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審美的矯正装置はどのようなものがあるのか?

2022年1月14日

「矯正歯科治療は子供のうちしかできないのでは?」と思っている人も多いかもしれませんが、近年は大人になってから矯正歯科治療を始める人も増えています。
大人になってから矯正歯科治療を行う場合に問題となることの一つとして、大人の場合、「あまり目立つ装置は仕事など社会生活を送るうえでできれば避けたい」ということがあります。このような問題を改善するために、審美的矯正装置(リンガル、セラミック、可撤式マウスピース型矯正装置)を希望する患者様も増えています。
今回は、代表的な審美的矯正装置の特徴について解説していきます。

目次

■審美的矯正装置
■セラミックブラケット
■リンガルブラケット
■マウスピース型矯正装置
■まとめ

■審美的矯正装置


成人の矯正歯科治療は、子供とは異なる特徴を持っています。もちろん歯周組織の状態などの生物学的特徴も異なるのですが、成人特有の社会的・心理学的な特徴があります。例えば、成人のほうが装置外観などの審美性に対する要求が高くなる傾向があります。また、職業など社会的制約によって、治療期間や術式が制限されることもあります。例えば、しゃべることを職業にしている人の場合などは、活舌に考慮した矯正装置の使用が必要となります。
このように成人では、審美的な改善を求めて矯正歯科を受診するケースが増えていることから、メタルブラケットからセラミックブラケット、そしてリンガルブラケットによる舌側矯正などの新しい術式が開発され、広く普及しています。また、可撤式マウスピース型矯正装置も審美的矯正装置として多用されています。

 

■セラミックブラケット


矯正歯科治療の中で最も多く使用する装置として、マルチブラケット装置があります。マルチブラケット装置は、多数歯(基本的には全歯)にブラケットやチューブを装着し、アーチワイヤーを介して三次元的な歯の移動を行い、良好な歯列や咬合を獲得する矯正治療法(一般的にワイヤー矯正といわれています)で用いる装置です。
マルチブラケット装置に用いられるブラケットの材質は、従来は金属製のものが使用されていました。しかし、メタルブラケットは治療中に装置が目立ってしまうという欠点があり、近年では審美性に優れている歯冠色に類似したセラミック製のブラケットも多く選択されるようになっています。
セラミックブラケットは歯質より硬いため、対合歯と接触すると歯が顕著に摩耗することがあります。このデメリットは、歯科医師がブラケットを接着させる位置を工夫することで対応していきます。

  • 外見
    装置が白いため、あまり目立ちにくいです。
  • コスト
    メタルブラケットに比較して割高となります。
  • 期間
    メタルブラケットとほぼ変わらないといわれています。
  • 違和感
    口唇や頬の裏側に装置が当たることによる違和感があります。
  • 清掃性
    ワイヤーの接する部分、ブラケット周囲やワイヤーの下部が不潔域になりやすいですが、装置が直視できるため、リンガルブラケットと比較すると清掃しやすいです。手鏡などを使用して、自分で磨き残しの有無を確認
    できます。
  • 制約
    基本的に歯のない症例以外、すべての症例に装着可能です。セラミックブラケットは、歯の唇側に接着する装置のため、上顎前突の症例では、装置によってさらに口唇が押し出されます。そのため、装置を装着した初期
    段階では、少し気になるかもしれませんが、治療が進んでくれば落ち着いてきます。

 

審美的矯正装置は目立たない

審美的矯正装置は目立たない

 

■リンガルブラケット


歯列の内側に装着するブラケットをリンガルブラケットといいます。歯の舌側面にブラケットを装着して行う矯正治療法のため、歯の唇側面にブラケットを装着する唇側矯正に対して、舌側矯正や裏側矯正などといわれています。「目立たない矯正装置」として開発されており、治療中に装置の露出がなく審美性に優れているため、多くの臨床の現場で実績を上げています。

  • 外見
    リンガルブラケットは固定式装置(取り外しのできない装置)の中で、最も審美的に優れた装置です。
  • コスト
    装置、技工の費用が高額のため、また術者の高度の技術が必要なため、どうしてもコストが高くなります。
  • 期間
    リンガルブラケットによる舌側矯正は、唇側矯正と比較して治療期間が長くなるといわれていますが、熟練した術者が担当すればそれほど違いはないと思われます。
  • 違和感
    装置装着後、数週間は舌が装置に順応するまで、発音障害や違和感がありますが、個人差が大きいです。最近は小型の装置を使用しているため、順応しやすくなっていると思います。
  • 清掃性
    清掃性については、装置を直視できないため、比較的難しいといえます。舌側に接着する装置のため、舌や唾液に汚れをよって洗い流す自浄作用はありますが、より丁寧な口腔清掃が必要です。
  • 制約
    基本的に唇側矯正で可能な症例は、すべて適応可能です。

 

■マウスピース型矯正装置


マウスピース矯正は、透明に近いマウスピース型の矯正装置を歯に装着して歯並びをきれいにする治療方法です。マウスピース型矯正は新しい治療方法ですが、ワイヤー矯正にはないメリットが多くあり、臨床の現場でも普及してきています。

  • 外見
    透明な装置のため、あまり目立ちません。また、取り外しができる装置なので、写真撮影など、いざという時には外すこともできます。
  • コスト
    患者さんの歯並びの状態や治療範囲によって料金には大きな幅がありますが、治療範囲が全顎の場合は唇側装置と同じくらいになります。自費診療となり、歯科医院によっても料金は異なってきますので、詳細は歯科医院にご相談ください。
  • 期間
    コストと同様、患者さんの歯並びの状態や治療範囲によって大きく変わってきます。また、マウスピースは患者さん自身で装着していただくため、患者さんがどれくらい装置を使用するかも影響します。基本的には、ご飯の際や歯磨き時以外は装着するのが望ましい装置です。きちんと装着できない場合には、歯が目的の位置まで移動しないので、治療期間が延長することにもなります。
  • 違和感
    最初の装着時は違和感があり発音しにくいと感じることもありますが、慣れてくることがほとんどです。また、「仕事の関係で、人前でしゃべらないといけないので、発音が気になる」などといった場面では、取り外しができる装置のため、一時的に外すこともできます。
  • 清掃性
    可撤式の装置なので、食事や歯磨きの際に装置を外して行うことができます。外してからマウスピースの清掃と口腔清掃ができるので、非常に清掃性も優秀です。
  • 制約
    近年は適応症例が広がっていますが、すべての症例に適応できる装置ではないので、症例を慎重に選択する必要があります。例えば、骨格性の問題を含む難度の高いケースなどでは、適応できない可能性があります。

 

■まとめ


近年、大人になってから矯正歯科治療を行うことも多くなってきており、審美的な矯正装置が求められることが多くなってきています。審美的矯正装置として代表的なものとしては、セラミックブラケット、リンガルブラケット、マウスピース型矯正装置があります。
それぞれ、審美性の程度やコスト、治療期間、装置の違和感、清掃のしやすさなど特徴が異なります。また、装置によっては適応症例に制限があるものもあります。残念ながら、どの装置もメリット・デメリットがあり、完璧な装置はないのが現状です。患者様が何を優先するのか、患者さんの状況によっても最適な装置は変わってきます。
当歯科医院でも、さまざまな審美的矯正装置による治療を行っております。審美的矯正装置に興味のある人は、ぜひご相談ください。

 

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