目立たない歯科矯正~裏側矯正について~
2022年10月28日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
歯の矯正治療をお考えの方の中には、「ただ、あの目立つ矯正器具を装着するのはどうも…」と悩んで、躊躇されている方もいるのではないでしょうか?
実は今では、矯正治療をしていることを気づかれずに治療を行える方法があります。それが「裏側矯正(リンガルブラケット)」と呼ばれるものです。
今回は矯正装置が目立たない裏側矯正についてご紹介いたします。
■矯正装置が目立つデメリットがあった歯科矯正

従来、歯科矯正治療で使われてきたのが、「マルチブラケット矯正(ワイヤー矯正)」です。
これは、個々の歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな金属製の装置を接着し、それらにワイヤーを通して、歯並びを矯正していく方法です。みなさまが「歯の矯正」といって思い浮かぶイメージは、このマルチブラケット法の矯正ではないかと思います。
マルチブラケット法は、ほとんどの症例に対応可能であり、現在でも非常に有効な治療方法です。
しかし、このマルチブラケット矯正には、金属製のブラケットやワイヤーが目立ってしまうというデメリットがありました。そのデメリットを解消するために開発された方法が、歯の裏側矯正(リンガルブラケット)です。
■裏側矯正(リンガルブラケット)とは

裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットをとりつけて、そこにワイヤーを通すことで矯正を行う方法です。舌がある側に装置を取り付けるため、「舌側矯正」と呼ばれることもあります。
歯の裏側にあるため外側からは、矯正しているのがわからないのが特徴です。
■裏側矯正のメリット
ここから、裏側矯正ならではのメリットをいくつかご紹介します。
○外側から矯正装置が見えない
先ほどもお伝えしましたが、裏側矯正はその名の通り、裏側に矯正装置をつけるので、矯正していることが見た目でわかりにくいのが大きなメリットです。
そのため周りの目を気にすることなく、矯正中も気にせず口を開けることができ、接客業や営業職といった人前で口元を見せる機会が多い方にも向いています。
○前歯を後方に動かしやすい
裏側矯正では、前歯を後ろ側に移動させやすいというメリットがあります。また、前歯が内側に倒れこむこともほとんどありません。
加えて最近では矯正装置の小型化が進んだため、オーダーメイドでご自身の歯の形にぴったり合った装置を作ることにより、歯はさらに動かしやすくなります。
○従来の矯正より虫歯になりにくい
また裏側矯正のほうが、歯の表側に装置をつけていた従来の矯正と比較して、むし歯になりにくいといったメリットもあります。
確かに矯正装置をつけている間は、装置をつける前と比べてどうしても歯の裏側が磨きにくくなります。しかし、歯の裏側には唾液があるのである程度汚れを洗い流してくれます。そのため、装置をつけるのであれば、表側よりも裏側のほうがむし歯になるリスクは低いと言えるのです。
だからといって、まったく裏側を磨かなくても良いというわけではありません。ブラッシングなどの、こまめなケアを心がけることが大切です。
■裏側矯正のデメリット
メリットの多い裏側矯正ですが、少なからずデメリットも存在します。裏側矯正を検討中の方は、デメリットもしっかり確認することが大切です。
〇会話などがしにくい場合がある
裏側矯正の場合、従来よりも会話などがしにくくなる可能性があります。
ご飯を食べる場合は舌がうまく動かせず、矯正装置のツッパリ感が噛む際の妨げになることがあります。また会話する際、矯正装置が舌に当たりうまく発音できなくなるケースも…。
しかし、最近では矯正装置の小型化で、このような影響を抑えられるケースがあります。歯科医師と相談の上、自分に合った矯正装置を選択することが大切です。
〇通常の矯正より費用が高い
裏側矯正を検討する場合に、ネックになりやすいのが費用面です。矯正治療における処置自体が表側矯正より難しくなるため、その分費用も高額となります。ご自身の予算と照らし合わせた上で、ご判断ください。
〇違和感が大きい場合がある
裏側矯正は裏側に矯正装置をつけるので、どうしても舌が当たるという多少の違和感があります。舌が当たってケガしてしまうという不安を持つ方もいるでしょう。
■上の歯は裏側に・下の歯は表側にすることも可能
裏側矯正については、上下の歯に裏側矯正装置を付けることができるほか、上顎は裏側、下顎は表側に装置を付ける「ハーフリンガル」にすることもできます。
上の歯は日常の中では誰かから見られてしまうので、その箇所は裏側から装置を装着します。日常の中ではあまり露出しない下の歯については、表側から装置を付けるという形式です。
こうすれば上下とも裏側矯正にした場合に比べ、治療費がリーズナブルになる他、発音のしづらさ、舌への違和感も軽減されます。
■裏側矯正で気を付けたいポイント
裏側矯正を行う際は、気を付けていただきたいポイントが何点かあります。以下のようなポイントを意識して矯正することで、矯正後に後悔することが少なくなるでしょう。
〇保定装置をしっかり取り付ける
裏側矯正は矯正装置を外してからも、「リテーナー」と呼ばれる保定装置を取り付ける必要があります。
この保定期間を怠ると、せっかく時間をかけて矯正した歯並びが元に戻ってしまう可能性があるのです。
特に、裏側矯正は通常の矯正よりもコストがかかるため、それが無駄にならないようにしたいものです。そのためにも、矯正治療後の保定をしっかり行うことが大切です。
個人差がありますが、保定完了までは数年かかります。年に数回は歯科医院に通い、定期的にチェックを受けましょう。
〇不安なことは事前に相談する
実際に裏側矯正を受ける前は、じっくりと歯科医師と相談することで心構えができます。不安なことや気になることは、積極的になんでも歯科医師に質問しましょう。
当院では、プライバシー配慮のため、個室でのカウンセリングを行っております。個室なので周りの目を気にすることなく、不安なことなどをなんでもお話しください。
■当院での裏側矯正で採用している「クリッピー」システムの特徴
裏側矯正に利用する装置のメーカーは複数ありますが、当院では「クリッピー」と呼ばれるシステムを利用しています。クリッピーの特長を簡単にご紹介します。
○従来装置よりも「快適」
従来の装置よりも薄いため違和感があまりなく、発音の問題も少なくなります。
○「治療期間」が短い
痛みの軽減、治療の期間短縮のキーポイントが、ブラケットとワイヤーとの「摩擦」です。摩擦が小さいと、痛みが軽減し、短期治療も可能になります。
一般的な矯正装置は、結さつ線にて、矯正装置を固定していました。結さつ線を使うと、ブラケットとワイヤーの間で摩擦ができ、痛みで悩んだり、治療が長期化してしまっていました。
しかし、クリッピーシステムは結さつ線を利用しません。そのため、痛みの軽減、治療期間の短縮を可能にします。
■まとめ
今回は、裏側矯正についてご紹介してきました。当院では裏側矯正を始め、患者様の希望や予算に沿った様々な矯正方法のご提案が可能です。
個別の無料相談の他、通常3万円ほどかかる「検査診断」も無料で行っております。その他、無料のメール相談も実施していますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

矯正の必要期間はどれぐらい?何年かかる?
2022年10月21日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
歯の矯正はすることで歯並びが美しく整い、噛み合わせなどが改善するなどのメリットがあります。
しかし中には、矯正がどれくらいの期間していなければならないのか具体的に分からず、「歯が美しいと言える段階にくるまでには、何年もの長い期間を矯正しなければならない…」という不安を感じているという方もいるでしょう。
もし、早く矯正の期間を終わらせることが可能であれば、どのようなことすればいいのかについても気になるところですよね。
そこで今回は、矯正の期間がどれくらい必要なのかについてご解説します。
■矯正の期間は一般的にどれぐらい?
歯列矯正は治療する方法や部分か全部の矯正かによって期間がそれぞれ異なります。全体的な歯列矯正をまとめると、6ヶ月〜3年ほどが治療期間と言われています。
それぞれの矯正の種類ごとの期間をご解説いたします。
①部分矯正
部分矯正の期間は6ヶ月〜1年ほどになります。
最も、歯列矯正の中で短い期間である部分矯正ですが、こちらは前歯だけに特化しているものになります。
前歯は歯自体の動く距離が長くないため、治療期間は短いものの、歯の傾き方などでは最大でも1年ほどはかかるケースもあります。
ただ、こちらの部分矯正は前歯だけに特化している矯正なので誰でもできるというわけではありません。矯正での噛み合わせ治療の必要がない方や軽度な症状の方に向いています。
②全部矯正
全体的に矯正を行う場合の期間は2〜3年ほどになります。
大人の場合、矯正で歯を動かくことができるのは1ヶ月に約1ミリほどのかなりゆっくりなペースなので時間がかかります。そのため、歯並びが悪いとなるとさらに期間は伸びてしまう可能性が考えられるでしょう。
時間はかかるものの、しっかり治療を行えば全体的に歯並びが良くなり印象がガラリと変わります。全体的な歯並びが悪く噛み合わせ治療の必要などの症状の方に向いています。
■なぜ矯正には時間がかかるの?
歯列矯正は短い期間の部分矯正であっても6ヶ月〜1年ほど時間がかかります。なぜ歯列矯正はこれほど時間がかかるのでしょうか?
ただ歯に器具をつけているだけなのでは?と疑問に感じている方もいるでしょう。歯列矯正の期間がここまでかかる理由についてご解説いたします。
①骨が変化するため
歯列矯正は矯正の器具を使って圧力を加え、歯を動かします。つまり骨を動かすという行動をしているのが歯列矯正ということになります。
骨は硬い上に、急に骨を動かしてしまうと、骨が損傷してしまったり全体的なバランスが一気に崩れてしまいます。そのため、歯列矯正はゆっくり時間をかけて歯を動かしているのです。
②骨の変化を活用しているため
歯列矯正では、骨代謝という古い骨を分解や吸収をし同時に新しく骨を作っていくメカニズムを活用しています。歯列矯正はその骨代謝のメカニズムを器具をつけ一定の圧をかけることで人工的に行っています。
かけられた圧力の反対側では、動いた骨の隙間を埋めるように骨を作っていきます。
歯列矯正はこういった骨の変化を促すことを活用しているため治療にかなり時間が必要なのです。
③「矯正期間」と「保定期間」があるため
歯列矯正に時間がかかるのは、「矯正期間」と「保定期間」というものが必要だからです。
矯正期間は、「歯が動かすまでの期間」のことで、保定期間は「歯を固定させるための期間」になります。
矯正期間は、矯正したい歯を理想の位置に動かす期間なので歯並びの状態や治療内容によっては期間が変わります。矯正期間終了後、時間をかけて理想の位置にした歯は元に戻ろうとします。そのため、保定期間という元の状態に戻ろうとする働きを阻止する期間が必要になるのです。
■不正咬合の種類について
不正咬合(歯並びが悪い)にもさまざまな種類があります。ご自身がどの不正咬合に当てはまるのかぜひご確認くださいませ。
①空隙歯列
歯と歯の間の隙間ができている歯並びです。よく「すきっ歯」と言われている歯並びのことを示しています。
空隙歯列は顎の大きさが歯よりも小さいことや本数が不足していることなどで起こり得ます。また、歯の隙間が汚れを溜め虫歯や歯周病になってしまう可能性も高まります。
②叢生
歯の生えている方向がバラバラの状態で凹凸があるように見えたり、歯同士が重なっている状態のことを「叢生」といいます。顎の大きさと歯の大きさのバランスが良くなく、歯が生えるスペースが不十分なために起こりえることです。
日本人の不正咬合の中で全体の4割を占めるほど多いと言われています。
③上顎前突
上顎前突は上の部分が全体的に前に突き出ている状態のことです。よく「出っ歯」と言われている歯並びのことを示しています。
上顎前突になると、口が閉じにくくなりドライマウスや無意識に口呼吸になりやすくなります。そのことが原因で、虫歯や歯周病、口臭が強くなるなど可能性が高くなります。
上顎前突は遺伝的でもあると言われていますが、指しゃぶりの期間が長かった方や舌癖などの影響も考えられます。
④下顎前突
下顎前突は下の前歯や下顎全体が前方に突き出ている状態のことです。よく「受け口」と言われる歯並びのことを示しています。
下顎前突は咀嚼機能が低下してしまったり、「サ行」の発音がし辛くなってしまうなどの影響が出てきます。下顎前突の状態のままでは顎が正常に育たなくなる可能性があり、悪化してしまう可能性も十分考えられます。
下顎前突も上顎前突同様で遺伝的なものが関係していると言われています。ただ、口呼吸や舌癖なども関係している可能性も考えられるでしょう。
⑤開咬
前歯が噛み合わず、奥歯しか噛み合わない状態で、前歯が常に開いた状態のことになります。哺乳瓶やおしゃぶりを長時間使っていたり、咀嚼不足が原因と言われています。
前歯が開いているため、前歯で食べ物を噛むことができず、奥歯ばかりに負担がかかってしまいます。前歯が開いていることでドライマウスや滑舌が悪くなるなどの影響もあります。
⑥過蓋咬合
咬み合わせが上下で深くなっている状態のことです。別名「ディープバイト」と呼ばれています。
上の歯が下の歯を覆いかぶさっているような状態で、ほとんど下の歯が見えません。上顎と下顎の大きさのバランスが良くないためになってしまうと言われています。
そのため、前歯で食べ物が上手く噛み切ることができず、虫歯や歯周病の原因につながります。また、顎関節症にもなりやすいと言われています。
■歯列矯正をすることでのメリット

歯列矯正は歯並びを本来の位置に戻す治療になります。歯列矯正をした方の中には、「フェイスラインがすっきりした」という方もいらっしゃいます。
個人差があるため、歯列矯正で得られる変化は人それぞれではありますが、少なからず歯並びが綺麗になるというのはとても魅力的に感じられるものです。
顔の印象の変化が出るのは歯列矯正で歯並びが良くなったためだけではありません。歯列矯正をし、本来の位置に歯を戻すことで噛み合わせも改善されます。
噛み合わせが悪い状態が続くと、顔の筋肉が衰えたり歪んでしまう可能性も考えられます。すでに顔の筋肉の衰えや歪みを感じているという場合でも、歯列矯正をすることで徐々に改善されてきます。
左右のバランスが整い、さらに自信をもって歯を見せて笑うことが実現できることでしょう。
■歯列矯正をすることでのデメリット
歯列矯正をする上でのデメリットは、人と接することが多いご職業の方の場合、矯正器具を表につけている場合見えてしまうということがあります。
また、歯列矯正は歯に圧をかけているということもあり、痛みがある場合があります。長期間つけるものなので、慣れてはきますが最初は違和感を感じられるかもしれません。
矯正器具をつけているということもあり、食べカスなどの汚れが隙間に溜まる可能性も考えられます。歯列矯正をする際は、必ずお手入れ方法などを知っておきましょう。
また、透明のマウスピースを使用する「インビザライン」、歯の裏側に装置を付ける「裏側矯正」等、目立ちにくい装置を使用した治療方法もございます。気になられる方はお気軽にご相談くださいませ。
■まとめ
歯列矯正は期間は6ヶ月〜3年ほどという長期期間で行われる治療です。あくまで目安の期間であり、患者様それぞれで期間は異なってきます。
歯並びの状態次第では、期間が伸びてしまうこともありますが、長期間かけてすることに意味があります。
当院では無料で矯正相談を受け付けています!矯正治療でお悩みの方や、ご自身の歯を見つめ直したい方はご気軽に当院にご相談くださいませ。

インビザラインってなぜ人気なの? その理由を徹底解説!
2022年10月14日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
歯列矯正を検討したことがある方は、みなさん一回は「インビザライン」という言葉を聞いたことがあると思います。今回はインビザラインが人気な理由をご説明します。歯列矯正をご検討中の方はぜひご一読ください!
■インビザラインとは

インビザラインは、優れた歯科技術を有するアメリカのアライン・テクノロジーが開発した、「矯正歯科治療」です。
色は透明で目立つことなく、そして薄くて軽いので気軽に使用できます。1999年にアメリカでサービス提供がはじまり、その後は世界中で800万人以上が使用している、実績豊富な矯正装置です(2020 年 1 月時点)。改善の積み重ねにより、インビザラインはどんどん幅広い症例に対応できるようになっています。
■インビザラインが人気を集める5つの理由
他のマウスピース矯正にはなくて、インビザラインにだけ存在している特徴を紹介します。
1)3D口腔内スキャナーで歯型が採れる
インビザラインでは3D口腔内スキャナーでお口の中をスキャンし、歯型をとります。わずか1分ほどでスキャンができ、従来の歯の型取りのように印象材を口内に入れる必要もないため、苦しい思いをすることなく快適に歯型を採ることができます。さらに、精密なスキャニング技術によって高精度な情報を得ることができるので、治療の質も向上します。
印象材の場合だと歯型を採るときに変形が発生し、そして石膏硬化の際にも膨張してしまいますから、精密さは不安定です。しかしiTeroによる3Dスキャンであれば、歯の形状をきちんとデータにします。
また、インビザライン以外のシステムの場合、約2~3週間のペースで来院し、毎回歯型を採って、新しいマウスピースを作製する必要がありますので、それなりの負担となります。
しかし、インビザラインでは、基本的に1回歯型を採って(もし、ズレが発生しても2~3回)、3次元画像化技術とCAD/CAM技術により各ステージのマウスピースをまとめて作製しお渡しします。そのため来院回数(6~8週間に1回)を減らすことが可能です。
2)コンピュータを使った歯の動きのシミュレーション
iTeroにて読み取ったデータを読み込み、歯の動きをシミュレーションできるので、安心感も高まります。歯が動く様子を確認することで、今の不正咬合がどんな感じで綺麗に治るかがわかります。治療をした後の歯並びを具体的にイメージできるのはメリットです。治療に対しての不安も解消され、モチベーションが上がり、治療を始められる方も多いです。
3)新素材のSmartTrackは装着感や見た目が優秀
インビザラインのマウスピースは「SmartTrack」という新素材で作られています。従来のマウスピースの素材と比べて、歯をよりきちんと移動させられ、見た目の良さにも優れています。
日本人に多い重度の叢生(ガタガタの歯並び)の治療では、これまでの素材ではアライナーの取り外しが困難なケースがありましたが、SmartTrackは柔軟性に優れており、アライナーの着脱が簡易化されています。
8年以上の間研究を行い開発された、Smart Trackは、優秀な弾性を有しています。
素晴らしい治療結果を望んでいるのであれば、必見の方法だといえるでしょう。
4)歯にアタッチメントをつけて正確な歯の移動を可能にする
インビザラインだけにみられる大きな特徴が、アタッチメントです。歯を動かす際に効果的に力をかけ、歯を動かします。アタッチメントは歯と同じような色の樹脂でできていて、治療をした後には取り外します。
治療計画の際に歯をどういった感じで動かしていくのかを決めます。動かし方次第で、アタッチメントの形状や数などが異なります。これがあることで、歯にかかる力を細かく調整することができます。設置すると効果的に歯を動かすことができるので、アタッチメントはマウスピースの矯正能力を強めてくれる大切な要素です。
5)矯正歯科医のインビザライン矯正のスキル次第で適応範囲が変わる
経験豊富な矯正医師が設計すると、問題のある歯をまっすぐにしたり、歯茎に埋没してしまっている歯を引っ張り出すこともできます。他には、歯列の変化も可能で、様々な症例に対応出来る点が魅力です。
アタッチメントを設計するには、クリンチェックという特殊なソフトを用いて行います。まずアタッチメントはAIが設定し、その後に歯科医師がアタッチメントの位置などを適切に修正し、結果的に歯がより正確に動作するようになります。
■インビザラインの種類

インビザラインの種類はいくつかございますが、今回はその中から主な2つをご紹介します。
1)インビザライン・コンプリヘンシブ
インビザライン・コンプリヘンシブは、全部の歯が矯正対象となる「全顎矯正」の際に用いられます。多くの方が連想するインビザラインがこれにあり、アライン・テクノロジー社でかなり昔からあるシステムとなっていて、インビザライン fullと名付けられています。
特徴は以下の2つです。
・治療期間が長く、治療期間は基本的に2~3年くらいです。歯を移動した後も3年程の保定処置が不可欠です。
・ほとんどの症例に対応可能
全顎矯正のインビザライン・コンプリヘンシブであれば、悩みの種でもあるほとんどの歯並びを綺麗に治せます。
2)インビザライン GO
インビザライン GOは、“部分矯正”のことを指し、以下のような特徴があります。
・治療ができるかを即判定可能なインビザライン GOには、独自のシステムが導入されています。アライン・テクノロジー社が作り出したスマホ専用のアプリで、口内の写真を撮影して、該当画像をアップロードするだけで治療できるかどうかを知ることが可能です。
・前歯~小臼歯の歯並びを矯正でき、前歯部という目立ちやすい部位をマウスピースによって部分矯正したい方に適した治療方法です。これまではワイヤー矯正のみでしかできなかった部分矯正であっても、インビザライン GOであればマウスピースによる矯正ができるのです。
・治療費や期間を抑えられる部分矯正であるインビザライン GOでは大臼歯を動かさない(動かせない)ため、全顎矯正のインビザライン・コンプリヘンシブより費用が安くなっています。また矯正にかかる期間も短くなります。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。マウスピース型矯正装置は様々な種類がありますが、インビザラインは世界中の多くの方に利用されています。その理由がお分かりいただけましたでしょうか。
当院の担当医はインビザライン「認定医」を取得しております。マウスピース型矯正に興味をお持ちの方はぜひ一度、HPの「無料矯正相談」よりお問い合わせください。まずはお口の状態を拝見し、適応できるか否かをお伝えさせて頂きます。

歯科矯正で「歯を動かす」しくみ 〜歯の構造と矯正治療での動かし方
2022年10月7日
こんにちは、世田谷区の三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
歯科矯正治療とは、歯を動かして歯並びや噛み合わせを整える治療です。とは言え、「歯を動かす」でどうやるのか、どういう仕組みで動くのか、ご存じですか?
今日は矯正治療で歯を動かす仕組みについて、歯の構造と併せてご紹介していきます。
■歯と歯のまわりの構造

歯の表面はエナメル質と呼ばれる物質からできていて、人間のからだの中でもっとも硬い組織です。どのくらい硬いかといいますと、もっとも硬いダイヤモンドを10とした時の6~7程度、ちょうど水晶と同じくらいの硬さだと考えてください。
そして歯は、見える部分だけではありません。抜いた歯に付いた、根のようなものを見たことがある方もいるかと思います。それが歯の根、「歯根(しこん)」です。この歯根は、あごについた「歯槽骨」と呼ばれる骨の中へ、「歯根膜(しこんまく)」と呼ばれる体の組織を間に挟みながら、まさに植物が根を生やすように入り込んでいます。
先ほど紹介した「歯根膜」とは、歯根部分の表面(セメント質)と歯槽骨の間を結び付ける繊維性の組織です。「歯の靭帯」とも呼ばれ、食べ物を噛む際に歯にかかる力を吸収・緩和し、歯に加わる力が直接骨に伝わるのを和らげるという免振機能のような役割を担っています。厚さは0.3㎜程度のごく薄い組織ですが、この薄い組織の中にたくさんの血管が通っています。
歯を動かす際には、ここで紹介した「歯槽骨」と「歯根膜(しこんまく)」の働きを活かして、動かしていく事になります。
■「歯が動く」しくみ
しかし、歯は同じ方向に継続して力を加えていくことで、少しずつ力の加わった方向に動くしくみになっているのです。
歯を一方向に押し続けると、押された側の歯根膜は窮屈になります。なぜなら歯根膜の外側には歯槽骨があり、いわば歯根と骨の間で圧迫されるからです。また、歯に押されることで歯ぐきを通っている血管も同様に圧迫されて、貧血状態になります。逆に、押したほうの歯根膜は歯槽骨から引っ張られて、ゴムが伸びてしまっているようなかたちになります。
本来、歯槽骨に丁度良いバランスで埋まっていた歯根が偏ると、体は歯根膜の元の幅を保とうとします。そのため、貧血状態を正常の状態に戻そうとする「破骨細胞」という細胞が働き始め、窮屈な側の歯槽骨を溶かしていきます。それと同時に、力が加えられた逆の場所には歯槽骨を新たにつくる「骨芽細胞」という細胞も出現し、新たに歯槽骨をつくる作用が働きます。この状態が続くことで、歯は少しずつ動いていくのです。
ちなみに歯が動くスピードは、1ヵ月で0.5~1ミリ程度と言われています。強い力を加えたからといって、早く動くわけではありません。むしろ力のかけすぎは、場合によっては、歯根や周囲の骨に大きなダメージを与えることになってしまいます。歯や周囲の組織に過度な負担をかけず、体が持つペースに合わせて歯を動かしていきます。
■矯正治療における歯の動かしかた
一口で「歯を動かす」と言っても、実は矯正治療ではさまざまな歯の動かし方によって、美しい歯並びや、正しい噛み合わせに導いています。具体的には、次の6つの移動方法があります。
◎歯の位置を移動させる
○歯体(したい)移動
歯と歯の隙間を無くすために、歯を平行に動かす移動法です。矯正治療で最もよくある動きです。
○傾斜移動
歯根をあまり動かずに、上部の歯冠を動かします。抜けた歯を放置したことにより、隣の歯が倒れている場合の矯正などに有効です。
◎歯の向きを移動させる
○回転
歯の先と歯根を結んだ軸に沿って、歯を回転させる移動法です。ねじれている歯を正す場合に使います。
○圧下(あっか)
飛び出している歯を引っ込めるため、歯全体を根の方向に向かって沈めるように動かす移動法です。
○挺出(ていしゅつ)
引っ込んでいる歯を上方向に引っ張り出すように動かす移動法です。
○トルキング
歯冠を中心として、歯根の向きを動かす移動法です。
歯は見えるところだけきれいに並んでいればよいわけではありません。歯槽骨の中においても一定の間隔で均等に並んでいるのが望ましいといえます。
歯根が傾いたままの状態で咬み合わせのパワーが加わりますと歯や歯槽骨にかかる負担が大きく、歯と歯周組織に徐々にダメージを与えることになります。歯並びが一生良い状態を保つには、見える部分だけではなく、歯槽骨(顎の骨)の中の歯根の配列にも気を配る必要があるのです。
■歯を動かした後は「後戻り」に注意

矯正治療で動かした歯ですが、所定の位置に動いたらそこで治療は完了…ではありません。動かした位置に歯を固定する必要があります。
所定の位置に動いたばかりの歯は、支える骨もまだ弱く、歯根膜も伸びているため、歯がぐらぐらして動きやすい状態です。いわば、固まっていないコンクリートに立てられた建物の柱が、ゴムのようなロープで引っ張られているようなものです。そのため、何のケアもせずにそのままにしておくと、歯が元の状態に「後戻り」してしまうのです。
それを防ぐため、歯を動かした後はその位置に歯を定着させる「保定装置(リテーナー)」を一定期間装着する必要があります。
■光加速装置「オルソパルス」を使えば、治療期間の短縮も可能
通常であれば1ヵ月0.5~1ミリ程度である歯の動くスピードですが、現在ではそのスピードをより加速させ、治療期間を短縮させる方法も出てきています。それが、光加速装置「オルソパルス」を使う方法です。
光加速装置「オルソパルス」とは、近赤外線の効果で治療速度を加速させる装置の事です。近赤外線には、破骨細胞や骨芽細胞といった歯の移動に関係する細胞を活性化させ、血流をよくする効果があります。
先ほどご紹介したように、矯正治療はこれら細胞の働きによる歯を支える骨の新陳代謝を利用して歯を動かしています。そのため、細胞が活性化すると骨の新陳代謝も早まり、結果として治療に必要な時間も短くなる訳です。
■まとめ
本日は、矯正治療で歯が動くしくみについてあらためてご説明しました。外から見える部分、見えない部分含め、歯並びがとても繊細なバランスで成り立っていることをイメージしていただけたのではないでしょうか。
当院では、患者様ひとりひとりの歯のバランスを丁寧に測ってお伝えするため、「矯正相談」だけでなく、「検査診断」までを無料で実施しています。検査診断は一般的には数万円かかりますが、矯正治療は一般の歯科治療と比べ治療期間も長く、費用もかかります。患者様に納得して当院を選んでいただき、治療を始めていただけるよう、当院では検査診断結果も踏まえ、できるだけわかりやすく詳細なご説明をさせていただきたいと考えております。
いま一度ご自身の歯を見つめ直す、矯正治療という選択肢と向き合ってみてはいかがでしょうか。興味を持たれた方は、ぜひ一度当院へご相談ください。

歯列矯正で横顔をきれいにできる?!
2022年9月30日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
「横顔に自信がない……」
「もっと口元を下げたい……」
「顎の突出感が気になる……」
このようなお悩みをよく聞きます。
これを改善するためには「美容外科」を思い浮かべるかもしれませんね。美容外科では、顎の骨を削るなどして処置をします。ですが、歯科医院で歯の矯正を行うことで、フェイスラインを変えることができるケースもあるのです。
矯正治療というと、「歯並びの美しさを得る治療」と考えられていますが、副次的効果として、「顔のバランス」を整えたり、「口元の美しさ」も獲得できたりする場合があります。今回は歯列矯正と横顔についてお伝えしていきます!
■横顔の美しさ「Eライン」とは?

横顔の美しさとは具体的にどのようなことを指すのでしょうか。人の顔を横から見たときに、おでこや鼻、目元、口、顎、輪郭が横顔を構成します。これらのバランスがよいと、整った印象を与えます。横から見たときに綺麗な半円を描くような丸いおでこや、鼻筋がすっと通っている高い鼻、程よくふっくらとした口元、すっきりとした顎まわりの輪郭など、このような要素に憧れる方もいらっしゃるかもしれません。
このような横顔の美しさと口元は深く関係しています。口元が大きく前に出ていると、所謂「猿顔」になり、相対的に鼻が低く見えたり、少し怒っているような表情に見えてしまうこともあります。一方、口元が引っ込みすぎている場合には、老けた印象や元気がないような表情に見えてしまうことがあります。横顔を美しく見せるには、口元がどのくらい出ているか、ということも重要な要素です。口元の出方は、前歯の位置とも深く関係しています。前歯の位置が横顔を決めると言っても過言ではありません。
■歯列矯正できれいな横顔になれる場合

歯列矯正を検討する際にご参考になさってください。
例1)出っ歯によって口元が突出している
出っ歯が原因で口元が前方に出ているのなら、歯列矯正が有効でしょう。出っ歯は、前歯が前方に突き出ている状態のことです。
前歯が出てしまうことで唇が押し出されてしまって、口元が突出しているように見えます。歯科矯正で治療を受け前歯の歯並びを整えれば、突出した口元を正常な位置に戻すことも可能です。
例2)歯並びが悪く受け口になっている
受け口の原因も多々ありますが、歯並びの悪さが原因だと、歯列矯正で改善可能です。上下の噛み合わせが逆になっているケースでは、歯列矯正により歯並びを整え、下顎の前歯を後ろに下げることもできます。歯列矯正で下顎の前歯が下がって、噛み合わせが改善できると、受け口も解消できるでしょう。
また、下記のいずれかに該当する場合は、歯を動かすスペースを確保できるかよく検討した上で矯正治療を進められる場合もあります。気になられる方は納得できるまでしっかり歯科医師と相談することが大切です。
・出っ歯、歯並びが悪い、受け口
・顎全体が前に出ている
・親知らずがはえている
・口を閉じられず、常に開いている
・歯が大きくて、顎に収まりきれていない
■きれいな横顔を目指せるかも?矯正方法2つ
1)ワイヤー矯正
矯正治療でたくさんの人が真っ先に連想するのがワイヤー矯正でしょう。ワイヤー矯正はブラケットをワイヤーでつなげて歯を正しい位置に移動し固定するものです。出っ歯やすきっ歯などの様々な歯並びに対応することが可能な矯正装置です。
治療中には器具が目立ってしまうので女性からは敬遠されてしまいますが、ブラケットを歯の裏側に付けるものであれば目立ちにくくなるはず。そして、最近では透明なブラケットと白いワイヤーで固定する矯正を選択するケースも増加しています。
しかし、ワイヤー矯正は一度装着すると普通は取り外しできないのでその点はデメリットですね。食事の時に邪魔だったり、歯磨きが難しくなるため、虫歯や歯周病リスクが高まってしまいます。そして、繊維質の野菜は矯正器具に挟まりやすく、食事が制限されることも少なくありません。日々のブラッシングや定期健診をより意識して行いましょう。
2)マウスピース矯正
マウスピース矯正は、名前の通り透明なマウスピースを用いた矯正方法です。一人ひとりの歯型をとり、患者様に合ったマウスピースを作って歯を少しずつ動かします。定期的にマウスピースを作って交換しながら矯正を続け、結果的に理想の歯並びを得るという流れです。
マウスピースの矯正は透明なマウスピースを使うので治療中でも目立ちにくいのが魅力です。そして、ワイヤー矯正とは違い自分で簡単に外せるので、食事の際の悩みもないでしょうし、歯磨きも普通に行うことが可能です。
マウスピース矯正は長時間着用しておくのが望ましいので、外している時間が長ければあまり効果が得られません。そのため、自分できちんと管理しなくてはなりません。
■まとめ
歯列矯正をすれば、必ずフェイスラインも同時に整うわけではありません。歯並びがかなり崩れてしまっている状態や、受け口等の方が治療を行うと、フェイスラインも同時にシャープになる傾向があります。患者様ひとりひとりによって異なります。
そのため信頼できる歯科医院を見つけ、カウンセリングをしっかりと受けることが大切になります。
当院では無料で矯正相談を受け付けています!まずは一度ご相談ください。

矯正治療による噛み合わせ改善について
2022年9月23日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
歯の矯正治療の目的として、「上下の歯がしっかり噛み合う、正しい噛み合わせに導く」という事があります。矯正においては歯並びの見た目の方が重視され、噛み合わせの事は二の次にされがちですが、噛み合わせが悪い状態を放置するとお口周りのみならず、体全体に悪影響が及びかねません。
今回は、矯正治療による噛み合わせ改善についてご紹介していきます。噛み合わせが気になっている方など矯正に興味がある方や検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
■歯列矯正の本来の目的は「噛み合わせを整える」こと
歯の矯正治療と聞くと、その目的として「歯並びをきれいにする」という見た目の事をイメージしがちですが、本来の目的としては、その他に「噛み合わせを整える」こともあります。
言い方を変えれば、きれいにすることばかりに重点を置き、正しい噛み合わせに整わなければ、目的は達成されていないという事になります。
■噛み合わせや歯並びが悪い具体例
歯並びや噛み合わせが悪い状況としては、具体的に以下のような場合があります。
○出っ歯(上あご前突)
生まれて間もないころの癖が直らず、歯が生えた後でも指しゃぶりをしていたりすると、出っ歯(上あご前突)になる恐れがあります。出っ歯になると、前歯で噛み切れなかったり、転んで前歯を折りやすくなったりします。
○八重歯・叢生(そうせい)
あごの大きさに対して、歯が大きい人によく見られます。歯が重なっているため、歯みがきがしにくく、矯正治療で歯並びを治していく過程で、重なっていた歯と歯の間にあるむし歯や歯石の付着が見つかることもあります。
○すきっ歯(空隙歯列)
歯と歯の間が全体的に、または部分的に開いているものです。すきっ歯の方は、食べ物などを飲み込むときに、舌を歯に押し当てる癖があるケースがあります。そのため、矯正治療が終わっても、その癖(舌癖)が残っていればまたすぐに開いてきてしまうため、注意が必要です。
○過蓋咬合(かがいこうごう)
噛み合わせた際、下の前歯が見えないくらいに上の前歯が覆いかぶさっているケースをいいます。上あごが前にでている、または下の前歯が突き上げている事が多いです。
○交叉咬合(こうさこうごう)
噛み合わせた時に上の歯列よりも下の歯列が一部外側にはみ出て、交叉している物です。交叉している箇所は人により異なりますが、あごに大きな負担を与えやすく、顔自体の歪みにまでつながる事もあります。
○開咬(かいこう)
噛み合わせても奥歯だけが当たるだけで、上下の前歯にすき間が空き、口の中が見えてしまうものを開咬といいます。またその逆で、前歯は当たっているけれど、奥歯と前歯の間の小臼歯辺りの上下の歯にすき間が空いている場合も開咬といいます。
歯と歯が噛み合わないため、舌を使って飲み込んでいることが多く、矯正治療後も舌癖によってまた開いてきてしまうケースが見られます。
○反対咬合・受け口(下あご前突)
上と下と反対に噛んでいる、いわゆる「しゃくれ」のひとを反対咬合といいます。遺伝が原因によるものだと、成長期が終了するまであごの成長があるため、治療期間が長くなります。特に男性では、20歳を過ぎてもあご骨の成長が続く場合もあります。
■悪い噛み合わせが及ぼす影響
悪い噛み合わせが及ぼす影響には、具体的に以下のようなものがあります。
【1.むし歯や歯周病になりやすい】
歯並びが悪いと、歯が重なりあった部分のブラッシングが不十分になるため、むし歯や歯周病が起こりやすくなります。また、特定の歯に大きな力が加わりやすく、歯周病が悪化しやすくなります。歯を失う大きな原因であるむし歯と歯周病から歯を守るためにも、歯並びや噛み合わせは重要です。
【2.しっかり噛めない】
歯並びや噛み合わせの影響によって、食事の際にしっかり噛む習慣がつかないと、消化不良の原因になります。さらに、口元の筋肉やあごの骨の成長が進まないため、普段から口が開きやすくなるほか、噛む力がしっかりと鍛えられない可能性があります。
【3.口臭の原因になる】
歯並びや噛み合わせが悪いせいで口がきちんと閉じられないと、口呼吸の癖がついてしまう恐れがあります。口呼吸が続くと口の中が常に乾燥した状態になりやすくなります。また、しっかりと噛む習慣がない場合、唾液の分泌量が少ないため、さらに乾燥が進むことで、お口の中の雑菌が繁殖し、口臭がひどくなってしまうことも考えられます。
【4.顔がゆがむ】
悪い歯並びや噛み合わせは上あごや下あごの突出のほか、顔の真ん中(正中線)がずれて左右非対称の状態になるなど、顔がゆがむ原因になります。これらの問題は口腔内の機能に関するトラブルだけでなく、見た目に対するコンプレックスも生みかねないため、お子様のうちに対処しておくと安心です。
【5.あごの関節に負担がかかる】
歯並びや噛み合わせが悪いと、噛むたびにあごに変な負担がかかるため、顎関節症になりやすくなります。顎関節症は、「カクカク音がする」「口が開かない」「あごが痛い」などの症状がよく訴えられています。
【6.きれいな発音ができない】
歯並びや噛み合わせの影響で口をしっかり閉じることができないと、口から息が漏れてしまうために歯擦音と呼ばれるサ行が発音しにくくなるほか、タ行やラ行も相手が聞き取りにくい場合があります。これらの影響で、話すこと自体にコンプレックスを感じている患者さんもいます。
■噛み合わせが悪くなる原因
噛み合わせが悪くなる原因としては、次のようなものがあります。
【頬杖】
成人の頭の重さは、全体重の1割ほどを占めます。そのため、頬杖をつく癖があると、その重さが歯やあごの骨にかかることになり、歯並びや噛み合わせにも影響します。
【爪を噛む】
硬い爪を噛む(咬む)ような癖があると、歯や歯ぐきにも負担がかかり、前歯の歯並びや噛み合わせに悪影響を与えやすくなります。
【舌癖】
「舌癖」とは、口腔内における舌の動きの癖を指します。舌で前歯を押したり、舌を出す癖があったりすると、前歯の突出や開咬が発生しやすく、歯並びや噛み合わせが乱れたりなどリスクも高まります。
【歯ぎしり】
歯ぎしりや食いしばりは歯や顎にかなり強力な力がかかるため、歯がすり減ったり、ヒビが入ったり、噛み合わせが乱れるリスクを負います。
■代表的な矯正方法
ここからは、歯科矯正の代表的な方法をご紹介します。
【1.マウスピース矯正】

マウスピース矯正では、透明なマウスピースを矯正装置として用います。採取した歯型を基にマウスピースを作成します。それらを各治療段階に合わせ交換しながら装着していくことで、歯を少しずつ動かし矯正していきます。
マウスピース矯正の特徴は以下の3つです。
・透明なので目立ちにくい
・食事の際などは取り外しが可能
・痛みや違和感が少ない
しかし、マウスピース矯正の場合は1日20時間程度の装着時間を守らないと、治療の効果が出にくいということが注意点です。
【2.ワイヤー矯正】


ワイヤー矯正は、それぞれの歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる矯正装置を取り付けた上でそれらにワイヤーを通し、動かしたい方向に適切な力をかけることで歯を矯正する方法です。
ワイヤー矯正には、ブラケットを歯の表側につける「表側矯正」と裏側につける「裏側矯正(舌側矯正)」の2つがあります。
症例の適用範囲が広い矯正方法である一方、矯正器具を取り外せない、マウスピース矯正に比べ矯正装着による痛みが出やすいというデメリットもあります。
■まとめ
今回は矯正治療による噛み合わせ改善の重要性についてご紹介してきました。
当院では、お客様のご希望に沿った治療法の提案が可能です。また、その前提となる「矯正相談」、また通常は数万円かかる「検査診断」も当院では無料で実施しています
自分の歯の噛み合わせが気になるなど、今回の記事で矯正治療に興味を持たれた方は、まずはお気軽に当院へご相談ください。

インビザラインがおすすめの人はこんな人!
2022年9月16日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
一言で『矯正』と言っても近年は選択肢が増えてきました。マウスピース型矯正歯科装置やリンガルブラケット矯正、部分矯正など。今回はその中のマウスピース型矯正歯科装置のパイオニア「インビザライン」についてご紹介します。矯正を検討中だけど、どれがいいのかわからない…という方にぜひ読んでいただきたいです!
■インビザラインとは?

インビザラインというのは、アメリカの会社が開発した矯正システムであり、日本においては2006年~使用されています。マウスピースを使った矯正のパイオニアのような存在です。
インビザラインのポイントを簡潔に紹介すると、下記のようになります。
【インビザラインの特徴】
・透明色のマウスピースを使う
・3D光学スキャナーiTeroを使用するため、面倒な型取りが必要なし
・マウスピースは着脱可能
・1日につき20~22時間以上という装着ルールを守る必要がある
・通院は通常1~2ヶ月に1度
■インビザラインが向いている人

インビザラインがおすすめなのは、次のような人です。
1)周りに気付かれずに矯正したい人
矯正の治療を考える上で、「見た目の美しさ」を重視する人も多いでしょう。一般的な場合は、歯を適切な位置に移動させるために3年程度かかりますし、その間は口の中を他人に見られたくない…と思うはず。
ですので、矯正している間も口元を綺麗に維持したいという場合には、透明のマウスピースを使うインビザラインがおすすめです。接客業の方でも、周りに気付かれずにインビザラインで歯並びの治療をすることができます。
2)これまで通り歯磨きをしたい人
矯正を行う際に気になるのが「歯磨き」でしょう。歯磨きは毎日行うものであって、マルチブラケットを装着することにより不快感を覚えることも少なくないでしょう。ですから、歯磨きを矯正開始前と同じように行いたいという人には、マウスピース型の矯正アイテムであるインビザラインが最適です。
数年にわたる治療期間中であっても、マウスピースを取り外していつも通りの歯磨きをすることが可能です。
3)金属アレルギーがある人
通常の歯列矯正では、様々なケースで金属製のパーツを使用します。ブラケットについては、セラミックやプラスチックのものを選ぶことによって金属アレルギーのリスクを回避できますが、ワイヤーなどの機器は、どうしても金属製品を使用せざるを得ないのです。
金属アレルギーがある人や将来的なアレルギーが心配な人には、金属製のパーツを用いないマウスピース型の矯正がおすすめです。
4)楽器の演奏をしている方
はじめのうちは、インビザラインのマウスピースを口内に装着して楽器を演奏することが嫌…と思うかもしれませんが、徐々に慣れていくと思いますし、ワイヤーによる矯正よりも影響は少ないと言われています。
もし、インビザラインのマウスピースを装着した状態のまま楽器を演奏することが嫌な場合には、演奏するときだけマウスピースを外す…という選択肢もあるのです
ただ、基本的にインビザラインのマウスピースは毎日20時間以上装着しないと、矯正効果が期待できません。もし外している時間が長くなってしまう場合には、医師に相談しましょう。
5)激しい運動をしている方
矯正治療中のスポーツでは、矯正装置で口の中を傷つけてしまう恐れがあります。中でも、サッカー・バスケットボールなどボールが口周辺に当たる可能性のあるスポーツや、ラグビー・アメフトなどのボディコンタクトがあるスポーツの場合は、口元への衝撃が原因となり、矯正装置で唇を切ってしまうことがあります。
特に、歯の表側に金属の矯正装置をつける表側矯正は、唇にダメージを与えることもあり、矯正装置を覆うカバーを活用するケースもあります。
ちなみに、マウスピース型の矯正はなめらかなプラスチックの矯正装置を被せるため、ボールや他の選手の体が口に当たっても口の中を傷つけにくく、基本的にはスポーツの最中にも取りはずす必要はありません。
■インビザラインが向いていない人
インビザラインを使った治療が向いていない人は、向いている人のある意味裏返しだと言えるでしょう。
1)歯を並べるスペースが足りない場合
歯を並べるスペースが大きく不足している場合は、マウスピース矯正の適応にはならない可能性があります。この場合は、ワイヤー矯正を検討したほうがよいケースもありますので、気になる方は一度歯科医師に相談すると良いでしょう。
2)向いていない性格について
マウスピースを装着している時間を自分で管理するのが苦手な人がこれに該当します。
マウスピース型矯正は、1日の装着時間を守れないと効果が現れません。また、定めてあるタイミングできちんと交換しなくてはなりません。そのため、毎日決められた装着時間をきちんと守ること、決められた間隔でマウスピースを交換すること、といったことを実践できない方は治療が計画通りに進まないことも考えられます。
■まとめ
このように、マウスピース型矯正インビザラインはかなり便利であり、快適な矯正手法ですが、対応可能な症例にも限度があります。また、性格によっても向いている人と向いていない人がいますので、その点は注意する必要があります。矯正治療に興味がある方は一度歯科医院に相談してみるといいでしょう。
当院では矯正治療の相談を無料で受け付けております!そして、「検査診断」までも当院では無料で実施中です(通常は数万円かかります)。つまり、治療に入るまで費用は一切いただいておりません。
「相談をすると治療を勧められて断りにくい…」このようなお悩みをよく聞きますが、当院は無理に治療を勧めることはしておりません。
矯正治療は一般の歯科治療と比較して費用が高額ですし、治療期間もどうしても長くなってしまいます。そして、歯並びにコンプレックスをお持ちの方にとって、「どの医院で治療を行うか」という選択は非常に重要なものとなります。
ご自身が納得するまでしっかり悩んで、矯正治療を始めることがとても大切です。気になられることがございましたら、是非お気軽に当院までご相談ください。HPからでも承っております。

矯正治療中の痛みについて
2022年9月9日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
「歯の矯正」と聞くと、従来の歯の位置を動かすというイメージから「何だか痛そう」と思われる方もいるかもしれません。
そこで今回は、矯正治療中の痛みの有無やその種類、対処法や注意点についてご紹介します。矯正治療を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
■矯正治療での痛み
矯正治療で感じる可能性のある痛みとしては、主に次の3つが挙げられます。

【歯を動かそうとして痛い】
矯正を開始して間もなく、痛いと感じることがあります。
そもそも、歯は根の部分が顎の骨にしっかり固定され埋まっている状態で、少し押しただけで移動することはありません。しかし、矯正装置を使い歯に対して負荷をかけ続けると、歯は少しずつ移動します。同時に歯が骨へ押し付けられると、歯の周囲にある歯根膜は正常な状態に戻ろうとします。
この時、細胞の働きにより押し付けられた側の骨が溶ける一方、反対側では骨が形成されます。矯正治療とは、この働きを利用して歯を動かしていく治療法なのです。
この仕組みの中において、骨が溶ける際には痛みを感じさせる物質が分泌されます。そのため、矯正開始後しばらくすると、歯が動くのに伴って痛みが出始めます。
また、マウスピース矯正の場合は、新しいマウスピース(アライナー)に交換した際や、装着しない期間が続いた後で久しぶりにアライナーをした場合にも、同様の痛みを生じる事があります。
【食べ物などを噛むときに痛い】
歯の根っこ、歯根には「歯根膜」という組織があります。この組織は上下の歯で噛むときに歯が受ける圧力を和らげる働きをするのですが、矯正によって歯に力をかけ続けると組織の感覚が敏感になります。
その状態でせんべいやフランスパンといった硬い食べ物を噛むと、大きな圧力がかかって痛みにつながる可能性があります。
同様の理由で、マウスピースのアライナーを装着する際、しっかりと歯列にはめ込んでいくために使う「チューイー」と呼ばれるシリコン製の小さいチューブを噛む際に、痛みを感じる方もいらっしゃいます。
【矯正装置が口腔内に当たって痛い】
痛みの中には、矯正装置が口腔内にあたることで生じるものもあります。ブラケット矯正装置のブラケットやブラケット、マウスピース矯正でのアライナーやアタッチメントの縁が口の内側に接触し、その部分が痛んでしまうのです。
【その他の痛み】
先にあげた3つ以外にも、
・マウスピース矯正でアライナーによる矯正が終了後、その矯正後の位置に歯を固定させるため「リテーナー」と呼ばれる保定装置に切り替えた際、その硬さに慣れず感じる痛み
・口腔内に発生したむし歯や歯周病により感じる痛み
などがあります。
■矯正装置による痛さへの対処法
では痛みが発生した場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
○数日間装着して慣らす
新しく矯正装置を装着した際の痛みに関しては、装着をつづけて慣らしていくのが一番です。
ブラケット矯正の場合は矯正装置を付けてから3~6時間ほどで痛みが始まり、その後、徐々に痛みが減少、1週間もすれば治まるケースが大半です。
また、マウスピース矯正のアライナーについては、1日20時間以上の装着が推奨されています。最初のうち長時間の装着が難しそうであれば、「仕事や授業の間だけ」など時間を限定しながらでもいいので、装着に慣れていきましょう。
また、交換したアライナーが痛い場合には、前のアライナーと併用しながら新しいものに移行していくのも方法の一つです。
○食べる物を柔らかくしたり、細かくしたりする
食べ物を噛んだ際に痛みを感じる時は、食べるものを工夫しましょう。例えば、おかゆや豆腐、ひき肉料理といった柔らかい食べ物にする、材料が細かく刻まれた料理を食べる、などです。
野菜や果物であれば、スムージーにして摂取する手もあります。
○矯正装置の調整
矯正装置自体を調整するという方法もあります。
ブラケット矯正の場合であれば、ワイヤーを緩めたり、ワイヤー自体を細いものに変えたりする。また、マウスピース矯正の場合は、アライナーの縁が口腔内にあたらないように削ってもらうなどです。
ただし、あくまでも調整は歯科医院にお願いしましょう。
○歯科用ワックスの使用
アタッチメントが当たって痛いときは、矯正用ワックスでカバーする方法があります。
矯正用ワックスは粘土状の物で、矯正装置に付けることにより出っ張りをなめらかにできます。着脱も自分ででき、万が一飲み込んでも害はありません。
○装着方法や取り外し方など使い方のコツを知る
マウスピース矯正の場合は、アライナーやリテーナーの付け方や取り外し方、チューイーの使い方等、痛みの中には使い方のコツを知ることで症状が改善するものもあります。気になるようであれば担当医に相談しましょう。
○歯科医師に相談する
自分なりに対処をしても痛みが続く場合、またむし歯や歯周病による痛みについては、歯の状況を確認した上でその後の治療計画を再検討する必要があります。自分一人で結論を出さず、まず歯科医師に相談することをお勧めします。その他、気になる点があるという場合も、一人で悩んでしまう前にお気軽にご相談ください。
■マウスピース矯正は痛みが少ない
これまで紹介してきたワイヤー矯正とマウスピース矯正を比較すると、マウスピース矯正の方が痛みは少ないといえます。
マウスピース矯正は、マウスピースを交換させながら、少しずつ細かく歯を動かしていきます。また歯の矯正ルートは、コンピュータシミュレーションに基づき効率化されています。これにより、過度に強い力ではなく、歯を動かすのに適した優しい力が働くようにコントロールすることができるのです。
加えてワイヤー矯正のようにワイヤーやブラケットがむき出しになっているわけではありませんから、基本的には口の中の装置が歯茎や粘膜を傷つけたりすることもありません。これらの理由で、マウスピース矯正は痛みが少ないのです。
■当院のマウスピース矯正で用いている「インビザライン」の特長

当院でのマウスピース矯正においては、世界中の歯科医院で使用され実績のある「インビザライン」と呼ばれる透明なマウスピース型の矯正歯科装置を利用しています。
特長としては、透明なため装置を付けていることに気づかれにくい事があります。また、インビザラインの場合は基本的に1回歯型を採った後(もし、ズレが発生しても2~3回)、各ステージのマウスピースをまとめて作製しお渡しするため、その他のシステムであれば約2~3週間のペースで必要な来院が6~8週間に1回のペースに減らすことができるのも特長の一つです。
インビザラインを使用する歯科医院には、症例数などによって7つのランクが設定されています。当院は、その中でもトップクラスにあたり、年間150症例以上行った医院が認定される「ダイヤモンドプロバイダー」の認定を受けています。ご興味ある方はぜひご相談ください。
■まとめ
今回は矯正治療中の痛みについて取り上げました。
当院では、矯正治療に興味を持たれている方や、矯正治療を始められた患者さんのお悩みや不安などについても、真摯に対応しております。今回の記事で興味を持たれた方は、ぜひお気軽に当院へお問い合わせください。

大人でも歯科矯正はできるの?
2022年9月2日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
子どものうちに行った方がよいと言われる矯正治療なのですが、歯と歯茎が健康であれば年齢に制限はありません。大人の歯科矯正に関して把握しておくべきメリット・デメリット、そして治療の流れを案内します!
■始める時期・タイミング
良くない状態の歯並びや噛み合わせに対して行う矯正治療は、虫歯治療のように不可欠ではないです。ですが、不揃いな歯やしっかりと噛み合わない状態は、外見上コンプレックスになり得ますし、状況によっては食べ物を正しく噛めない、歯周病になりやすい…など、様々なトラブルに繋がってしまいます。
成人の歯列矯正は、基本的にはどのタイミングでも始められます。
すでに歯が成長し終わっている成人であれば、タイミングのことで悩む必要はありません。歯を支えてくれている歯槽骨と歯肉が健康な状態でなくてはいけませんが、年齢に左右されないというのは嬉しい点です。
できるだけ早い時期からはじめると、その分早く歯並びをより良くすることができるため、健康的な生活を送りやすくなります。大人は自分でスケジュールを組みやすい環境にあるため、計画的に行うのがベストでしょう。
ちなみに矯正が困難だと言われているのは、歯周病の病状が進行してしまっているケースです。歯周病は歯肉に炎症が発生し、それが進行してしまうと歯を支えている骨まで溶けてしまい、歯が抜け落ちることもあります。ですからある程度進行すると、仮に矯正治療を行ったとしてもより良い状態を維持するのが難しくなります。
■大人の歯科矯正 メリット・デメリット

◎メリット
・コンプレックスの解消が可能
見た目が良くなることは、歯科矯正を行う上でのかなり大きなメリットです。
大きな口を開けたり笑顔になれない…という方もたくさんいるように、歯並びが悪いと様々な問題があらわになります。積極的に人とコミュニケーションを取れない、という問題をも解消できるケースもあります。
予想以上に根深い問題をはらんでいる歯に関する見た目の改善にも役立ちそうですね。
・虫歯や歯周病の予防ができ、口内の健康維持も可能に
歯並びが良くないと、歯と歯の間に歯ブラシがしっかり届かず、正しい歯磨きができません。頑張って丁寧なケアを心がけても限度があります。
そして、歯周病や虫歯に罹患するリスクも高くなり、場合によっては、常に口が開いたままの状態にもなりかねません。見た目の問題のみならず、ドライマウスなどにもつながるので、要注意です。
歯科矯正することで歯並びを美しくすれば、日々の手入れを行いやすくなり、結果的に長い目で見てみると虫歯や歯周病の予防にも繋がってきます。
・治療スケジュールを立てやすい
大人の矯正の際、成長による影響がかなり少なく、スケジュール予測がしやすくなるでしょう。早い段階で、治療完了までの具体的なスケジュールを立てられるのは、忙しい大人にとっても嬉しいことです。
成長による急な変化のリスクも少ないので、突然費用が増える、のようなリスクもかなり少ないです。
・全体的なバランスを整えられる
人間の体はかなり大きいですが、しかし1つの事柄が様々な部位に影響しているケースも多いです。歯の噛み合わせもそれに該当し、悪い噛み合わせのせいで、肩こりや頭痛などで悩まされることもあるでしょう。このような症状を抱えている場合、歯科矯正をすることで、症状が消える…ということもあるかもしれません。
◎デメリット
・矯正中の見た目が気になる
歯科矯正が終了すると、見た目の問題が解消されるでしょう。ですが、ワイヤー矯正を行っている場合、治療の最中には「矯正をしている」ということが丸分かりです。
しかし最近は、治療中も目立ちにくい矯正方法も登場しています。マウスピースを使った矯正や歯の裏側にワイヤーをつける方法など。ご自身の生活習慣や好みに合わせて選択することで、歯科矯正中のストレス軽減にも繋がるでしょう。
・治療中の痛みなど
矯正をするということは、歯を動かすことですから、痛みや違和感を覚えるかもしれません。そして治療をしている間は矯正装置をずっと着け続けるため、日常生活の中で不快感が襲ってくるかもしれませんね。
ある程度は仕方がありませんが、厳しい痛みや生活に影響が出るほどの違和感がある場合は、歯科医師に相談するのがベストです。早めに相談しておけば、取り外しのできる調整方法など、自分に最も応じた治療法を実践できます。
・虫歯や歯周病になりやすい
矯正中は、装置の周囲に汚れが付着しやすくなり、念入りな歯磨きが不可欠です。場所次第では歯ブラシが届きにくく、歯ブラシ以外のクリーニングアイテムも試してみるべきでしょう。
ワイヤーを装着して行う治療法であれば、装置の取り外しができません。しかしマウスピースによる矯正だと、食事や歯磨きの際など、自由に取り外しができます。清潔に口の中を保つという意味では、ワイヤーを使った矯正よりもマウスピースタイプの方が理想的かもしれません。
■歯科医院の選び方
◎自分と歯科医院との相性を把握する
大人の歯科矯正を成功させるには、歯科医院・医師との相性がかなり大切です。歯科医師などと意見が合わなかったり、予約が取りにくいと治療自体が困難になることもあります。医師との相性が悪くて、相談するのが大変だと、いろいろなトラブルが発生するかもしれません。
カウンセリングで医院の方針やスタッフや歯科医師の雰囲気を確認し、様々なポイントをチェックするのがおすすめです。当院では無料のカウンセリングも実施しておりますので、お気軽にご相談くださいね。
■歯科矯正後のケア
歯科矯正後も歯の状態は日々変化するので、油断は禁物です。例えば、就寝時の歯ぎしりや食いしばりが強い人は歯の位置が移動したり、後戻りしたりするケースも。保定期間も、担当医の指導内容をきちんと守って固定を続けることが重要でしょう。長期的にみると、歯周病などで口内状況が変化することもあり得るので、より良い状態を長く維持する対策も重要になります。
歯科矯正は自由診療ですから、医療機関次第で費用が違います。矯正治療で何を治したいのか、どんなことを優先したいのかを明確にし、そして情報収集をしっかりと行ったうえで、矯正の治療法を選択しましょう。
■まとめ
大人になってからの歯列矯正は、決して遅くはありません。治療中は治療器具の見た目が気になるなど、今までの日常生活とは違い戸惑うこともあるでしょう。
ですが、治療期間を乗り切れば、悩みの種のコンプレックスを気にする必要もなくなるはずです。
歯科矯正を検討している方、歯並びが気になっている方は、ぜひ一度当院にご相談ください。HPからも承っております。

スポーツや楽器を吹いても大丈夫?矯正治療中の趣味の活動について
2022年8月26日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
歯の矯正をお考えの皆さんの中には、スポーツや吹いて鳴らす種類の楽器演奏といった趣味をお持ちの方も多い事でしょう。「矯正中にスポーツをすると、悪影響にならないかしら?」、「矯正している口を使って演奏しても大丈夫?」と、矯正中の活動が気になる方もいるかもしれませんね
そこで今回は、歯の矯正治療中の趣味の活動について、ご紹介していきます。
ぜひ参考になさってください。
■歯の矯正中にスポーツをしても大丈夫?

早速「矯正していてもスポーツして大丈夫か?」という疑問についてお答えすると、結論としては「スポーツの種類と、歯についている矯正装置の種類による」ということになります。
まずスポーツの種類についてですが、一般的なスポーツであれば、矯正治療中もこれまで通り楽しんでいただいて、問題ありません。ただし、アメフトやラグビー、ボクシングなど体同士が激しくぶつかり合うようなスポーツや、サッカー・バレーボール・バスケットボールなどボールが顔に当たる可能性のあるスポーツ場合は注意が必要になります。ここで、矯正装置の種類が関係してきます。
付けている矯正装置がワイヤーで矯正するタイプの場合、口への衝撃により矯正装置が外れ、口の中が傷ついてしまう可能性があるのです。そのようなケガを防止するために、矯正装置に合わせたマウスガードを作成する事も可能です。気になる方は、一度歯科医院にご相談ください。
一方、マウスピース型の矯正装置であれば、ワイヤータイプに比べて口の中を傷つけるリスクは少ないです。ただし、口元に衝撃が加わった場合、マウスピースが破損する可能性があります。心配な方は、取り外したうえでプレーされることをお勧めします。
■スポーツ用マウスガードとの違い
スポーツでマウスピースと聞くと、ボクシングなどで使われるマウスピースを思い出す方もいるでしょう。矯正用のマウスピースにもスポーツをする際のプラス効果を期待されるかもしれませんが、残念ながらその効果は期待できません。
「スポーツマウスガード」とも呼ばれるスポーツ用のマウスピースは、衝撃から歯や口を守ったり、瞬発力を発揮する際に噛みしめたりすることが目的です。そのため比較的厚めで、丈夫に出来ています。
一方、矯正用のマウスピースは薄いプラスチックでできているため、衝撃や強い噛みしめに耐えきれず、変形・ひび割れ・破損等のトラブルが生じる可能性があります。矯正用マウスピースを装着しながらスポーツすること自体は問題ありませんが、スポーツマウスガードの代用とはならない事をご承知おきください。
■マウスピース型矯正装置の場合は補給する飲み物に注意
マウスピース型の矯正装置を付けてスポーツする際に、もう1点注意していただきたいことがあります。それは、水分補給のための飲み物についてです。
体を動かす際にはスポーツ飲料を飲むという方も多いかと思います。ただ、スポーツドリンクには糖分や酸が含まれているため、マウスピースを装着したまま飲むと虫歯のリスクを高めることになってしまいます。
マウスピースを装着ながら飲む場合は、極力水を飲むようにしてください。もし、それ以外のものを飲みたい場合にはマウスピースを外して飲むようにし、運動後は歯磨きをしっかりと行うようにしましょう。
■スポーツと歯並びの関係
スポーツと歯並びには、実は大きな関係性があります。
スポーツにおいては瞬発力、反発力などが勝敗を左右します。その際、重要になるのが歯の噛み合わせです。噛み合わせがズレていると、力を発揮するために食いしばることができません。このため一瞬の力を十分に発揮できず、パフォーマンスに悪影響が出てしまう恐れもあるのです。
さらなるパフォーマンスアップを目指したい方は、一度自分の歯並びも見直してみてください。
■スキューバダイビングと矯正
皆さんの中には、スキューバダイビングをされる方もいらっしゃるでしょう。ダイビングをする際には、レギュレータとつながるマウスピースを噛む必要がありますから、気になるかと思います。
ダイビングに関しても、口がしっかりと開け、レギュレータのマウスピースを噛むことができれば、矯正治療中に行って問題ありません。ただし、レギュレータのマウスピースがきちんと噛めるか、噛んだ際に痛みがないか、などについては十分気をつけてください。レギュレータのマウスピースには様々な種類がありますので、できるだけ無理なく口に入れることができ、口元を正しく引き締められるものを選びましょう。
また、マウスピース型の矯正装置を付けていて、レギュレータを強く噛みがちな方は、それにより矯正装置を破損するおそれもあります。矯正治療中に初めてダイビングをする際には、レギュレータのマウスピースの噛み心地や矯正装置への負荷などを確認し、不安があれば、インストラクターやダイビングショップ等へ相談されることをおすすめします。
そこまで聞くと、「マウスピースを外しての潜水」をお考えになるかもしれません。しかし、治療をスムーズに進めるためには 1 日 22 時間以上の装着が必要とされています。食事中などその他の取り外し時間を考えると、レジャーやトレーニングの際には矯正装置は装着していることが理想です。
■ジム通いと矯正
ご自身の健康や体づくりのためのジム通いや日々のトレーニングと、矯正治療への関係はどうでしょうか。
こちらも、基本的には従来通り行っていただいて問題ありません。ただし、ウェイトトレーニングなど歯を食いしばって行っている場合、マウスピース型の矯正装置だと破損する恐れがあります。また、そもそも歯を食いしばること自体、矯正治療にとってあまり良い事ではありません。気になる方は担当医にご相談ください。
■矯正治療と楽器演奏
楽器の中でもトランペットやサックスといった吹奏楽器は、その名の通り口から息を吹いて音を奏でます。
矯正装置を付けながらでも、吹奏楽器の演奏は可能です。ただし、演奏などへの影響はでます。
まずトランペットやホルンといった金管楽器の場合、楽器の息を吹き込む部分(マウスピース)を唇に押し当てて演奏します。そのためワイヤータイプの矯正の場合、ブラケットの上にダイレクトに口内の粘膜があたる上、口の外側から楽器のマウスピースで押し付けてしまうことになるため、痛みを感じてしまうことがあります。
一方、クラリネットやサックス、オーボエといった木管楽器の場合は、下唇が歯と楽器の間に挟まれ、ブラケットに強く押し当てられることで痛みが生じることがあります。
演奏により口腔内に痛みを感じる場合は、ブラケットを一時的にカバーする製品を付けたり、マウスピース型の矯正装置による治療に切り替えたりするといった対処法があります。
ただ、いずれにしても、口の中の状況が前とは異なる上、その状況も少しずつ変化していくため、それには練習等で対応していただく必要があります。そのため、治療計画については、大きな大会や発表会といったイベントスケジュールも考慮する必要があります。気になる方は、一度歯科医院にご相談ください。
■まとめ
今回は矯正治療中の趣味の活動についてお伝えしました。いくつかの注意点を考慮していただければ、矯正治療中であっても従来通り趣味を楽しんでいただけます。また、矯正治療によって歯並びを整えることは、スポーツや吹奏楽器の演奏にとってもいい影響をもたらします。
「趣味を楽しみながら矯正治療もしたい!」とお考えの方は、ぜひ一度当院までお気軽にご相談ください。
