三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科を運営する医療法人D.D.Orthoが監修しています。
矯正治療時の歯磨き(ブラケット装置、マウスピース装置での歯磨き)
2022年3月18日
こんにちは、世田谷区の三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
当院は患者さまのニーズに合わせたさまざまな矯正治療プランをご用意し、子どもからお年寄りまで多くの皆様によい歯並びや咬み合わせを取り戻していただけるよう日々取り組んでいます。
さて、矯正期間中に虫歯ができてしまったりすると、矯正治療が遅れてしまったり、時には中断しなければいけなかったりすることがあるため、期間中は一段と歯磨きに気を配らなければなりません。
そこで、今日は矯正装置をつけた際の歯磨き方法についてお話しいたします。
■矯正装置の特徴
矯正治療の装置は、患者さま自身がつけ外しができるかどうかで「固定式」「可撤式」の種類に分けられます。
患者さまがご自身で取り外せないタイプの装置が固定式です。代表的なものはマルチブラケット装置というもので、「ブラケット」と呼ばれる四角いボタンのようなものを歯につけその中にワイヤーを通し歯並びを改善する、昔からよく見られる矯正治療方法です。ブラケットとアーチワイヤーは、一般的にはゴムリングなどで縛って止められています。
もうひとつは患者さまがご自身で装置を取り外しできる可撤式です。代表的なものは現状の歯並びからゴールとなる歯並びを目指し、複数のマウスピース(アライナー)を作成、つけかえることで歯を徐々にうごかしていこうとするマウスピース型矯正装置です。
どちらもお口の中に大きな人工物が装着されますから、いつも以上に歯磨きがしづらくなりますし、同一箇所が毎回汚れている場合、虫歯や歯周病が発症しやすくなります。矯正治療を成功させるためにも、それぞれの矯正装置の特徴を理解して日頃の歯磨きに活かしましょう。

それぞれの矯正装置の特徴を理解して歯磨きする
■ブラケット装置での歯磨き
歯の表面にブラケット装置にワイヤーが連結された状態になっていますので、歯ブラシの毛先が歯面に当たりにくくなります。歯間、ブラケットと歯の境目などにプラークや食べかすがたまりやすくなります。
ブラケット装置を装着している際は、装置の上と装置の下、装置の間に気を配りながら歯磨きを行いますと汚れを落としやすくなるでしょう。
磨き残しが起こりやすいのは言い換えると「ブラケットの周り」と「歯と歯の間」、それから「歯と歯ぐきの間」です。これらの部位を意識しながら工夫してブラッシングすることで、汚れをしっかりと取り、歯垢の残りにくい状態を維持することができます。
○装置の上側
ポイントは、歯と歯ぐきの間の汚れをきちんと落とすことです。斜め45度程度に傾けることで磨きやすくなります。1か所1か所丁寧に磨きましょう。
○装置の下側
斜め45度程度に傾けながら細かく歯ブラシを動かしていくことで、汚れを落としやすくなります。装置の上側に比べると比較的磨きやすいといえますが力をかけすぎないよう気をつけてください。
○装置の間
ワイヤーが通っているため、歯と歯の間はふだん以上に磨きにくくなります。歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシという専用の小さいブラシを併用することもあります。詳しくは矯正治療時に歯科医院で説明を受けましょう。
■マウスピース装置での歯磨き
マウスピース装置は歯磨きの際は取り外します。ふだんの歯磨きと同じですのでブラケット装置よりも歯磨きを行いやすくなるのですが、矯正をしていない時に比べ唾液に触れる機会が著しく減ってしまうため、虫歯や歯周病のリスクは高くなってしまいます。
唾液は口の中をうるおすだけでなく、口腔内の細菌の増殖を抑え、口臭、虫歯、歯周病などさまざまなトラブルから私たちを守っています。マウスピース矯正では毎日20〜22時間も歯をマウスピースで覆うため、歯が汚れた状態でマウスピースをつけてしまうと細菌の活動性が高まってしまうのです。
○装置をつける前に歯を磨く
歯磨きをしないままマウスピースを付けますと、歯の汚れが付いたままになり、細菌も同様に密着している…ということになるでしょう。かといってマウスピースをつけないでいると矯正が思うように進まなかったり、後戻りしてしまう恐れがあります。外出先などで歯磨きができない場合も、うがいをしたりと口の中に食べかすを残さないよう心がけましょう。
○歯間の汚れをきちんと落とす
矯正中は歯が移動し歯間に隙間ができやすくなり、矯正をする前よりも食べ物が詰まりやすくなるはず。この隙間は正しい歯並びに移動するためのスペースです。詰まった食べかすをそのままにしておくと、歯が移動するために必要なスペースがなくなります。デンタルフロスや歯間ブラシなどで丁寧に取り除く習慣をつけましょう。
○外出先=うがい
外出時にはうがい薬やデンタルフロスなどを携帯し、できるだけ汚れを残さないように心がけましょう。マウスピースで覆われることで唾液の守りが得られないのは大きなリスクです。
○マウスピースはつけたまま
歯磨きができないからといってマウスピースを取ってしまうのは避けたいことです。矯正計画が乱れてしまうだけでなく、マウスピースの紛失や破損の原因にもなりかねません。うがいをしながら、ゆっくり歯磨き出来る状態になったら、しっかりと歯を磨いて、そしてフロスなども使って汚れを落とした後、再度マウスピースを装着してください。歯磨きしないで装着したマウスピースの洗浄も忘れずにお願いします。
■ 「歯並びと咬み合わせの専門家」である当院にご相談ください
当院では平日夜20時30分まで診療しています。また土日も夜18時30分まで診療しておりますので、お忙しい方も治療に通っていただけます。歯磨きの方法についてもお気軽にお尋ねください。
矯正をしいたいけど、遅くまで診療している歯科医院がなくて諦めていた、という方も、ご相談ください。