三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科を運営する医療法人D.D.Orthoが監修しています。
国際化が進む今、日本人の歯並びを考える -矯正治療に関する国際比較調査から
2022年2月11日
こんにちは、世田谷区の三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
当院は患者様の歯並びや咬み合わせをはじめとする、お口まわりのさまざまなお悩みを解決するために、無料で個別相談を受け付けています。
ご相談いただく中で、
「歯並びの矯正治療をはじめるタイミングは、歯が生え揃ってすぐの方が良いのではないか?」
「年齢を重ねてからの矯正治療では、思うような結果が出るのか心配」
「矯正器具をつけたまま仕事に行くのがちょっと気になる」
といったお声を伺うことが少なくありません。このブログをお読みの皆様の中にも、ご自身の歯並びについて気になる部分やコンプレックスを感じながら、矯正するタイミングや機会がないまま、年齢を重ねていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
矯正治療は費用もさることながら、治療の安全面や完了までにかかる期間、仕事における影響や日常生活においての制約など、一歩踏み出すためにクリアにしなければならない不安が多く、踏み出せないというお気持ちはよくわかります。
しかしながら、ご自身の歯とは、一生付き合っていかなければなりません。
よい歯並びは、見た目の美しさだけはもちろん、正しい咬み合わせができるということです。正しい咬み合わせは、しっかりと噛めて食事を自由に楽しめることはもちろん、からだのあちこちに対してよい影響を与えます。
また、世界的にみても、日本人は歯並びの矯正に関心が低いのではないか、という意見が少なくないようです。今日は、そのあたりのお話をしたいと思います。
■歯並びや咬み合わせは年とともに変化します
当たり前に思える「噛む」という機能は、虫歯や歯周病がないからずっと維持できるというものではありません。年齢を重ねていくごとに、さまざまな要因で、維持することが難しくなっていくのです。
日常生活において食べ物を噛むことで、歯には常に力(咬合力)が加わっています。咬合力は、日本人の男性で平均約50〜70kg、女性で35〜65㎏ほどもあるため、もし歯並びや咬み合わせが悪かったり虫歯や歯周病などがあったりすると、咬合力の方向や強さが変化し、思いがけない歯の移動が起こる場合があります。これが、あなたの歯並びを悪くしているかもしれない原因です。
そもそも歯は、骨とくっついてがっちり固定されているわけではありません。歯肉の中にある歯槽骨という骨と、歯の根っことの間に歯根膜という弾力のある膜が影響しており、歯に力がかかると、この歯根膜が伸びたり縮んだりしてクッションのように衝撃をやわらげてくれるのです。これらも加齢によって変化します。
噛むという行為が関係するのは食事だけではありません。「歯ぎしり」や「咬みしめ」に悩んでいらっしゃる方はいらっしゃいませんか?歯ぎしりや咬みしめのことを「ブラキシズム」といいますが、ブラキシズムによって強く歯同士がこすり合わさっています。強い咬合力で歯をこすり合わせてしまうことで歯の表面層のエナメル質がすり減り、歯の形が変わってしまい、結果として歯並びも変わってしまうのです。
さらに、ブラキシズムは歯や歯周組織の異常だけでなく顔面の筋肉やあごの関節などにも悪い影響を与えます。これらの影響が複合的に合わさることで、咬み合わせは年々変化していくのです。
■咬み合わせの悪化はからだ全体に悪影響を及ぼします
病的な歯の移動によって不正咬合(歯並び、かみ合わせの異常)が生じた場合、これらは他の全身疾患の誘因となることがあります。例えば、不正咬合がもたらす障害として、呼吸への影響や筋機能への影響、咀嚼機能への影響などがあります。具体的な疾患としては、耳鳴り、腰痛、便秘、不眠症、睡眠時無呼吸症候群、栄養障害、胃腸障害、不定愁訴などとの関連性がいわれています。
このように歯並びと全身の健康は密接に関連しています。「少し歯並びが悪くなったが、年だからしかたない」と諦めてしまうのでなく、歯並びがおかしくなった、歯ぎしりが気になると感じる場合は、いちど当院を受診してみてください。あなたの歯並びや歯がどのような状態にあるかを見極め、矯正治療をはじめとした適切な治療やアドバイスを差し上げることができます。
■歯並びの矯正治療に消極的な日本人
では、海外の人にとっての矯正治療はどのようなイメージでしょうか。「インビザライン・システム」を提供するアライン・テクノロジー・ジャパン株式会社が2012年に行った調査では、日本に住む外国人100名に、日本人の歯並びに対する印象について聞いたところ、「日本人は歯並びが良い」と回答した人はわずか4%にとどまり、76%が「歯並びが悪い」と答えています。(図1)

図1 在日外国人が見た日本人の歯並びの印象
アンケートに答えた外国人の方からは、次のようなコメントが寄せられました。
「たくさんの歯科医院があるのに、日本人の歯並びが整っていないことに驚きました」
(オーストラリア人 40代男性)
「おそらくイギリス人や(特に)アメリカ人よりも日本人の歯並びは良くないです。なぜもっと歯の治療をしなかったのかと不思議に思うことがあります。しかし、歯並びが整ってきれいな人もいます」
(イギリス人 60代女性)
また、同時期に日本(東京)、アメリカ(ニューヨーク)、中国(上海)において、歯並び・矯正治療に関するインターネット意識調査を行ったところ、「歯並びについて歯科医に相談したことがある」と答えた割合は、日本では23.5%と、他の国に比べ有意に低いことがわかりました。(図2)

図2 歯科医への歯並びに関する相談経験
さらに、「(もともと)歯並びが良くない」人の割合は、日本61.0%・アメリカ58.0%・中国71.5%にのぼり、そのうち矯正治療をしていると答えた率は、日本21.3%・アメリカ50.0%(58名)・中国23.8%という状況でした。加えて、「歯並びが良くなく未治療」と回答した人のうち「治療したいと思う」人の割合は、アメリカ79.3%・中国85.3%にのぼったのに対し、日本では54.2%と低い割合にとどまりました。
仕事での成功と、顔の魅力との間には、相関関係があることが心理学の分野で言及されています。1990年代後半の米国審美学会の調査では、対象者の92%が魅力的な笑顔を重要な社会資産と考えており、74%の人が魅力的な笑顔でないと仕事を失う可能性があると考えています。さらに85%の人が魅力的な笑顔でないと異性へのアピールも低下すると考えています。この調査から分かることは、美しい歯、白い歯、魅力的な笑顔は、仕事面、恋愛面、精神面へ大きく影響しているということでしょう。アメリカ社会では肥満とともに、歯が審美的でないと自己管理ができていないとみなされるようです。しかし、日本では人々の関心は、口腔内の美しさや健康にまで達していないのが現状です。
国籍や人種の垣根を超えて、人々が国際交流をする今日、私たち日本人は自分の歯に対して世界的な視点を持ち、向き合うべき時期に来ているのではないでしょうか。
■「歯並びと咬み合わせの専門家」である当院にご相談ください
健康面での世界的な観点からも日本人の歯に対しての意識や現状の課題を見てきましたが、長い人生の中で、いくつになっても矯正治療を行うだけのメリットが、健康面を中心にたくさんあります。美しい歯並びは「機能的」でもあり「健康的」「衛生的」とも言えます。
すこやかで明るい人生を楽しむ上でも、今一度ご自身の歯がどれだけ大事かを見つめて、矯正治療という選択肢と向き合ってみてはいかがでしょうか。
当院では、無料で矯正相談を行うだけでなく、通常数万円かかる検査診断までを無料で実施しています。無理に治療を勧めることなく、あなたが納得して治療を受けようと思えるよう、プロの視点に立った客観的な情報をわかりやすくお伝えいたします。
参考: https://digitalpr.jp/r/1275