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この記事の監修者

三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科を運営する医療法人D.D.Orthoが監修しています。

院長:内澤 朋哉

監修者
内澤 朋哉

経歴

2009年 北海道医療大学歯学部卒業
2009年 北海道医療大学院歯学研究科
2014年 北海道医療大学歯学部歯科矯正学講座
2015年 こうざき歯列矯正歯科クリニック勤務
2017年 三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科開院

矯正で抜歯した隙間はいつ閉じる?期間と治療の進み方を解説

2025年6月1日 /更新日:2026年9月9日

矯正治療のために歯を抜いたあと、「この隙間、本当に閉じるの?」「見た目が気になる…」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
特に前歯の近くを抜歯した場合、口元の印象が変わるため、治療途中で戸惑う方もいらっしゃいます。

本記事では、抜歯矯正でできた隙間が閉じるまでの期間や治療の進み方について、矯正専門の歯科医師がわかりやすく解説します。治療の不安を少しでも軽くできるよう、ぜひ参考にしてください。

 

 


抜歯したスペースは何に使う?

抜歯矯正では、歯を抜いた部分のスペースを、重なっている歯の配列、犬歯の移動、前歯の後方移動、上下のかみ合わせの調整などに利用します。

抜歯が必要かどうかは、スペース不足だけでなく、前歯の位置や傾斜、上下顎の骨格、歯槽骨、かみ合わせ、口元や横顔などを総合的に確認して判断します。

抜歯矯正が必要になるケースや、メリット・デメリット、治療全体の期間については、「抜歯矯正とは?必要なケース・メリット・デメリット・期間を矯正専門医が解説」をご覧ください。

また、矯正治療で4番・5番を抜く理由や、抜歯する歯の選び方については、「矯正の小臼歯抜歯(4番・5番抜歯)とは?」で詳しく解説しています。


抜歯した隙間はどのくらいで閉じる?

抜歯したスペースが目立たなくなるまでには数か月〜1年以上かかることがあります。

実際の期間は、抜歯した場所、歯をどの方向へ動かすか、前歯をどの程度後退させるか、固定源、装置の種類などによって異なります。

ただし、治療内容や個人差によって期間は前後します。

 

前歯を後方へ引っ張る動き(リトラクション)は、歯根のコントロールが重要になるため、慎重に進められます。

 

抜歯によって確保したスペースを利用して前歯を後方へ移動させることで、歯並びだけでなく、口元の突出感が改善するケースもあります。特に口ゴボや上下顎前突がみられる場合は、前歯をどの程度後方へ移動するかが治療計画の重要なポイントになります。

口元の突出感と抜歯矯正については、口ゴボは矯正で治せる?原因・抜歯・Eラインを症例で解説でも詳しく解説しています。

 

歯の動くスピードには個人差があります

矯正治療における歯の動くスピードには個人差があります。

年齢だけでなく、歯根や歯槽骨の状態、歯を移動させる距離や方向、噛み合わせ、使用する矯正装置、通院間隔、ゴムかけなどの患者様の協力度によっても治療の進み方は変わります。

そのため、「何か月で必ず隙間が閉じる」と一律に判断することはできません。定期的に歯の移動状況を確認しながら、治療計画に沿ってスペースを閉鎖していきます。

 

 

抜歯スペースがなかなか閉じないときに確認したいこと

抜歯したスペースが閉じるまでの期間には個人差があります。また、治療計画によっては、すぐにスペースを閉じず、先に犬歯を移動させたり、歯列を整えたりする場合もあります。

そのため、抜歯後しばらく隙間が残っていても、それだけで治療が遅れているとは限りません。

スペース閉鎖の進み方には、次のような要因が関係します。

  • 歯を移動させる距離や方向
  • 歯根や歯槽骨の状態
  • 噛み合わせ
  • ゴムかけなど患者様の協力度
  • 治療計画上、スペースを閉じるタイミング

「以前と比べて歯がほとんど動いていないように感じる」「片側だけスペースが残っていて気になる」「今後どのように隙間を閉じるのか分からない」といった場合は、担当医に現在の治療段階や今後の予定を確認するとよいでしょう。

 

症例で見る「抜歯した隙間の経過」


当院で行った実際の症例をご紹介します。

  • 症例① 20代男性/上下左右4本抜歯

    項目 内容
    年齢・性別 20代男性
    主訴 前歯の叢生(でこぼこ)と口元の突出感
    主な症状 前歯の叢生、前歯の突出
    抜歯部位 上下左右の第一小臼歯(4番)4本
    使用装置 ワイヤー矯正(マルチブラケット装置)
    治療方針 犬歯を後方へ移動して前歯を並べるスペースを確保し、その後、抜歯スペースを利用して前歯を後方へ移動
    動的治療期間 28か月
    抜歯スペースが閉じるまで 約27か月
    治療費 77万円(税込)/処置料 5,500円(税込)
    保定 マウスピース型保定装置+前歯部の固定式ワイヤー

    ※この症例では抜歯スペースの閉鎖まで約27か月かかりましたが、スペースが閉じるまでの期間は、歯並びの状態や歯の移動量、治療方法などによって大きく異なります。

  • 治療の経過

    20代男性。前歯の叢生(でこぼこ)を改善したいとのことで、当院の矯正相談に来院されました。また、前歯を後方へ移動させ、口元の突出感も改善したいというご希望がありました。

    診断の結果、前歯をきれいに並べるためのスペースが不足しており、さらに前歯を後方へ移動させるためのスペースも必要と判断しました。そのため、上下左右の第一小臼歯(4番)を1本ずつ、合計4本抜歯してワイヤー矯正を行いました。

    治療初期は、抜歯によってできたスペースを利用して犬歯を後方へ移動させ、前歯を並べるためのスペースを確保しました。

    犬歯がある程度後方へ移動し、前歯を配列できるスペースが確保できた段階で、前歯にもマルチブラケット装置を装着しました。

    その後は、細いワイヤーから徐々に太く硬いワイヤーへ交換しながら、歯の高さや向き、歯列全体を整えていきました。

    歯列が整った段階で、残っている抜歯スペースを利用して前歯を後方へ移動させ、スペースを閉鎖しました。

    ワイヤー矯正では、抜歯したスペースを利用して前歯のでこぼこを整えたり、前歯を後方へ移動させたりしながら、歯並びと噛み合わせを調整していきます。

    表側矯正と裏側矯正の違いや、それぞれの特徴については、裏側矯正とは?表側矯正との違い・メリット・費用・治療期間を解説をご覧ください。

    抜歯スペースの閉鎖後は、上下の歯の位置や噛み合わせを細かく調整し、良好な歯並びと咬合が得られたため、動的治療を終了しました。

    治療後の保定

    動的治療終了後は、歯並びと噛み合わせを維持するため、透明で目立ちにくい取り外し式のマウスピース型保定装置を使用しています。

    また、前歯の裏側には固定式のワイヤー型保定装置を装着し、歯列の安定を図っています。

    動的治療終了後の6か月〜12か月程度は、食事や歯磨きの時間を除いて取り外し式の保定装置を使用していただきます。その後は、歯列の安定状態を確認しながら、就寝時のみの使用へ移行するなど、徐々に使用時間を調整していきます。

    リスク・副作用

    矯正治療に伴う主なリスク・副作用として、歯根吸収、歯肉退縮、後戻り、虫歯、疼痛、歯肉炎、歯周病などが生じる可能性があります。

 

 

 


抜歯矯正の隙間に関するよくある質問

矯正で抜歯した隙間は何ヶ月で閉じますか?

抜歯した隙間が閉じるまでの期間は、歯の移動量や抜歯した部位、治療方法などによって異なります。数か月で目立ちにくくなる場合もありますが、完全にスペースが閉じるまでには1年以上かかることもあります。

また、矯正治療では抜歯後すぐに隙間を閉じるとは限りません。最初に歯の高さや向きを整えてからスペースを閉鎖する場合もあります。

抜歯した隙間が1年経っても残っているのは問題ですか?

1年経って隙間が残っていても、それだけで治療がうまく進んでいないとは判断できません。

矯正治療では、歯並びを整える段階、前歯を後方へ移動させる段階、噛み合わせを調整する段階などがあり、治療計画によってスペースを閉じるタイミングが異なります。

気になる場合は、担当医に現在どの治療段階にあるのか確認するとよいでしょう。

抜歯後すぐに歯を動かしますか?

抜歯後に歯を動かし始めるタイミングは、治療計画や抜歯部位の状態によって異なります。

抜歯した直後からスペースを利用して歯を動かす場合もあれば、先に歯列を整えてから本格的にスペースを閉じる場合もあります。

抜歯したスペースは完全に閉じますか?

一般的な抜歯矯正では、治療計画に沿って抜歯したスペースを閉じていきます。

ただし、歯の大きさや噛み合わせ、前歯の位置などによっては、単純に隙間を閉じるだけではなく、歯の位置や傾きを調整しながら治療を進めます。

最終的には歯並びだけでなく、噛み合わせや口元のバランスも確認して治療を仕上げます。

4本抜歯すると矯正治療は何年くらいかかりますか?

4本抜歯を行う矯正治療では、一般的に2〜3年前後の動的治療期間がかかることがあります。

ただし、でこぼこの程度、前歯を後方へ移動させる量、噛み合わせ、使用する装置などによって治療期間は異なります。

そのため、抜歯した本数だけで治療期間を判断することはできません。

抜歯した隙間がなかなか閉じない原因はありますか?

歯の移動速度には個人差があり、歯根の形態や歯槽骨の状態、移動させる距離、噛み合わせなどさまざまな要因が関係します。

また、治療上あえてスペースを残した状態で別の歯を動かしている場合もあります。

自己判断で「治療が遅れている」と考えず、定期的な診察で歯の移動状況を確認することが重要です。


まとめ|抜歯した隙間が閉じる期間には個人差があります

抜歯矯正では、抜歯によって確保したスペースを利用して歯のでこぼこを整えたり、前歯を後方へ移動させたりしながら治療を進めます。

抜歯したスペースが閉じるまでの期間には個人差があり、数か月で目立ちにくくなる場合もあれば、完全に閉鎖するまで1年以上かかる場合もあります。

また、治療計画によっては、抜歯後すぐにスペースを閉じるのではなく、先に犬歯を移動したり、歯列を整えたりしてからスペース閉鎖を行うこともあります。

そのため、治療途中で抜歯した隙間が残っていても、それだけで治療が遅れているとは限りません。

「抜歯した隙間がなかなか閉じない」「治療が予定通り進んでいるか不安」という場合は、現在の治療段階や今後の予定について担当医に確認するとよいでしょう。

抜歯矯正についてのご相談・お問い合わせ


抜歯矯正では、抜歯したスペースを利用して歯を並べたり、前歯を後方へ移動させたりしながら、歯並びや噛み合わせを整えていきます。

抜歯した隙間が閉じるまでの期間は、抜歯した部位や歯の移動量、歯並びの状態、治療方法などによって異なります。そのため、「抜歯した隙間はいつ閉じるのか」「治療が予定通り進んでいるのか」と不安に感じる場合は、現在の歯の動きや治療計画を確認することが大切です。

また、矯正治療ではすべての方に抜歯が必要になるわけではありません。歯を並べるために必要なスペース、前歯の位置、口元のバランス、噛み合わせなどを総合的に診断し、抜歯矯正と非抜歯矯正のどちらが適しているかを判断します。

三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科では、表側矯正、裏側矯正(舌側矯正)、ハーフリンガル矯正、マウスピース型矯正装置など、それぞれの特徴を踏まえて治療方法をご提案しています。

「抜歯が必要と言われたけれど本当に抜いた方がよいのか」
「抜歯したスペースがなかなか閉じない」
「抜歯矯正では治療期間がどのくらいかかるのか」

など、歯並びや矯正治療について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

当院は三軒茶屋駅から徒歩2分です。土曜日・日曜日も診療しています。

診療時間は、月・水・木が11:00〜20:00、金曜日が11:00〜19:00、土曜日・日曜日が10:00〜18:30です。休診日は火曜日・祝日です。

矯正相談のご予約・お問い合わせは、当院ホームページから受け付けています。

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