矯正のゴムかけ、さぼると損!注目すべき理由とその効果?
2022年7月29日
こんにちは。世田谷区にある三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
矯正治療を行う際に、仕上がりのクオリティーを上げる“ゴムかけ”という大切な治療があります。
医療目的の天然ゴムでできた輪ゴムなどを使うことで、矯正の歯を引っ張る力を補助することができます。
初めて矯正を行う方の中には、ゴムかけの必要性に疑問を持つ方も少なくないでしょう。
今回は、矯正のゴムかけの効果や重要性などについてご紹介します。
矯正に興味がある方や検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
■矯正のゴムかけとは?
「ゴムかけ」は、上顎側にある装置、そして下顎側にある矯正装置をまたがる感じでゴムを装着して行う治療のことです。
歯の矯正の一部の期間だけに使うことが多いです。特に矯正治療の半ばくらいから終わりにかけて、歯科医師から「ゴムかけ」をするように伝えられるかもしれませんね。患者様ご自身がゴムの付け外しを行うことになります。
最初はゴムがフックにうまく引っかからずに苦労するかもしれませんが、着脱を繰り返していくうちに慣れていくので、最初は鏡を見ながら装着してみてください。
基本的に「ワイヤー矯正」と言われる矯正方法の際にゴムが使用されることが多いですが、マウスピースによる矯正の際にも使用するケースがあるのです。用いることになるゴムは「顎間)ゴム」「エラスティックゴム」と言われ、見た目は輪ゴムに似ている医療用のゴムです。ゴムの種類により強度などが複数に分かれており、移動させたい歯に応じる形でゴムの種類などを変化させていきます。目指す歯並びに近づくためにも重要な過程です。
■ゴムかけの効果とは?
○歯の細かな移動が可能
ゴムかけは、マウスピースやワイヤーを用いての方法に比べて、より細かく歯を移動させることが出来ます。ですから、メインの矯正装置と併用し、性格背の高い歯列に仕上がるでしょう。
矯正ゴムで繊細な調整をすることで、矯正治療の効果がかなり高まります。ゴムかけは、ゴムの種類次第で力加減が変化します。ですので、歯科医師から各々の治療に応じた矯正ゴムを渡された場合には、指示を守って正しく用いるようにしてください。
○噛み合わせの改善に効果的
矯正アイテムは上顎と下顎の歯列に対して、各々の器具に分かれています。上と下の歯列は個別に綺麗になっていきます。そうすると、歯を噛み合わせた時にズレが生じる場合があります。
ゴムかけにはこういった症状を良化させられる効果が期待可能です。上下間に渡ってゴムかけをすることによって、しっかりと歯が噛み合うようになっていきます。
見た目が美しくてきちんと噛める歯並びを入手するには、細かい調整が欠かせません!
また、噛み合わせが整うと骨格のズレが正されます。骨格のズレが肩こりなどの不調の原因になることもあるのですが、そういった症状が改善する可能性もあるでしょう。
■代表的なゴムかけの種類
○2級ゴム(出っ歯・上顎前突の場合)
出っ歯・上顎前突の改善に使用します。
上顎の歯を後方へ、下顎の歯を前方へ移動させる感じで、上の前歯と下の奥歯あたりのブラケットのフックにゴムを取り付けます。
○3級ゴム(受け口 しゃくれの場合)
受け口・しゃくれの改善で使用します。
2級ゴムと反対の効果で、下顎の歯を後方へ、上顎の歯を前方に移動させる感じです。
下の犬歯周辺と上の奥歯周辺のフックにゴムを取り付けます。
○クロスゴム
交叉咬合など、上と下側の噛み合わせが横にズレてしまっている場合に使用します。
○垂直ゴム
開咬と言われている上と下の歯が噛みあっていない際に用います。
■ゴムかけの期間は?
矯正治療においてゴムかけを使用する期間は、もちろん個人差はあるものの一般的に数ヶ月〜半年とされています。
ゴムかけをスタートするタイミングは、歯列矯正治療の半ばから終わり際にかけてとなり、初期には行いません。
また、すべての患者さんに装着が義務付けられる訳ではなく、歯科医師の判断で必要とされた方だけに用いられる手法です。
ワイヤーやマウスピースといった主たる矯正装置の補助的な役割を果たすものです。それらの装置を着けている間のうち、何ヶ月かの期間だけ使用するものです。
ゴムかけを装着し始めたばかりの頃は痛みを感じる方もいらっしゃるでしょう。それは歯がゴムの伸縮によって動いているためです。ほとんどの方がだいたい1~2週間程度で慣れ、しばらくすると違和感も少なくなってくでしょう。
■ゴムかけの装着時間
歯並びの状態や歯科医師の判断によって時間は異なりますが、基本的に食事と歯磨きの時間以外、最低でも1日20時間以上装着することが理想です。
■ゴムかけをさぼったらどうなる?
当然ですが矯正治療が進まず、しっかり使い続けないと治療期間が延びる可能性があります。さらに、治療の仕上がりにも影響が出てしまう場合も考えられます。
ワイヤーやマウスピースを使った調整は左右に力を加えることによって噛み合わせを綺麗にできます。しかし、上の歯と下の歯にまたがるように力を加えることは不可能です。従って上下にゴムを引っ掛けて力をコントロールする必要があるのです。
そのため、矯正のゴムかけはしっかり行い、歯科医院での指示通りに装着しましょう。
また、接客業などお仕事の都合上、ゴムかけが困難な人はぜひ担当医に相談してみてください。ゴムの種類を変えたり、装着するタイミングを夜のみにするなど、お口の状態に合わせて最適なアドバイスをくれるはずです。
■ゴムかけの注意点
○ゴムかけの場所は正確に
ゴムかけをする際には、正しい場所に付けることが重要です。
歯科医師からゴムかけに関して指導があるでしょうが、その指示に従うようにしましょう。
もし、全く違った部分にゴムをかけてしまうと、他の歯が移動してしまうこともあるでしょう。
○ゴムは毎日取り替える
ゴムかけに使うゴムは基本的に使い捨てです。
理由は、ゴムかけはゴムの伸縮性を利用して歯並びをきれいにしているからです。
1度使用したゴムは消耗品として徐々に伸縮性がなくなっていくので、毎回取り替える必要があります。
1日1回は必ずゴムを取り替えて、十分な伸縮性のあるゴムを用いて治療をするようにしましょう。また、交換のタイミングは、夜にお口の中の細菌が増えるため就寝前がおすすめです。
■まとめ
今回は「ゴムかけ」の効果や重要性についてご紹介しました。ワイヤーやマウスピースでは困難な繊細な調整であっても、ゴムを用いれば可能であるうことがわかっていただけるはずです。
ゴムかけは最初のうちは面倒に感じることも多いかもしれませんが、治療のクオリティーを左右するとても重要な要素です。毎日少しずつですが、お口の中は変わっていきます。
矯正をお考えの方や歯並びについてお悩みの方がいらっしゃいましたらぜひお気軽にご相談くださいませ。