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この記事の監修者

三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科を運営する医療法人D.D.Orthoが監修しています。

院長:内澤 朋哉

監修者
内澤 朋哉

経歴

2009年 北海道医療大学歯学部卒業
2009年 北海道医療大学院歯学研究科
2014年 北海道医療大学歯学部歯科矯正学講座
2015年 こうざき歯列矯正歯科クリニック勤務
2017年 三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科開院

前歯のガタガタ(叢生)は抜歯しなくても治る?臼歯を後ろへ移動して改善した症例をご紹介

2026年7月8日 /更新日:2026年7月9日

「前歯がガタガタしているので歯並びをきれいにしたい。」
「できれば健康な歯は抜きたくない。」

このようなご相談は当院でも非常に多くいただきます。

叢生(そうせい)の程度によっては抜歯が必要になることもありますが、すべての症例で抜歯が必要というわけではありません。

今回は、臼歯を後方へ移動(遠心移動)することでスペースを確保し、前歯の叢生を改善した症例をご紹介します。

動画でも治療経過をご覧いただけますので、ぜひ最後までご覧ください。


初診時の状態 症例紹介

項目 内容
主訴 前歯のガタガタを改善したい
診断名 前歯部叢生
治療方法 マルチブラケット矯正・臼歯遠心移動
抜歯 なし
治療期間 約2年(実際の期間をご記入ください)
治療費 90万円(税込)
主なリスク・副作用 歯根吸収・歯肉退縮・虫歯や歯周病リスクの増加・後戻り・一時的な痛み 歯髄壊死

患者様は、前歯のでこぼこした歯並びを改善したいというご希望で来院されました。

診察すると、前歯部に叢生が認められました。

一方で、前歯が大きく突出している状態ではなく、横顔のバランスも良好でした。

そのため、できるだけ歯を抜かずに歯列を整える治療計画を立案しました。


初診時口腔内所見

初診時 口腔内写真

初診時の口腔内診査では、上下顎前歯部に叢生(歯のでこぼこ)が認められました。前歯の重なりによって歯列弓が乱れ、歯磨きがしにくい状態となっていました。

一方で、奥歯の咬み合わせは大きく崩れておらず、上下の咬合関係は概ね良好でした。前歯は上下とも舌側へ傾斜しており、歯列を前方へ拡大して叢生を改善するよりも、臼歯を後方へ移動してスペースを確保する方が、口元のバランスを維持しながら治療できると判断しました。

また、歯周組織に大きな問題は認められず、矯正治療を開始する上で良好な口腔内環境でした。

以上の検査結果を総合的に評価し、本症例では健康な歯を抜歯することなく、臼歯遠心移動によってスペースを獲得し、前歯の叢生を改善する治療計画を立案しました。

パノラマレントゲン(パントモ)所見

パノラマレントゲンとは?

パノラマレントゲンとは、下の歯や顎の骨を1枚の画像で広範囲に撮影できるレントゲン検査です。矯正治療を始める前に行う基本的な検査の一つで、歯並びだけでは分からないお口の状態を詳しく確認することができます。

パノラマレントゲンでは、主に以下のような項目を確認します。

  • 歯の本数や先天性欠損歯の有無
  • 親知らずの位置や生え方
  • 埋伏歯(骨や歯ぐきの中に埋まっている歯)の有無
  • 歯根の長さや形態
  • 虫歯や歯周病による骨の状態
  • 顎の骨や歯の周囲に異常がないか

これらの情報をもとに、安全に矯正治療を進められるかを確認するとともに、必要に応じて親知らずの抜歯時期や治療方法を検討します。

 

今回の症例でのパノラマレントゲンでは

パントモレントゲン写真

  • 左上の親知らずは存在しませんでした。
  • 右上・左右下の親知らずは認められました。
  • 下顎の親知らずは近心傾斜していました。
  • 歯の本数に異常はありませんでした。
  • 歯根の長さや形態にも大きな問題は認められませんでした。

矯正治療を安全に進めるうえで十分な状態と判断しました。


セファロ分析(横顔のレントゲン)

セファロ分析とは?

セファロ分析とは、頭部X線規格写真(セファログラム)を用いて、歯や顎の骨、顔全体のバランスを詳しく分析する検査です。矯正治療では欠かせない検査の一つであり、見た目だけでは分からない骨格や歯の位置関係を客観的に評価できます。

セファロ分析では、主に以下のような項目を確認します。

  • 上顎と下顎の前後的な位置関係・顎の骨格のバランス(Skeletal Class I・II・III)
  • 上下の前歯の傾きや突出の程度
  • 顔全体のバランスや口元の突出感 など

これらの情報をもとに、「抜歯が必要か」「どの方向へ歯を動かすべきか」「口元をどの程度改善できるか」などを総合的に判断し、一人ひとりに適した治療計画を立案します。

当院では、セファロ分析の結果に加え、口腔内写真や顔貌写真、パノラマX線写真、歯型(口腔内スキャン)などもあわせて評価し、歯並びだけでなく噛み合わせや顔貌との調和まで考慮した矯正治療をご提案しています。

 

今回の症例でのセファロ分析では

セファロ写真

  • 骨格はSkeletal Class I(骨格性Ⅰ級)
  • 上顎・下顎とも位置関係は標準的
  • 上下前歯はいずれも舌側傾斜

という結果でした。

骨格的なズレはほとんどなく、前歯を過度に前方へ広げることなく歯列全体を整えることが重要と判断しました。


前歯のガタガタ なぜ抜歯をしなかったのか?

叢生があるからといって、必ず抜歯が必要になるわけではありません。

歯並びを改善するためには、

  • 抜歯してスペースを作る
  • 歯列を拡大する
  • IPR(歯の側面を少し削る)
  • 臼歯を後方へ移動する(遠心移動)

など、さまざまな方法があります。

本症例では骨格のバランスが良好であり、奥歯を後方へ移動できる余地があったため、臼歯の遠心移動を選択しました。

この方法により、健康な小臼歯を抜くことなく必要なスペースを確保することができました。


臼歯遠心移動とは?

臼歯遠心移動とは、奥歯を後ろへ少しずつ動かし、その分だけ歯列にスペースを作る治療方法です。

近年ではアンカースクリューなどを併用することで、以前よりも効率よく遠心移動を行える症例が増えています。

確保できたスペースを利用して前歯をきれいに並べることで、自然な歯並びへ改善できます。

患者様にとっても、

  • 健康な歯を抜かずに済む可能性がある
  • 横顔の変化が大きくなり過ぎにくい
  • 自然な口元を維持しやすい

というメリットがあります。

ただし、すべての患者様に適応できるわけではありません。

親知らずの状態や骨格、叢生量などを総合的に診断した上で適応を判断します。


前歯のガタガタ 治療の流れ

本症例では、

最初にブラケット装置を装着し、歯列を整えながら奥歯を徐々に後方へ移動しました。

十分なスペースを確保した後、前歯のでこぼこを改善し、最後に噛み合わせを細かく調整しました。

治療終了後は、歯並びを安定させるために保定装置(リテーナー)を装着しています。

 

 


前歯のガタガタの治療結果

動的治療後の口腔内写真

臼歯を後方へ移動することで必要なスペースを確保できたため、健康な歯を抜くことなく前歯の叢生を改善することができました。

前歯の重なりは解消され、歯列全体のバランスも整いました。

噛み合わせも安定し、見た目だけでなく機能面も改善しています。

 

保定治療について

一般的に歯は治療が終わった直後は元の位置へ戻ろうとする性質があります。

そのため、治療終了後はリテーナー(保定装置)を使用します。

当院では、

最初の6~12か月はできるだけ長時間装着していただき、その後は就寝時を中心に継続していただいています。

保定をしっかり行うことが、美しい歯並びを長く維持するために非常に重要です。

つまり

矯正治療は歯を動かして終わりではありません。

歯は元の位置へ戻ろうとする「後戻り」が起こるため、保定装置(リテーナー)の使用が重要になります。

当院では、動的治療終了後に、歯の裏側へ固定式ワイヤーを装着するとともに、透明で目立ちにくいマウスピース型リテーナーを使用し、歯並びを安定させています。

マウスピース型リテーナーは、動的治療終了後6〜12か月間は食事と歯磨き以外の時間に装着していただきます。その後は歯並びの安定に合わせて装着時間を徐々に減らし、治療開始から約1年半後には就寝時のみの使用へ移行します。

治療終了から約2年経過後は、ご希望を伺いながら定期検診を継続するかをご相談しております。

 

保定装置

固定式リテーナーと透明なマウスピース型リテーナーを併用することで、歯並びの安定を図ります。

 


このような方は遠心移動が適応になることがあります

以下のような患者様では、遠心移動による非抜歯治療が可能な場合があります。

  • 前歯のガタガタが軽度〜中等度
  • 骨格的なズレが少ない
  • 奥歯を後方へ動かせるスペースがある
  • できるだけ歯を抜きたくない
  • 横顔を大きく変えたくない

もちろん、適応は患者様ごとに異なります。

精密検査を行った上で最適な治療方法をご提案します。


よくある質問

前歯がガタガタでも必ず抜歯になりますか?

いいえ。

叢生の程度や骨格、歯列の状態によっては、今回の症例のように遠心移動を利用して非抜歯で改善できる場合があります。

遠心移動は誰でもできますか?

適応症例に限られます。

骨の厚みや親知らずの状態、必要な移動量などを総合的に診断して判断します。

治療期間は長くなりますか?

遠心移動を行う分、症例によっては通常より治療期間が延びることがあります。

しかし、健康な歯を保存できるメリットは大きく、患者様の希望に合わせた治療計画をご提案しています。


前歯のガタガタでお悩みの方へ

叢生の治療方法は一つではありません。

抜歯が最適な場合もありますが、今回のように臼歯を後方へ移動することで非抜歯治療が可能になるケースもあります。

当院ではセファロ分析やパノラマレントゲンなどの精密検査を行い、一人ひとりに最適な治療方法をご提案しています。

「できれば歯を抜きたくない」
「自分は非抜歯で治療できるのか知りたい」

という方は、お気軽に矯正相談をご利用ください。

 

 

矯正相談のご予約・お問い合わせ


裏側矯正やハーフリンガル矯正で出っ歯の歯並びの改善を検討されている方 なら、ぜひ当院にご相談ください。

初めての方でも安心して治療を受けていただけるよう、患者様が感じる疑問や不安を解消するため、丁寧な説明と親身な対応を心がけサポートいたします。

治療後は、自然で美しい笑顔が手に入ることを目標としております。また、多くの方に高く評価される治療内容を提供し、皆様の健康と美容をサポートします。気になることがあれば、いつでもお問い合わせください。クリニックのメニューをチェックして、あなたに適した治療法を見つけましょう。

矯正治療の選択肢にはそれぞれの特徴があり、患者様のニーズに応じた適した方法を選ぶことが重要です。目立ちにくく取り外しのできるインビザラインやワイヤー矯正(内側に装置がつく裏側矯正、外側に装置がつく表側矯正)の違い、デメリットとメリットを理解することで、より納得のいく治療を受けることができます。

歯並びのことで質問やお悩みや不安などがある場合には、是非当院まで気軽にカウンセリングのご予約ください。

 

三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科(clinic)

住所: 東京都世田谷区三軒茶屋1-32-14 園田ビル地下1階

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予約はこちら(ホーム ページ web) https://www.sangenjaya-ortho.com/contact/#link01

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