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インビザラインで歯が動く仕組み。通常の矯正との違いって何?

2023年6月2日

こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。

 

インビザラインは、透明なマウスピース(アライナー)を利用し、少しずつ歯を動かす矯正方法です。

インビザラインをご検討の方は、この記事を通して、歯が動く仕組みをご理解いただき、治療選択の際に役立てましょう。

目次

■歯根膜が重要な役割を果たす
■通常の矯正とインビザラインの歯が動く仕組みの違い
■その時々に合ったマウスピースに交換して動かす
■補助器具を使用することも
■マウスピースの装着時間が短いと無意味
■まとめ

■歯根膜が重要な役割を果たす


まず矯正治療で歯が動く仕組みですが、歯根膜(しこんまく)の働きが重要な鍵を握っています。歯根膜は、歯の根と骨の間に存在するとても薄い膜で、これらをつなぐ役割を担っています。伸び縮みするのが特徴で、矯正治療は歯根膜の伸縮する特性を利用して歯を動かしているのです。

 

歯の見える部分に装置などで力を加えると、歯根膜は伸びたり縮んだりします。歯を引っ張ると、それに合わせて歯根膜も伸びる一方、押された側にある歯の歯根膜は縮みます。

そして伸びた歯根膜は、隙間を埋めようと新たな骨を生み出そうとし、縮んだ歯根膜は隙間を作るため骨を溶かそうとします。こうした働きを繰り返すことで、乱れてしまった歯並びを矯正していくのです。

矯正治療では、歯根膜をゆっくりと移動させます。強い力で一気に引っ張ると、歯根膜にダメージを与えてしまうおそれがあるためです。方法にもよりますが、1ヶ月あたり1ミリ程度ずつ移動させるため、始めのうちはほとんど変化に気付かないかもしれません。しかし、数ヶ月も経てば目に見えて変化しますので、矯正治療は時間をかけて取り組むことが重要です。

 

歯根膜をあらわしているイラスト

歯根膜をあらわしているイラスト

 

■通常の矯正とインビザラインの歯が動く仕組みの違い


矯正治療の方法は、一般的なワイヤー矯正とインビザラインなどマウスピース矯正に分けられます。歯根膜を動かす点では、どちらの治療方法も同じですが、力を加える方法が異なります。

一般的なワイヤー矯正の場合、歯の表面にブラケットという器具を取り付け、ワイヤーで固定することで歯に力を加えます。歯を引っ張ることで歯根膜に刺激を与え、歯並びを矯正させています。しっかり力を加えるため、治療期間は短めです。

 

一方のインビザラインは、マウスピースで歯と歯茎を包み込み、徐々に力を加えることで歯並びを矯正します。ワイヤー矯正ほど強い力を加えることはなく、非常にゆっくりとしたペースで歯並びを矯正するのが特徴です。

また、治療へ入る前に3Dスキャナー(iTero)で歯型を取り、歯並びの移動をシミュレーションします。そのデータを元にマウスピースを作成し、1~2週間ごとに新しいものへと交換して歯を移動させていきます。最初から矯正後の歯並びを予測できるため、ワイヤー矯正よりも精度の高い治療が可能です。

ワイヤー矯正は、歯に強い力を加えるため、痛みや不快感を感じてしまう方もいます。しかし、インビザラインは歯に与える負荷が少ないため、痛みや違和感は少なめです。できる限り負担を少なくしたい時は、インビザラインが適しているでしょう。

 

ワイヤーの矯正装置

ワイヤーの矯正装置

 

■その時々に合ったマウスピースに交換して動かす


一般的なワイヤー矯正は、矯正治療完了まで同じ装置を使い続けます。しかし、インビザラインは同じマウスピースを使い続けることがなく、その時の状態に合わせたものを利用します。マウスピースの交換頻度は、先に述べたように1~2週間で、少しずつ歯並びを矯正していきます。ただ、症例によってマウスピースの交換頻度は変わるため、治療完了までに利用する個数は人それぞれ異なります。

インビザラインでは、マウスピース1個あたり0.2ミリ~0.5ミリずつ歯を移動させるよう治療計画を立てます。マウスピース一つ一つは、1ヶ月で1ミリ動くかどうかといったレベルで設計しているため、日常生活に影響が及ぶ心配はありません。

 

それぞれのマウスピースは、わずかに形状が異なるように作られています。見た目はほぼ同じでも、ミリ単位で形状が変わっていますので、歯科医師の指示に従って交換する必要があります。同じマウスピースを指示された期間以上使ってはいけません。

また、インビザラインのマウスピースは完全オーダーメイドで、一人ひとりの歯型に合わせて設計しています。市販のマウスピースでは代用できませんので、もし紛失・破損した際は、速やかに歯科医師へ伝えましょう。

 

■補助器具を使用することも


インビザライン治療では、マウスピースを利用して少しずつ歯を移動させます。しかし、歯並びの微調整が必要な時などは、補助器具を利用する場合があります。補助器具の有無は人それぞれ異なり、歯科医師が個々の状態をチェックして判断します。

 

○アタッチメント

インビザラインで広く用いられている補助器具がアタッチメントです。アタッチメントは歯の表面に取り付ける小さな装置です。色は白色で、歯とほぼ同化するようになっており、装着してもほとんど目立ちません。歯の表面に突起ができるため、人によっては違和感を感じる場合があります。しかし、マウスピース装着後は違和感がなくなり、普段と同じように過ごすことが可能です。

アタッチメントは、主にマウスピースを固定する役割を担っています。マウスピース単体で装着した際に浮いたりずれたりする場合、アタッチメントを滑り止めとして装着します。

また、歯を動かす補助的な役割もあります。マウスピースのみでは歯を動かす力が不十分な場合、アタッチメントが歯の移動をアシストします。

アタッチメントを一度装着した場合、治療終了まで装着したままとなります。もし取り付けたくない時は、歯科医師としっかり相談してみましょう。

 

 

○顎間ゴム

インビザライン治療時、顎間ゴムを取り付けるケースもあります。顎間ゴムは、マウスピースのみでは歯の移動が不十分な場合に利用する補助器具です。エラスティックとも呼ばれており、安全性の高い医療ゴムが利用されています。

 

顎間ゴムの形状は一般的な輪ゴムと同じですが、とても小さく、サイズは数ミリ~1センチ程度しかありません。インビザラインのマウスピースか、歯の表面に小さな突起のボタンを装着し、ゴムを引っ掛けることで歯に力を加えます。

 

しかし、小さいながらも歯を移動させる力があり、マウスピース単体と比べて効率的に歯を矯正できます。顎間ゴムを利用するタイミングや期間は人それぞれで、数ヶ月で済む場合もあれば、1年程度利用する場合もあります。また、ゴムはその都度自分でかける必要があるため、手間が増える点には注意しましょう。

 

■マウスピースの装着時間が短いと無意味


インビザラインで用いるマウスピースは、いつでも好きなタイミングで取り外せます。一方、1日の装着時間は20時間以上が目安で、基本的に就寝時も装着したままにする必要があります。就寝時のみ使うなど、装着時間が短いと意味がありません。

諸事情で20時間以上装着できない日もあると思います。もし週に1回程度、装着時間が20時間に届かなかったとしても問題はありません。しかし、20時間に満たない日が何日も続いたり、丸一日装着しない日があったりすると、治療計画に影響が及んでしまいます。

マウスピースの付け忘れを防止するために、外出時も常に持ち歩いておきましょう。また、生活リズムを整え、決められた時間に装着できるよう習慣化することが望ましいといえます。

 

■まとめ


矯正治療には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正といった方法があります。いずれも歯根膜の動きを利用しており、膜の伸び縮みによって歯並びを矯正していきます。

インビザラインは力のかけ方が緩やかで、その時に合わせたマウスピースを使い、ゆっくりと歯を移動させます。治療に時間はかかりますが、痛みや違和感は少なめです。ただし、ほぼ1日中装着しないといけませんので、付け忘れには注意しましょう。

インビザラインについて気になることがありましたら、ぜひ当院にご相談ください。

 

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