い時にやるべきではないこと
あまりにも痛いときは一時的にマウスピースを外すのも仕方ありませんが、そもそもマウスピース矯正は1日あたり20時間以上の装着が必須です。そのため長時間外してしまうと効果に悪影響を及ぼすケースもあるでしょう。理想的な歯並びを目指しているわけですから、痛いからといって安易に外すことだけを考えるのはいけません。(ケースバイケースではありますが)
他には、自己判断で痛い部分を冷やすor温めることもやめましょう。原因次第では冷やすと血流が悪化し、より痛みが強くなることもあり得ます。
痛みを我慢し少しマシになったとしても、決して甘くみてはいけません。硬い食べ物の摂取は控え、ご飯にも気を配ってください。油断して歯やその周辺に力がかかる食べ物を食すと、痛い目にあうでしょう。
そしてすでに書きましたが、自己判断での鎮痛剤の服用は避けましょう。あらかじめ歯科医院で鎮痛剤を処方されている場合は飲んでも問題ありませんが、そうでない場合は連絡を入れて確認してください。
■まとめ
今回は、マウスピース矯正の最中に痛みが発生するケースやその詳細、対処法などを紹介しました。良かれと思って行ったら対処法が結果的に悪影響を及ぼし、より痛くなることもあります。それだけでなくマウスピースを長時間外すことで、希望する歯並びから遠ざかる可能性すらあります。
どんな時に歯が痛くなりやすいのかを知っておくとあらかじめ防ぎやすくなります。新しいマウスピースを装着した際に痛みが出ることが多いですね。
そしてもし痛みが出た場合にすぐに服用できるよう、鎮痛剤を処方してもらっておけば安心です。歯科医師に相談しておくと、いざという時に焦らずに対処しやすくなります。
三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科は、20:30まで診療しているので、お忙しい方も気兼ねなく通院していただけます。お電話だけでなく、ネット上のお問い合わせフォームも使用して「ご相談」「ご予約」をしていただけます。

インビザラインで使用する「iTero」とは?
2023年5月5日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
数あるマウスピース矯正の方法の中で、広く普及しているのがインビザラインです。インビザラインは一人ひとりの歯並びや口腔内の状態をチェックし、シミュレーションを実施したうえで治療を進めていきます。その中で使われる装置がiTeroで、インビザライン治療に対応した歯科医院で採用されています。
iTeroは、歯科矯正で利用する従来の装置より多くのメリットがあります。ただ、装置自体が少々高価な点がデメリットです。中には採用していない歯科医院もありますので、事前に確認しておきましょう。
■インビザライン治療で用いるiTeroとは?

iTeroは、口腔内全体をスキャニングできる装置です。インビザライン治療を生み出したアライン・テクノロジー社が開発しています。いわゆる3Dスキャナーの一つで、インビザライン治療で広く使われています。インビザライン治療との相性が非常によく、iTeroを前提にインビザライン治療が成り立っているともいえます。
そんなiTeroですが、従来の手段と比べてスピーディな歯型採取を可能にしています。ハンディスキャナーを口腔内へ入れるのみで、立体的な歯型を取ることができます。シリコンを口の中に入れなくて済むうえ、歯型が採取できる(シリコンが固まる)まで待つ必要がありません。
矯正治療時の歯型採取の精度が低いと、治療計画にも大きな影響が及びかねません。iTeroは高精度な歯型をスキャンできますので、従来の方法よりも誤差の少ない治療計画が可能です。もし矯正治療の方法でお悩みなら、インビザラインを検討してみてはいかがでしょうか。
■iTeroの詳しく特徴や詳細

iTeroはハンディスキャナーとディスプレイで構成されており、採取した歯型はすぐにディスプレイに表示されます。また、単に歯型を採取するだけでなく、治療計画のシミュレーションも実施できるのが特徴です。治療後の大まかなイメージを確認できますので、歯並びの変化を把握したうえで治療の可否を判断できます。従来の方法とは違い、漫然と不安を抱えたまま治療に入らずに済みます。
なお、iTeroを用いた歯型採取や、インビザライン治療開始の流れはシンプルです。従来の矯正治療と比べ、患者様の負担は抑えられます。
・iTeroを使った歯型採取の手順
矯正治療へ入る前に、まずカウンセリングを実施します。現在の歯並びに対する不安や悩み事を丁寧に聞き取りし、適切な治療方法を提案いたします。インビザライン治療についても、カウンセリングの際に説明があります。
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インビザライン治療を希望される方は、カウンセリングの後にiTeroで歯型採取を行います。iTeroに取り付けられたハンディスキャナーを使って、口腔内全体をスキャンしていきます。患者様は口を開けるのみでよく、シリコンによる歯型採取のような負担もありません。口腔内をスキャン後、ディスプレイに3Dで採取した歯型が表示されます。
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ハンディスキャナーで歯型を採取した後、ディスプレイをチェックしエラーの有無を確認します。患者様も一緒にご自身の歯型や歯並びの状態を確認可能です。万が一エラーがあったり、スキャンできていない部分があった時は、再度ハンディスキャナーで口腔内をスキャンします。
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エラーがなかった場合、採取した歯型のデータを基にしてインビザライン治療のシミュレーションを実施します。シミュレーションでは、まず少しずつ歯が動くイメージが表示され、最後は治療後のイメージが表示されます。治療後のイメージを確認し、納得できた場合はシミュレーションを基に治療計画を立て、インビザライン治療へと入ります。もし不明点や気にある点があった場合は、この時点で聞いておきましょう。
↓
そしてスキャンした歯型からマウスピースを作成します。なお、マウスピースの作成には時間がかかりますので、事前に目安を聞いておきましょう。マウスピースが完成したら歯科医院で受け取り、インビザライン治療開始となります。
■インビザラインで大活躍のiTeroのメリットを案内
インビザライン治療で広く使われているiTeroは、従来のシリコンによる歯型採取と比べて多くのメリットがあります。シリコンの歯型採取が苦手な方は、iTeroを取り入れている歯科医院で相談してみましょう。
・シリコンの型取りよりも高精度
iTeroが特に優れている点は、シリコンと比べて高精度な歯型採取が可能なことです。従来のシリコンを使った歯型採取は、歯の細かな凹凸まで再現できず、材料の変形が起こる可能性もあります。iTeroは歯の細かい凹凸まで再現可能で、材料が変形する心配はありません。
・不快感がない
不快感がないこともiTeroのメリットです。シリコンの場合、口へ流し込む際に不快感を覚える方も少なくありません。粘度も高く、喉に流れて吐き気を訴える方も中にはいます。一方のiTeroは、口腔内をスキャンするのみで歯型を採取できます。口を開けているだけでよく、不快感はいっさいありません。
・スピーディに型取りできる
iTeroはスピーディな歯型採取も可能です。シリコンを使った歯型採取は、口に流し込んでから固まるまでじっとしていなくてはいけません。もし失敗した場合、再度通院して採取する手間もかかります。iTeroはこうした手間がなく、数分間で歯型を採取できます。失敗のリスクも低く、歯型はその場で即座に確認可能です。
・安全性も高い
安全性の高さもiTeroのメリットといえます。iTeroが発する光は放射線を含んでおらず、被ばくする心配はありません。シリコンも使わないため、材料の誤飲リスクとも無縁です。また、スキャナーの先端部分は使い捨てで、スキャンの度に交換します。とても衛生的で、感染症の心配はありません。
■iTeroにもデメリットはあるの?

女性
このように、さまざまなメリットを持つiTeroですが、デメリットと呼べるほどの注意点はないのが実情です。シリコンのような不快感もなければ、放射線の被爆や感染症のリスクもありません。誰でも安心して歯型採取が可能な装置といえます。
ただ、インビザライン治療を手がける歯科医院すべてがiTeroを導入しているとは限りません。一般的な医療機器と比べ、iTeroは少々高価な機器で、導入にあたっては相応の費用が必要なのです。そのため、設備導入費用を捻出できない歯科医院は、インビザライン治療に対応している一方、iTeroは未導入というケースがあります。とてもメリットの多い装置ですが、歯科医院にとっては費用面がネックとなっています。
もしインビザライン治療を受ける際は、その歯科医院がiTeroを導入しているか調べてみましょう。iTeroを導入している歯科医院なら、安心して治療を受けられると思います。分からない時は、電話で問い合わせてみましょう。
■まとめ
マウスピースを使って徐々に歯並びを治していくインビザライン治療では、歯型採取の際にiTeroという専用の3Dスキャナーを使う場合があります。iTeroは高精度な歯型を採取できる一方、不快感がなく、安全性も高い装置です。治療計画をシミュレーションできるため、治療開始前に歯並びの変化が確認できるのも魅力といえます。
iTeroを導入していない歯科医院も中にはありますが、当院では導入していますのでご安心ください。
