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この記事の監修者

三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科を運営する医療法人D.D.Orthoが監修しています。

院長:内澤 朋哉

監修者
内澤 朋哉

経歴

2009年 北海道医療大学歯学部卒業
2009年 北海道医療大学院歯学研究科
2014年 北海道医療大学歯学部歯科矯正学講座
2015年 こうざき歯列矯正歯科クリニック勤務
2017年 三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科開院

出っ歯は上だけ抜歯で治せる?上顎2本抜歯の矯正症例

2026年6月26日 /更新日:2026年8月27日

「出っ歯を治したいけれど、上下4本抜歯しなければいけないの?」
このようなご相談をいただくことは少なくありません。

しかし、出っ歯だからといって必ず上下4本抜歯が必要になるわけではありません。骨格や歯並び、噛み合わせを詳しく分析することで、上顎だけの抜歯で改善できるケースもあります。

今回は、20代女性の出っ歯を、上顎第一小臼歯のみを抜歯し、表側ワイヤー矯正で改善した症例をご紹介します。


症例概要

主訴:出っ歯を改善したい

診断名:叢生を伴う上顎前突

矯正装置:マルチブラケット矯正治療(上下表側矯正)

治療方法:上顎第一小臼歯抜歯

治療期間:約2年6か月

治療費:85万円(税込)

主なリスク・副作用

  • 歯根吸収
  • 歯肉退縮
  • 虫歯・歯周病のリスク増加
  • 後戻り
  • 一時的な疼痛

今回の症例では、歯の表側にブラケットとワイヤーを装着する「表側矯正」で治療を行いました。表側矯正と裏側矯正の違いや、それぞれのメリット・デメリットについては「裏側矯正と表側矯正の違い|メリット・デメリット・費用を比較」で詳しく解説しています。


初診時写真

初診時の状態

患者様は、前歯の突出感が気になり、「出っ歯を改善したい」と希望され来院されました。

精密検査の結果、上顎前歯の前方突出に加え、歯列には叢生(歯のガタつき)が認められました。

前歯を無理に並べるだけでは口元がさらに突出する可能性があったため、上顎第一小臼歯を抜歯し、前歯を後方へ移動させる治療計画を立案しました。

出っ歯や口元の突出感は、前歯の傾きだけでなく、顎の骨格や歯並びなど複数の要因が関係します。詳しくは「口ゴボは矯正で治せる?原因・抜歯・Eラインを症例で解説」で解説しています。

 


セファロ分析とは?

セファロ分析

セファロ分析とは、頭部X線規格写真(セファログラム)を用いて、顎の骨格や歯の位置関係を数値化して分析する検査です。

出っ歯の原因が骨格によるものなのか、歯の傾きによるものなのかを判断し、抜歯の必要性や歯の移動量を決定するために欠かせない検査です。

今回の症例の分析結果

今回の症例では、

  • 上顎骨の位置は標準的
  • 下顎骨はやや後方に位置する Skeletal Class II
  • 上顎前歯は唇側へ傾斜
  • 下顎前歯は標準的な位置

という特徴が認められました。

上顎前歯の突出が出っ歯の主な原因であったため、上顎第一小臼歯のみを抜歯し、前歯を後方へ移動させる治療計画としました。


パノラマレントゲン写真とは?

パノラマレントゲン写真では、歯や顎の骨全体を一枚の画像で確認できます。

矯正治療では、

  • 歯の本数
  • 歯根の長さ
  • 親知らずの状態
  • 埋伏歯の有無
  • 顎の骨の状態

などを確認し、安全に治療を進められるかを診断します。

今回の症例では、永久歯の本数や歯根の長さに問題は認められませんでした。

また、親知らずは上下左右4本すべて存在しており、下顎の親知らずは埋伏した状態で前方へ傾斜していました。

現時点では症状は認められなかったため経過観察としましたが、将来的に萌出した場合や、腫れや痛みなどの症状が出現した場合には抜歯を検討する方針としました。


なぜ上顎だけ抜歯したの?

「出っ歯だから上下4本抜歯」と考えられることもありますが、実際には患者様一人ひとりで治療方法は異なります。

今回の症例では、下顎前歯の位置は良好であり、下顎のスペース不足については臼歯の遠心移動などで対応可能と判断しました。一方、上顎前歯は十分に後方へ移動させる必要があったため、上顎第一小臼歯のみを抜歯しました。

なお、出っ歯だからといって必ず抜歯が必要になるわけではありません。歯を並べるためのスペースや前歯の位置、骨格、口元のバランスなどを総合的に評価して、抜歯・非抜歯を判断します。

「非抜歯が可能な矯正とは?メリット・デメリットと判断基準」もあわせてご覧ください。

 


治療の流れ

STEP1 上顎先行で犬歯を牽引

まず、上顎第一小臼歯を抜歯したスペースを利用し、犬歯を後方へ牽引しました。

犬歯を先に移動させることで、前歯をきれいに並べるための十分なスペースを確保しました。

STEP1 上顎先行で犬歯を牽引

 

STEP2 上顎前歯へブラケットを装着しレベリング

犬歯の牽引後、上顎前歯にもブラケットを装着しました。

ワイヤーによるレベリングを行い、歯列のガタつきや高さを整えながら歯並びを改善しました。

STEP2 上顎前歯へブラケットを装着しレベリング

STEP3 下顎へブラケットを装着

上顎の歯並びが整ってきた段階で下顎にもブラケットを装着し、上下の歯列を調整しました。

STEP4 咬合の調整

上下の咬み合わせを細かく調整し、機能面と見た目の両方を考慮した歯並びへ仕上げました。

 

 

治療を動画で見ると

治療の流れを動画で確認してください。

 

 


治療後

治療結果および保定

約2年6か月の治療により、

  • 上顎前歯の突出の改善
  • 叢生の改善
  • 上下の咬み合わせの改善
  • 口元の突出感の改善

を獲得することができました。

前歯が適切な位置まで後方へ移動したことで、口元の突出感が改善され、自然な横顔と機能的な噛み合わせを得ることができました。


保定期間について

矯正治療は歯を動かして終わりではありません。

歯は元の位置へ戻ろうとする「後戻り」が起こるため、保定装置(リテーナー)の使用が重要になります。

当院では、動的治療終了後に、歯の裏側へ固定式ワイヤーを装着するとともに、透明で目立ちにくいマウスピース型リテーナーを使用し、歯並びを安定させています。

マウスピース型リテーナーは、動的治療終了後6〜12か月間は食事と歯磨き以外の時間に装着していただきます。その後は歯並びの安定に合わせて装着時間を徐々に減らし、保定開始から約1年半後には就寝時のみの使用へ移行します。

治療終了から約2年経過後は、ご希望を伺いながら定期検診を継続するかをご相談しております。


まとめ|出っ歯でも上顎2本だけの抜歯で治療できる場合があります

出っ歯だからといって、必ず上下4本抜歯が必要になるわけではありません。

精密検査によって骨格や歯の位置関係を正確に診断することで、今回のように上顎のみの抜歯で改善できる症例もあります。

当院では、セファロ分析やパノラマレントゲンなどの精密検査をもとに、一人ひとりに適した治療方法をご提案しています。

出っ歯や口元でお悩みの方は、お気軽に無料矯正相談をご利用ください。

 

 

出っ歯の抜歯矯正に関するよくある質問(FAQ)

出っ歯は必ず抜歯になりますか?

いいえ、すべての出っ歯で抜歯が必要になるわけではありません。

出っ歯の原因は、前歯の傾きによるもの、歯並びのガタガタによるもの、骨格的な問題によるものなど様々です。そのため、歯を並べるために必要なスペース量や口元の状態によって、抜歯矯正と非抜歯矯正のどちらが適しているかが異なります。

本症例では口元の突出感を改善するために上顎前歯を後方へ移動させる必要があったため、上顎第一小臼歯の抜歯を選択しました。


出っ歯で上だけ抜歯することはありますか?

はい、あります。

矯正治療では必ずしも上下とも抜歯を行うわけではありません。上下の歯並びや骨格のバランスを評価した結果、上顎のみ抜歯を行う方が適している場合があります。

今回の症例では、下顎前歯の位置は良好であり、下顎のスペース不足については臼歯の遠心移動などによって対応可能と判断しました。一方、上顎前歯は後方への移動量が必要であったため、上顎第一小臼歯のみを抜歯しました。


出っ歯の抜歯矯正では何本抜歯しますか?

症例によって異なります。

一般的には、

  • 上下の小臼歯を合計4本抜歯するケース
  • 上顎の小臼歯のみ2本抜歯するケース
  • 上顎の小臼歯2本と下顎前歯1本を抜歯するケース

などがあります。

どの歯を何本抜歯するかは、前歯の突出量や歯並びの状態、骨格的な特徴、口元のバランスなどを総合的に評価した上で決定します。


出っ歯を抜歯で治すと口元は引っ込みますか?

出っ歯の原因が前歯の突出によるものであれば、前歯を後方へ移動させることで口元の突出感が改善することがあります。

特に口元の前突感が気になる方では、抜歯によって確保したスペースを利用して前歯を後退させることで、横顔のバランスが改善する場合があります。

ただし、変化の程度は骨格や唇の厚み、歯の移動量などによって異なるため、すべての方が同じように口元が引っ込むわけではありません。


出っ歯は非抜歯でも治せますか?

はい、治療可能な場合があります。

歯列の拡大や奥歯の遠心移動によってスペースを確保できる場合には、非抜歯で出っ歯を改善できることがあります。

ただし、前歯を大きく後方へ移動させる必要がある場合や、口元の突出感をしっかり改善したい場合には、抜歯治療の方が適していることもあります。

そのため、抜歯・非抜歯の判断は見た目だけでなく、セファロ分析や歯並び、骨格の状態を詳しく評価した上で行うことが重要です。

 

 

 

 

抜歯 非抜歯での矯正相談のご予約・お問い合わせ


出っ歯の治療で抜歯が必要か、非抜歯で治療できるかは、歯並びだけでなく骨格や口元の状態によって異なります。当院では、セファロ分析などの精密検査をもとに治療方針をご提案しています。

出っ歯や口元の突出感でお悩みの方は、無料矯正相談をご利用ください。

 

アクセスは:https://youtu.be/c9kyUtjU2cU

https://www.youtube.com/watch?v=6NxHyrl-kOI

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歯科医(ドクター)、衛生士、受付、院長含めスタッフや院内の雰囲気がわかります。

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