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後戻りについて

2021年11月26日

「歯科矯正」というと、みなさんは「歯並びの見た目を綺麗にする」という印象を持たれている方がもしかしたら多いのではないでしょうか。

実は歯並びは単純に見た目の問題だけではなく、咬み合わせを治すという意味でも重要な役割があり、さらに咬み合わせは人間の心身にも関係しています。

ただ歯を並べて綺麗にする治療ではなく、本来あるべき歯の機能を最大限に引き出してあげる治療です。矯正治療のあとは保定といって安定した咬み合わせを維持することが必要です。

目次

■歯並び・咬み合わせとメンタル
■歯並びや咬み合わせとお口の健康
■矯正治療だけでは終わらない
■まとめ

■歯並び・咬み合わせとメンタル


矯正治療で得られることは見た目の美しさ、健康、機能、メンタルがあります。

シンプルに見た目を気にされる方にとって、歯並びの悪さはメンタルに直結しています。あまり口の中が目立たないように口を押さえて話したり、笑うのも少し控えめにしたりと、見た目にストレスを抱きながら、振る舞っている方もいらっしゃいます。

歯並びの悪さによって、コミュニケーションに自信を持てなかったり、人と会うことにさえ後ろ向きになってしまうケースもあるようです。

こうしたストレスを矯正治療によって、歯並びを綺麗にすることで、自分に自信を持って、コミュニケーションに臨めるようになり、メンタルを安定させられる場合もあります。

長い矯正期間を乗り越えるためには、長期的なやる気を育てることも必要になります。

ご自身で保定期間は管理していただくことが多いです。自己管理は患者様自身でしっかり行って頂かないと十分な結果が出ません。

 

■歯並びや咬み合わせとお口の健康


歯並びが悪いとお口の健康にも悪影響を与えます。

一つは歯並びがデコボコしていると、歯磨きが難しくなり、時間をかけて歯磨きをしても、汚れを取りきれないことが多くなることです。

デコボコした歯並びに対してはタフトブラシなどの道具を使用することや、しっかり小刻みに歯ブラシを当てないと汚れを落としきれません。

取り残した汚れの中の細菌が、むし歯や歯周病を引き起こす原因となり、歯並びが悪いと歯の健康を損なう恐れが高まります。

また咬み合わせが悪い人の中に、口を閉じることが大変でいつも口が空いており、口呼吸をいつもしてしまうという事例は多く見受けられます。このような方の場合は口の中がどうしても乾燥しやすくなってしまうので口臭、風邪、睡眠時無呼吸症候群、アレルギーなどのリスクを高めます。また、むし歯や歯周病の進行を防いでくれる唾液が、歯や歯ぐきに行き渡らなくなり、むし歯や歯周病を生み出しやすい状態を作ってしまいます。

こうした点で、歯並びが悪いとむし歯や歯周病のリスクが高まり、これは矯正治療によって軽減することができます。

また、口が開いた状態が長く続けていると、口の周りの筋肉の発達が妨げられてしまいます。唇と閉じる筋肉がしっかり発達しなければ、口を閉じにくくなり、悪循環を招きます。そして、これによって姿勢にも影響し、前かがみになりやすく、結果的に背骨に影響する場合もあります。

咬み合わせは、身体の使い方のバランスに影響します。噛む力が均等に使われないため、結果的に身体を左右バランス良く使えていないということに繋がります。そうなると、私たち人間は無意識のうち、身体のバランスをとるために不自然に重心をずらして動くようになるのです。

 

歯並びが悪いと身体の健康にも悪影響

歯並びが悪いと身体の健康にも悪影響

 

■矯正治療だけでは終わらない


矯正治療が終わり、見た目の美しさ、安定した咬み合わせを維持するためには保定期間がとても重要です。

矯正治療直後は後戻りがしやすい時期です。矯正治療で「歯が動く」=「他の要因でも動いてしまう可能性がある」ということです。

特に矯正治療後は歯の周辺組織が安定せず、動きやすい、つまり後戻りしやすい状態にあります。矯正治療後は少なくとも1日20時間、保定装置を装着することが必要となります。

せっかく矯正治療が終わったのにと思う方もいらっしゃると思います。美しく整った歯をキープするための大事な過程が保定期間です。保定装置をきちんと付けていれば、後戻りはほとんどしません。逆に保定装置の装着を忘れる、装着期間が短いと徐々に歯並びは戻っていきます。

保定装置は少しずつ装着時間を減らしていき、最終的に装着をやめるという形で保定を進めていきます。舌の癖や口呼吸などの癖がある方はどうしても後戻りしやすい傾向にあるので、装着時間を減らしつつ、歯並びに変化がないか確かめながら、保定装置の終了を目指します。

正しい歯並び、咬み合わせを保つことは審美的な面、健康面にも大きなメリットとなります。保定期間中は今までの治療の財産をケアする期間と思って頂き、装置の着用をしっかり行ってください。

また、装置や、ワイヤーを下の前歯の裏側につけておくような器械的な保定と自然保定があります。

自然保定とは、動的矯正治療で得られた正常な状態を、装置を使わずに上下の歯の咬み合わせや歯相互の隣接面接触、あるいは口腔周囲の機能などによって維持することです。後戻りの原因は口腔周囲筋の不均衝、安定するまでの歯根膜線維の弾性力が原因となります。

 

○口腔周囲筋

歯列弓を正常に維持するためには、口腔周囲筋の機能力すなわち外側からのバクシネーターメカニズム(頬筋機能機構)と内側からの舌筋の作用との力の均衡がとれている必要があります。

口輪筋、頬筋、上咽頭収縮筋という筋が歯列の外側から機能力として舌圧に拮抗し、歯列や咬合の保全に関与するということです。

歯列上では、口唇、頬筋など外側から作用する力と、内側から働く舌の機能力とのバランスが保たれている。口輪筋および口角から始まる頬筋は、歯列を外側から帯状に包み、臼歯後方の翼突下顎縫線で上咽頭収縮筋と結ばれています。

 

○咀嚼筋

正常な咬頭嵌合は歯列の維持に大切である。その状態で咀嚼筋が強く緊張する食事やかみしめ時には歯列に強い力がある。下顎安静位での咀嚼筋は強緩し、上下歯列の間には一般に1~3mmの安静位空隙がある。

このように歯列には口腔周囲筋や咀嚼筋などの機能力や萌出力が三次元的に作用していて、歯列全体をきちんと保持するためにはこれらの力の均衡がとれている必要があり、これを咬合保全力といいます。

 

■まとめ


多くの後戻りの原因は治療後の保定装置を装着していなかったことが原因です。しかし、再治療となってしまうと、期間、費用がまた掛かってしまいます。

なぜ矯正医のもとで矯正治療したのに問題が生じてしまうのか。といった疑問がよぎる方もいると思います。それは担当医が機能性を考慮せず治療をしている、機能性に関しての知識が少ないからというのも原因にあります。

当院の行っている矯正歯科治療は後戻りしにくいことが1つの特徴です。

それは咬み合わせをしっかり意識した治療を行っているからです。人間の身体は回復機能を備えていますので、戻ろうとする力、一部に過度な力がかかると後戻りを促進させる現象が起きるのです。

後戻りが生じる要因は様々ありますが、歯並びが悪くなる原因が残っているか検査診断まで無料で実施しています。

治療に入るまでは費用は一切頂いておりません。プロの目線で客観的に診断させていただき、事実をお伝えしています。患者様にはたくさん悩んでくださいとお伝えしています。

以前のように何年もかかるものではありません。皆さんが想像されているよりも簡易的に対応できますので、まずはご相談ください。

 

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ハーフリンガルのメリットと、裏側矯正・マウスピース矯正・表側矯正の違い

2021年11月22日

矯正治療に使用する装置には、いろいろありますが、大人の歯がすべてはえそろった歯並びに使用する矯正装置には、マルチブラケット装置(表側矯正、裏側矯正(フルリンガル/ハーフリンガル)、マウスピース型矯正装置があります。

目次

■矯正装置の種類
■各矯正装置の値段は?違いは?
■ひとつの選択肢
■ハーフリンガルのメリットとは
■装置選択の基準
■まとめ

■矯正装置の種類


○マルチブラケット装置とは

マルチブラケット装置とは、すべての歯に接着剤でボタンを接続し、このボタンにワイヤーを通した構造となっています。

この装置の特徴は、ワイヤーがアーチ状になろうとする力を発揮し歯を動かします。

つまり、アーチに対して内側に入り込んでいる歯は外側に引っ張られ、出ている歯は内側に引っ張られます。このワイヤーの動きによって歯のでこぼこが解消されます。装置は表側矯正や裏側矯正(フルリンガル/ハーフリンガル)があります。

 

○マウスピース型矯正装置とは

マウスピース型矯正装置は、各社色々なシステムで装置を作成していますが、
マウスピース型矯正装置のひとつであるインビザラインは、デジタルシミュレーションにて治療前から治療後のきれいな歯並びになるまでの適切なステップの歯の動きを予測し、その予測されたステップごとのマウスピースを作成します。作成されたステップごとのマウスピースを約一週間おきに交換しながら装着することで、歯にきれいに並ぶ力を加えて歯が並べます。

 

マウスピース型矯正装置

 

■各矯正装置の値段は?違いは?


マルチブラケット装置には、表向き(唇側)に装置を装着する表向き矯正、裏側(舌側)に装置を装着する裏側矯正があります。

値段設定は、一般的に、裏側矯正と表向き矯正の間にマウスピース型矯正装置が設定されています。

マルチブラケット装置とマウスピース型矯正装置の違いは何かというと、最大の違いは、患者自身で装置を取り外しができるのかどうかです。マウスピース型矯正装置は患者様自身で取り外しができます。裏側矯正、表向き矯正は、取り外しができません

取り外しができることをメリットと考える人もいますし、逆に自分で管理することをデメリットと感じる方もいます。

そのため、取り外しができることをデメリットと考える方に対してはマルチブラケットを勧めております。

 

■ひとつの選択肢


先ほど、マルチブラケット装置には、表向き(唇側)に装置を装着する表向き矯正、裏側(舌側)に装置を装着する裏側矯正がありますとお伝えしましたが、

この二つの装着方法のコンビネーションがあります。

それがハーフリンガルや、コンビネーションといわれる形となります。

つまり、上顎の歯に裏側矯正、下顎の歯に表側の矯正装置をつける方法となります。

 

■ハーフリンガルのメリットとは


○値段がおてごろ

ハーフリンガルは、裏側矯正と表向き矯正のコンビネーションなので、料金も上下裏側矯正と上下表向きの矯正の間の料金となります。

 

○目立ちづらい

一般的に笑顔の時には、上顎の歯がたくさん見えたほうが魅力的と言われます。

また、大半の方は、上顎の歯が笑った時にたくさん見えることがおおいです。

そのため、ハーフリンガルの場合、大きく見える上顎の歯を舌側に、たいしてみえない下顎は表向きの装置を使用するため、マウスピース型矯正装置や、上下裏側矯正に比べると目立ちますが、表向き矯正に比較すると目立ちづらくなります。

 

○発音が楽

一般的に、裏側矯正を使用すると、滑舌が悪くなるといわれます。(ある程度すれば、装置に慣れ、ほとんど気にならなくなりますが)特に、上顎と下顎の裏側装置を比較すると、下顎の装置が滑舌に影響しやすいといわれています。

下顎の装置の方が、話す時に舌に装置に当たりやすいからといわれています。

そこで、ハーフリンガルにすることで、下顎の装置が唇側になるため、発音に対する不安が軽減します。

 

滑舌と舌側矯正

 

■装置選択の基準


ハーフリンガルを選択する理由が、なるべく目立たない矯正治療を行いたい場合には、装置選択のうえで検討しなければならないことがあります。それは、笑ったり、話したりしたときに、上下どちらの歯が見えるかです。

笑った時に、下あごの歯がたくさん見えるときには、上顎が裏側、下顎が表向きのハーフリンガルは勧めませんが、使用する場合には笑い方の改善をお勧めします。

笑い方の改善とは、笑顔の関わりの強い、口輪筋のトレーニングを行います。

口輪筋のトレーニングとは口角をリフトアップするトレーニングです。

例えばトレーニングのひとつとして、割り箸をしっかりと奥歯でくわえ、口を「い」の形にして口角をおもいっきり上げて、その状態を20から30秒間維持します。これを3回繰り返します。

 

■まとめ


矯正装置にはたくさんの種類があります。

使用する装置の選択は、値段、目立ちづらさ、また装置を取り外しするのかどうか等の、いろんな要素を考慮して検討して頂ければと思います。

また、矯正治療はある程度の治療期間がかかるため、途中で装置の変更はできますが、治療をしていくうえで何を優先順位を上げていくかによって変わってきます。

今回でいえば、値段を抑え、目立ちづらくかつ取り外しのしない装置を希望であればハーフリンガルをおすすめします。

 

一度 当院で矯正相談しませんか?

 

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犬歯誘導

2021年11月19日

顎関節は、回転運動と滑走運動が可能な関節です。
特に重要なのは関節から離れ、歯根が最も丈夫な犬歯です。
犬歯は正面から見て3番目の歯を指します。
上下合わせて4本ありますが一般的に八重歯とお伝えするとわかりやすいと思います。

目次

■犬歯は丈夫な歯
■理論的理想咬合
■アンテリアガイダンスの重要性
■まとめ

■犬歯は丈夫な歯


犬歯は骨に埋まっている歯根の部分が他の歯に比べて長く、横からの力に強いです。
顎を左右に動かした際、下顎の制御に力を発揮します。
犬歯が横から受ける力を負担することで、臼歯部を側方圧から守ってくれます。
過度な筋肉の緊張が起こらないように、一定以上の力が犬歯にかかると脳にこれ以上食いしばるなと信号を犬歯の歯根膜から脳に送ります。
咀嚼の際にあまり使わない犬歯ですが、とても重要な働きをしています。
ここで問題なのが不正咬合で犬歯が咬合していない場合です。
上下の歯を噛み合わせてみてください。
力を抜いて下の顎を左右どちらか一方にゆっくり動かしてみてください。
犬歯に当たって奥歯に隙間ができますでしょうか?この状態を犬歯誘導といいます。
歯はもともと横の動きに強くないです。
そこで丈夫な犬歯を支えに、横の動きは犬歯に噛み合うようになっています。
このように考えると見た目の審美性だけではなく、機能的な正しい噛み合わせの位置にない場合は、見た目も大切ですがむしろ噛み合わせが心配です。
先ほどの噛み合わせた時に奥歯に隙間ができない場合は、どこかに無理な力がかかり、負担がかかっている可能性があります。
歯ががたがたしていることを叢生(そうせい)と言います。
歯軸と顎骨の大きさとの不調和(ディスクレパンシー)がマイナスの関係になったときにあらわれる症状です。
あとから犬歯が生えてくるために上下前歯部に叢生を生じることが多いです。
歯が重なり合っている箇所を正確に歯磨きできず、虫歯などになりやすい傾向があります。
歯を並べるスペースを確保し、マルチブラケットやインビザラインなどで歯を移動させて治療を行います。歯の大切さを誰よりも分かっているため、出来る限り非抜歯で対応しておりますが、全ての症例で非抜歯を行っているわけではありません。犬歯自体は抜歯せず、他の歯を抜くなどして矯正治療をすることが多いです。
その場合は、カウンセリングで患者様1人1人へしっかりとお伝えさせていただきます。
捻転を含む叢生という症状は比較的容易に後戻りします。
そのため矯正治療後は長期にわたる保定が必要です。

 

犬歯はとても重要な働きをする

犬歯はとても重要な働きをする

 

■理論的理想咬合


咬合理論には複数のものが存在しています。

ちなみに、犬歯誘導による臼歯部の離開咬合が1番理想的だとされています。

先ほどもお伝えした、噛んだまま顎を横にずらしてみた時、上と下の犬歯に誘導される形で、奥歯が開いてひっかからないことを指します。

そして、物を噛むときに、まっすぐ噛むだけではありません。

上下のみならず、左右にも顎が動いている点も知っておきたいです。。

どちらかというと雨だれ型のように咀嚼します。

 

本来とはずれてしまった場所で長期間かんでいると、奥歯はどんどん倒されることになるでしょう。奥歯は縦にかかるパワーには耐えられるのですが、意外と横からの力には弱いとされています。

 

ですから、横にずれてしまった場所から真ん中に噛んでいって、最後に真ん中に来た際だけ奥歯で噛むことが可能であれば奥歯への無理な負担を心配する必要はありません。

 

不正咬合であれば、特定の歯に力が入りすぎてしまい、該当する歯が割れる、揺れが起こる、ということで結果的に歯を抜くことにもなりかねません。

斜めに閉じる角度は、犬歯の角度によって異なります。

犬歯の角度のみによって、全奥歯が引っかかってしまうか…決定するのです。

 

八重歯は角度を定める犬歯が上方向に飛び出ていて、まったく当たることがなく、噛むべき角度が決まりません。奥歯が引っかかった角度しか、物理的な角度に関するファクターがありません。

分かりやすく言いますとお、犬歯がとても重要な奥歯をしっかりと守ってくれているのですね。

 

詳細は、生理的な噛み合わせが徹底した状況においては、噛んだ時に犬歯は当たりません。同一角度で犬歯が接してしまうスレスレの部分で咀嚼する軌道が決定しています。これをチューイング・サイクルと呼びます。

ゴルフおす時のスイングみたいに、パターンが記憶されますと、犬歯も奥歯も引っ掛かることなく、無意識のうちにスムーズに噛むことが可能です。ですから、歯はあまり磨り減りすることはありませんし、詳しく説明すると、咀嚼する段階次第で、このサイクルは変化します

不正咬合と噛み合わせが悪い際は、噛む角度の情報が犬歯のみならず、引っかかっている奥歯などから脳に伝達されます。脳から筋肉に情報が伝達されるためどうしても混乱してしまい弊害が発生します。

 

パターンが確立されていないと、相当な負担を歯にかけることになりますから、矯正治療により適切な角度を設定します。

徐々に最適な角度を脳が覚え、チューイング・パターンが確立し、徐々に生理的な噛み合わせが完成形に近づきます。

犬歯による臼歯離開咬合が、理想的な咬合といえるはずです。
あくまでも基準であり、実際は様々な要素により判断いたします。
不正咬合の場合、歯ぎしり、食いしばり、臼歯の歯周病、顎関節症、知覚過敏などさまざまな増悪因子となります。

 

■アンテリアガイダンスの重要性


今は噛めている、見た目も綺麗、と思っていても長期的に口腔内の健康を維持するなら、アンテリアガイダンスが大切です。
下の顎をさきほど左右どちらかに動かした時犬歯がわずかに擦れましたよね?
奥歯に隙間があることが本来必要で、隙間がなく、奥歯と奥歯が接していると臼歯部に負担があらわれ、臼歯や臼歯部の歯周組織が痛む原因となります。
具体的に言うと、下の顎を前に移動させるとき、上顎前歯の裏側と下顎前歯の切端の接触を前歯が誘導します。そして、側方向に移動させるときは犬歯が下の歯に接して誘導し臼歯部の隙間が得られることをアンテリアガイダンスが適切に確保されている状態だといいます。

 

■まとめ


歯並びが綺麗で美しいだけでは歯が正しく機能しているとは言えません。
適切な噛み合わせもとても大切です。
正常な噛み合わせ(咬合)に近づける治療が矯正治療です。
嚙み合わせが改善されなかった場合、噛む力をすべての歯で受け止めていないといけません。つまり一部の歯に過度な力が加わっていきます。
噛み合わせを意識した医院で治療を受けることを強くお勧めします。
矯正治療していきたいけど犬歯は前歯で目立つところで、矯正装置を付けた姿を人に見られたくないというジレンマに悩んでいる方はいませんか?
矯正治療は金属のギラギラした装置をつけるだけではありません。
当院では3つの目立たない矯正装置をご用意しております。
・透明なマウスピース型矯正装置
・見えない歯の裏側につける装置
・歯の表面に目立たない半透明の装置
従来の矯正装置と異なり、目立たない装置が多く開発されています。
接客業など、人前に出る職業の方も矯正治療を受けられています。
ぜひ一度、ご相談くださいね。

 

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矯正治療の目的

2021年11月12日

矯正治療はなぜ必要だと思いますか?矯正治療ではどのような歯並びを目指すのか、ご存じでしょうか?

歯並びをきれいにして思いっきり笑いたいと考える方は多いと思います。

しかし、矯正歯科=歯並びを良くすることだけではありません。

口元を美しくするのと同時に、上下の歯のかみ合わせを良くすることで、身体的にも精神的にも健康な生活ができることを目的としています。

目次

■矯正治療の目的
■矯正治療が必要な不正咬合
■矯正治療のメリット
■矯正治療のリスク
■まとめ

■矯正治療の目的


かみ合わせを良くするということは、上下の歯がしっかりとかみ合い良好に機能する位置に、歯を配列するということです。そうすることで、歯やお口周りの筋肉、顎の関節が機能的に働き、それぞれに過剰な負担がかかることもなくなります。

歯が不揃いだったり、上下の顎の歯並びがお互いにかみ合わなかったりする状態を不正咬合といいます。

 

不正咬合は、先天的なものと後天的なものによって分けられます。

  • 先天的(生まれつき)なもの
    口唇・口蓋裂・ダウン症などの先天異常や、歯の数の過不足、歯の形態などがあります。
  • 後天的(生まれてからの障害、環境、生活習慣)なもの
    口呼吸、全身的な病気、歯ぎしり、睡眠時の体の向きや噛む回数の低下などがあります。最近は食生活の激変によって、お口周りの筋肉の力が極端に弱い人が増えていることも関係していると思います。

 

食べ物が噛みにくいと感じる、見た目のコンプレックがあるなど、不正咬合から引き起こされる悩みは患者様によって異なります。患者様それぞれの悩みをしっかり把握し、できる限りの治療を行うことで、少しでも快適な日常を送れるようにすることも目的のひとつと考えております。

 

■矯正治療が必要な不正咬合


不正咬合をそのままにしていると、食べ物がよく噛めない、顎の関節に負担がかかるといった問題が出てきます。

矯正治療が必要と言われている状態はいくつかあります。

○出っ歯(上顎前突)

出っ歯は上顎前突(じょうがくぜんとつ)と言い、みなさまがよく知っている歯並びだと思います。前歯で食べ物が噛みにくい、唇を閉じることが難しい、上顎の前歯が下顎の歯よりも大きく前に出ている歯並びです。

前歯で食べ物が噛みにくいため、本来前歯で行うことを奥歯がしなければならず、奥歯の使用が多くなります。奥歯喪失のリスクが高くなる場合があり、奥歯を失った際には咬合崩壊といって、本来咬むべき顎の位置がわからなくなってしまうこともあります。

 

○受け口(反対咬合)

受け口は見た目で言うと、下顎が上顎よりも前に出ている歯並びで、かみ合わせが通常とは逆の向きになっている状態です。

 

○八重歯・乱ぐい歯(叢生)

歯が様々な角度で生えていて重なり合い、デコボコになってしまっている歯並びを乱ぐい歯や叢生(そうせい)と呼びます。そのうちのひとつの「八重歯」は、日本ではチャームポイントとして捉えられることもありますが、海外では早期に矯正されることが多くあります。ブラッシングがしにくく、むし歯や歯周炎になりやすい状態といえます。

 

○開咬

オープンバイトと呼ばれる開咬は、前歯に上下方向の隙間ができる不正咬合のことで、奥歯でしっかり噛んだ際にも上下の前歯がかみ合わない状態です。

基本的には開咬は前歯の不正咬合を指しますが、稀に奥歯でも同様の症状を起こすことがあります。

 

○過蓋咬合

一般的にオーバーバイトが4mm以上の場合を過蓋咬合と言い、前歯の上下方向のかみ合わせが深い状態のことです。

過蓋咬合になると、下顎の前歯が上顎の前歯に隠されて見えなくなります。見た目だけでなく、大きく被さることにより、下顎の前歯が上顎の前歯の裏側の歯ぐきに食い込み、口内炎を引き起こしたり発音が悪くなったりすることもあります。

 

きれいな歯並びでも、上下の歯がきちんとかみ合っているとは限りません。

すべての歯がきちんとかみ合い、顎の動きによく合って食べ物を噛めることが大切です。

 

■矯正治療のメリット


矯正治療をすると歯並びがきれいになり、思いっきり笑えることで自信を持てると思います。
また、歯並びが大きく崩れている状態や、受け口等の方が治療を行うと、フェイスラインも同時にシャープになる傾向があります。

そのほかにも、矯正治療には身体的なメリットがいくつもあります。

○咀嚼機能の改善と維持

咀嚼能率が向上することで、胃腸の負担が軽減されます。

 

○顎関節と咬合との調和

上下の歯並びは正しくない位置でかみ合うと当たるべきでない部分が強く当たります。正しい位置でかみ合う場合は歯列全体でその圧力を分散しますが、歯並びが悪い部分はその力が偏って大きくかかってしまいます。どこか特定の歯に力が強く加わると、歯がかみ合わせの力に耐えかねて割れたり、歯の周囲の骨がダメージを受けたりします。矯正治療を受けることで、かみ合う力が歯列全体で受けられるようになり、歯の寿命も長くなります。

また、人間の顔貌は骨格で決まるため、顎の形や歯並びが悪いと顔貌の歪みの原因にもなります。

 

○発音の改善

矯正治療で歯並びがきれいに整えられると、歯並びの隙間がなくなり、舌の位置が安定します。そのため、空気の漏れがなくなったり滑舌が良くなったりすることで、発音が改善されることもあります。

 

矯正治療で咀嚼機能と発音の改善・顎関節と咬合との調和

矯正治療で咀嚼機能と発音の改善・顎関節と咬合との調和

 

■矯正治療のリスク


矯正治療の中で、完全にリスクを無くすことはできません。

当院ではメリットだけでなく、リスクについてもきちんと理解・納得していただいた上で、治療に取り掛かります。

矯正治療には、

  • 歯の痛み
  • 発音障害
  • 歯根吸収
  • 歯肉退縮
  • 後戻り

などのリスクがあることが知られています。

当院ではライトフォース理論に則り弱い力を加えて治療を進めることで、様々なリスクを抑えております。特に痛みについては、従来と比較して1/2~1/5になります。

弱い力では痛みが軽くなるのはもちろんですが、毛細血管がつぶれないため血液の流れが邪魔されず、本来の骨代謝が促され、歯が動くスピードも速くなります。

また、歯を動かすことで矯正治療中に歯根が短くなることや歯の神経が失活することがありますが、弱い力では歯への負担が小さくなり、リスクを軽減できます。

しかし、稀に矯正治療中の一時的なかみ合わせの状態によって、これらのリスクが起こることもあります。当院では、事前の検査やカウンセリングで、プロ目線で客観的に診断し事実をお伝えしています。

 

■まとめ


健康で美しい外見を求めることは、とても素晴らしいことです。

たくさん悩んでいただき、ご自身がこの医院、この先生に診てもらいたいと思ったときが、治療に最適なタイミングだと思います。

ただし、矯正治療を始めていく上で、事前にリスクについて説明がない場合は注意が必要です。

当院では、納得して頂くまで詳しくご説明させていただきます。お気軽にご相談下さいね。

 

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目立たない裏側矯正

2021年11月5日

目立たない裏側矯正は歯の表面に器具をつけるのではなく、歯の裏側に器具を付けて行う矯正治療のことです。舌側矯正、リンガル矯正とも呼ばれています。
歯の裏側につけることによって気づかれることなく矯正治療を行うことができます。
お口は顔の中でも目立つパーツです。接客業など職業柄、目立つ装置がつけられないと器具への抵抗があり、矯正治療ができない方には最適な方法です。

目次

■舌側矯正を始めることで起こる問題
■舌側矯正の利点
■舌側矯正の欠点
■まとめ

■舌側矯正を始めることで起こる問題


裏側矯正は比較的新しい治療法で、従来の表側矯正と術式が異なり、高度な技術が必要です。
一般的な歯列矯正は歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる装置を付けて、ワイヤーを通して歯を動かすので目立ってしまうというイメージがあると思います。
矯正装置には目立ちにくいタイプがありますが、この裏側矯正が最も目立ちません。装置をつけていることさえも気づかれにくくなります。
裏側矯正は上顎の歯の裏側、下顎は表側に装置を取り付けるというコンビネーションもあります。目立ちにくくなり、よほど大きなお口を開けない限り正面から装置が見えることはないため、広く支持されております。
裏面に装置を取り付けた際に発生し得るトラブルに対処するため、表の処置では実施しない処置が必要なケースも見られます。

○バイトアップ

一般的に歯は上と下の顎の噛み合う箇所がぶつかり合います。

裏側矯正は上顎の歯の裏に装置を装着するため、一般的には噛み合わせを上げるためのプラスチックを用いることも多くありますが、これは前歯が当たらないようにする処置です。もしこういったことを行わない場合は、上の前歯の裏に装着されているブラケットに前歯が当たってしまい、装置がハズれることもあります。

噛み合わせが深い方はバイトアップを多くすることになり、結果として違和感も覚えるはず。

バイトアップしている下の歯に噛む力がかかってきます。すると下の歯が並んで、歯の根部分の方向に移動し、他の歯が移動しやすくなるわけですね。

前歯の裏や上の奥歯の内側は、歯が噛み合う箇所ですから、継続して裏側矯正の装置を取り付けるわけにはいけません。意図的に噛むことができない状況を作り上げ、装置に歯がぶつからないようにします。

バイトアップを取り付けるとその期間はその箇所のみでしか噛むことができず、短期間ではありますが我慢する必要があります。

 

○発音

表面の矯正より発音しにくくなるかもしれません。

しかし徐々に慣れてくるでしょう。

 

○補助的な装置

最終的な調整の際に噛み合わせが浅くなるケースもみられ、自分でゴムかけをすることになります。

通常は裏側にフックを設置してゴムかけをすることになるものの、難しい場合には表面に白色のボタンを付けてそこにゴムをかけることもあります。

 

■舌側矯正の利点


裏側矯正のメリットとしては

  • スポーツなどで外傷が少ない
  • 舌癖防止で後戻りのリスクが減る
  • 歯の表面にダメージがない
  • 他人に矯正装置が見えない
  • 歯が前に出ている症例では後退させやすい

スポーツをしているときは裏側なので頬や唇を傷つけるリスクが少ないです。
出っ歯の方に多く見られる舌癖。舌で前歯を押す癖が出っ歯を引き起こす可能性の1つと言われています。
リラックスしている時の舌はいわゆるタンスポットと呼ばれる場所にあるのが一般的です。ですが、癖などによって本来舌があるべきではないところにあると、例えば歯の裏側を長期間押し続けてしまいます。

頬と唇が内側に押すパワーと舌が外に押すパワーは絶妙な力加減で均衡を保っているわけですが、タンスポットから外れた場所に舌があり、例えば前歯を押してしまっていると均衡が崩れてしまい、出っ歯になりかねません。

裏側矯正は歯の裏に装置が取り付けられていて、歯の裏を舌で押す癖を改善する効果も期待できます。矯正装置が舌の癖を防止するためのアイテムとしても活躍してくれるわけですね。そして装置を外した後に舌の癖が改善されていると、矯正が終わった後の後戻りの可能性も減るでしょう。

矯正治療の際には、奥歯を固定ポイントに設定し、前歯を引っ張り歯を後ろに移動させることもあります。表側矯正だと前歯が後ろに動かず、固定源の奥歯が前方に引っ張られて、歯の移動がうまくいかないケースもあります。

裏側矯正は装置が固定源となる歯を後ろに引き込むことを得意にしているため、前歯の動きもスムーズに行いやすいです。例えば、出っ歯、受け口の場合、裏側矯正はおすすめな治療法になります。
痛みの軽減、矯正期間の短縮のカギになっているのが、ワイヤーとブラケットと呼ばれる矯正装置間の摩擦の度合いです。摩擦が小さければ痛みの軽減や短期間治療を可能にします。これまでの矯正装置は結さつ線で、矯正装置を固定していました。結さつ線を利用すると、どうしてもワイヤーとブラケットの間で摩擦が生じてしまい、痛みや治療期間の長期化の原因となっておりました。
しかし、当院で利用しているクリッピーシステムは結さつ線を利用しないため、痛みの軽減、治療期間の短縮を可能にします。

 

舌側矯正には様々なメリットがある

舌側矯正には様々なメリットがある

 

■舌側矯正の欠点


裏側矯正のデメリットとしては

  • 装置の違和感が大きい
  • 発音がしにくい
  • 噛み合わせを上げることがある
  • 飲食の際のストレス

矯正装置をつけると舌に靴ズレのように装置と擦れる部分ができます。
そして擦れた部分に口内炎ができやすいです。
特に下顎の奥歯に装置をつけた際に、舌の根元部分に口内炎が発生しやすいです。
ただ、時間が経つと口腔内で装置に慣れて問題なく過ごすことができると思います。

三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科では従来装置よりも快適な「クリッピー」と呼ばれるシステムを利用しています。
装置が薄いため、違和感が少なく、発音のしにくさも軽減されました。
バイトアップしているときはそのまま食事をしていただく形になります。
食事がしにくいと少し負担をかけることもありますが、矯正治療終了するときにはすべて取り外します。
表側矯正の場合は外食先で装置にどうしても食べ物が挟まって見えると人目を気にすることもあると思います。
裏側矯正は、装置が歯の裏側についており、そういった心配は無用です。

 

■まとめ


装置が目立ちにくいという点では、マウスピース矯正という手段もあり得ます。
しかしマウスピース矯正では対応不可なケースもあります。
その場合は裏側矯正がおすすめで、表から装置が見えないので審美的にも優秀ですね。
裏側矯正を始める前と同じように見た目を気にせずに、口元を隠さず思いっきり笑って過ごしながら矯正治療ができるって嬉しいですよね。
メリットがあればデメリットがあります。
きちんとご納得いただけるようカウンセリングを行い、メリット・デメリットも含めお口に合った治療方針を詳しくご説明いたします。
裏側矯正は一般的な表側矯正治療のデメリットである見た目の問題をクリアし、機能性でも優れた矯正法です。矯正中は周りの目も気にせず矯正治療を始めることができます。
歯並びが悪いと見た目だけではなく、噛み合わせに影響します。正常な噛み合わせ、美しい歯並びを目指して矯正治療しましょう。

 

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