ワイヤー矯正で注意すること~特徴・知っておきたいことについても解説~
2023年2月3日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
矯正治療には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの種類があり、さらに、裏側矯正、表側矯正などにもわけられます。近年マウスピース矯正が注目を集めていますが、歯の状態によってはワイヤー矯正の方が適しているケースも存在します。
そこで今回は、ワイヤー矯正をする際に注意することや知っておきたいことについてご紹介いたします!
■ワイヤー矯正とは?
ワイヤー矯正とは、ブラケットと呼ばれる装置を歯に付け、そこにワイヤーを装着させて繋ぎ、力を加えることで歯を適切な場所へ移動していく方法です。ワイヤー矯正は、歯列矯正の先駆けとも言われ、一般的によく知られている最も伝統のある矯正方法です。そのため、多くの歯科医院で実施されています。
しかし、ワイヤー矯正とひとことで言っても表側矯正や裏側矯正があり、裏側矯正は同じワイヤー矯正であるものの、難度が高いためまだ一般的ではありません。診療科目にワイヤー矯正を掲げている場合でも、裏側矯正を実施しているとは限らないので注意が必要ですよ。
○特徴
- マウスピース矯正に比べると自己管理は必要ない
- 治療期間が短くなるケースが多い
- 適応症例が多い
- 矯正装置の取り外しはできない
- 耐え難い痛みを生じることがある
- 金具を使用して歯列矯正するため、周囲にも気づかれやすい
○治療期間
- 全体矯正の場合の目安:1〜3年程度
- 部分矯正の場合の目安:2か月~1年程度
○治療費用
- 表側矯正の目安:70~100万円
- 裏側矯正の目安:100〜150万円
- 部分矯正の目安:35~60万円
■ワイヤー矯正で注意すること・知っておきたいこと
○歯を締め付けられるような痛みについて
ワイヤー矯正はマウスピース矯正とは異なり、ワイヤーの力で歯を動かすため、痛みを伴うことが多いとされています。特に、装着・調整直後やその後1週間程度は継続的に痛みが生じることがあります。時間と共に痛みは落ち着きますが、生活スタイルや職業などによっては影響を考慮しておく必要があります。
○周囲に気づかれやすい審美性について
ワイヤー矯正は主に金属製のブラケットを装着して矯正治療を行うため、矯正装置が目立つというデメリットがあります。周囲に気づかれずに矯正したいという方は、審美ブラケットと呼ばれるセラミックブラケットを選択するのがおすすめです。白色および透明の装置になるため、目立ちにくくなります。しかし、金属製と比較すると費用がかさむため、自分の予算と照らし合わせ、担当医と相談しながら決めましょう。
○自宅での口腔内のケアについて
ワイヤー矯正はマウスピース矯正のように取り外しができないため、自宅での丁寧なケアが大切です。矯正装置は歯の間や溝には食べ物のカスや繊維が挟まりやすいため、毎日のケアを丁寧に行うことが重要です。矯正装置や歯をしっかりブラッシングできていないと、虫歯や歯周病になるリスクが高くなってしまいます。歯ブラシはもちろんですが、歯間ブラシやフロスも併用するのがおすすめです。ルーティン化されていることは適当になってしまいがちですが、後々大変な事態にならないよう、日々のケアが大切です。
○口内炎や虫歯について
ワイヤー矯正では、装着している矯正装置の出っ張った部分が頬の内側や口腔内の粘膜を傷つけてしまうため、口内炎になるリスクが高くなってしまいます。一度口内炎ができてしまうと、矯正をしている間中は同じ部分に繰り返し装置が触れるため、治りにくくなってしまいます。
さらに、矯正装置を歯に装着していることで磨き残しが多くなるため、装置の隙間や溝などに歯石が溜まりやすくなります。ワイヤー矯正中は矯正前よりも口腔内が虫歯にかかりやすい環境になってしまうため、注意が必要です。意識してケアしていても万が一虫歯ができてしまった場合、一度矯正装置を取り外して虫歯の治療を最優先で行うことになります。
そうなってしまうと矯正治療を中断することになるため、治療期間は自ずと長引いてしまいます。計画通りに矯正治療を進めていくためにも、毎日の歯みがきを丁寧に行い、虫歯予防に努めていくことが大切です。
○矯正中の食べ物について
矯正治療中は、ガムやキャラメルなどの粘着性の高い食べ物や繊維の多い食べ物を控えることが望ましいとされています。繊維の多い食べ物の例としては、ほうれん草やニラ、ネギ、きのこ類などがあげられます。また、コーヒーやカレー、キムチなど着色しやすい食べ物にも注意が必要です。
■よくあるトラブルは…
○ブラケットが外れる
ブラケットが外れてしまった場合は速やかに歯科医院に連絡しましょう。
口腔内の粘膜に触れて痛みが強く生じる場合はワックスで保護するのがおすすめです。
外れたブラケットをなくしてしまうと費用がかかる場合があるため、
完全に取れてしまった際は、保管して歯科医院に持ち込みましょう。
○奥の方にある針金が抜けたり出てきてしまう
歯が適切に並び、凹凸がなくなってくるとアーチ表面の距離が短くなるため、固いワイヤーが奥歯から伸びて出てきてしまったり、抜けたりすることがあります。痛みが強い場合はすぐに歯科医院に連絡しましょう。
○歯が計画通りに動かない
カウンセリングや治療前の検査は必ず行われますが、把握しきれない問題で予定通りに歯が動かないこともあります。場合によっては治療計画を再び練り直すこともあります。
■まとめ
今回はワイヤー矯正の特徴と、ワイヤー矯正をする際に注意することや知っておきたいことをご紹介してきました。最近注目を集めているマウスピース矯正(インビザライン)は、見た目が気にならない、痛みが少ないなど、メリットがたくさんありますが、歯並びが大きく乱れている場合や自己管理が難しい場合などはワイヤー矯正の方が向いているとされています。
どちらの矯正方法を選択しても、歯列矯正は費用も時間もかかるため、担当医と相談を重ね、慎重に判断していくことが大切です。要望を伝えたうえでしっかりと担当医の指示に従って治療をすすめていきましょう。
歯列矯正の大前提にある目標は「歯並びの美しさの実現」「噛み合わせの機能性の回復」です。この記事ではワイヤー矯正についてご紹介してきましたが、一番大事なのは自分の歯と口腔内、生活スタイルを総合して見極め、自分に合う矯正方法を見つけることです。
当院では、ワイヤー矯正での裏側矯正や、マウスピース矯正のインビザライン、アンカースクリューを用いた矯正など、患者様のご要望に応じてさまざまな矯正治療をご用意しています。
矯正をお考えの方や歯並びについてお悩みの方がいらっしゃいましたらぜひお気軽にご相談くださいませ。
公式ホームページからでも受け付けております!