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この記事の監修者

三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科を運営する医療法人D.D.Orthoが監修しています。

院長:内澤 朋哉

監修者
内澤 朋哉

経歴

2009年 北海道医療大学歯学部卒業
2009年 北海道医療大学院歯学研究科
2014年 北海道医療大学歯学部歯科矯正学講座
2015年 こうざき歯列矯正歯科クリニック勤務
2017年 三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科開院

口ゴボは4本抜歯で改善できる?上下顎前突を改善した表側矯正症例

2026年6月11日 /更新日:2026年9月6日

「横顔を見ると口元が前に出ている気がする」
「口を閉じると顎に力が入る」
「歯並びだけでなく口元の印象も改善したい」

このようなお悩みをお持ちの方は少なくありません。

歯並びのガタつきだけでなく、上下の前歯が前方に傾斜していることで口元が突出して見える状態を「上下顎前突」と呼びます。一般的には「口ゴボ」と表現されることもあります。

今回は、口元の突出感を改善したいというご希望で来院された患者さまの症例をご紹介します。

初診時のお悩み および状況

患者さまは、

・口元の突出感が気になる
・横顔をきれいにしたい
・口を閉じると力が入る
・歯並びも整えたい

というご希望で来院されました。

口元の突出感を改善するためには、単に歯を並べるだけではなく、前歯を後方へ移動させるスペースを確保する必要がありました。

治療前写真

 

 


セファロ分析とは?

セファロ分析とは、頭部X線規格写真(セファログラム)を用いて、顎の骨格や歯の傾き、口元のバランスを評価する矯正歯科特有の検査です。

見た目だけでは判断できない骨格的な問題や歯の傾斜を数値化することで、適切な治療方針を立案することができます。

本症例でも、治療開始前にセファロ分析を行い、口元の突出感の原因について詳しく評価しました。

セファロ分析の結果

セファロ分析の結果、骨格的には上顎骨・下顎骨ともに標準的な位置関係を示しており、Skeletal ClassⅠと診断されました。

一方で歯系の分析では、上下顎前歯ともに唇側へ傾斜していることが確認されました。

つまり、本症例の口元の突出感は骨格的な問題ではなく、前歯が前方へ傾斜していることが主な原因であると考えられました。

そのため、前歯を後方へ移動させるためのスペースを確保する目的で、上下顎第一小臼歯4本抜歯を行い、前歯の後退による口元の改善を図る治療計画を立案しました。

 

動的治療前のセファロ分析


パノラマレントゲン写真とは?

パノラマレントゲン写真とは、上下の歯や顎の骨の状態を1枚の画像で確認できるレントゲン検査です。

歯の本数や歯根の状態、親知らずの有無、埋伏歯の有無、顎の骨の状態などを総合的に評価することができ、矯正治療の診断に欠かせない検査の一つです。

パノラマレントゲン写真の所見

パノラマレントゲン写真では、先天的な歯の欠損は認められず、永久歯はすべて正常に存在していました。また、歯根の長さについても全体的に標準的であり、矯正治療を行う上で大きな問題は認められませんでした。

親知らず(第三大臼歯)は上下左右すべてに認められました。上顎の親知らずは比較的良好な位置に存在していましたが、下顎の親知らずは左右ともに近心傾斜を伴う埋伏歯の状態でした。

親知らずが近心傾斜して埋伏している場合、将来的に第二大臼歯への影響や清掃不良によるトラブルの原因となる可能性があるため、矯正治療の計画立案に際してもその位置関係を十分に評価しました。

動的治療前のパノラマレントゲン写真


治療方針

口元の突出感を改善するため、上下顎第一小臼歯4本抜歯を選択しました。

抜歯が必要かどうかは、歯並びの状態だけでなく、前歯の位置や傾き、歯を移動させるために必要なスペース、口元のバランスなどを総合的に評価して判断します。

抜歯・非抜歯の判断やスペース確保の方法について詳しく知りたい方は、抜歯をしたくない方へ・抜歯矯正と非抜歯矯正の考え方もご覧ください。

抜歯によって得られたスペースを利用し、前歯を後方へ移動させることで、

・歯並びの改善
・前歯の突出感改善
・口元の突出感改善
・横顔のバランス改善

を目指しました。

治療方法は、歯の表側にブラケットとワイヤーを装着する表側ワイヤー矯正を選択しました。

表側矯正の特徴やメリット・デメリット、費用、治療期間について詳しく知りたい方は、表側矯正とは?メリット・デメリット・費用・期間・適応症例を解説もご覧ください。

治療の流れ

① 装置装着

まず表側矯正装置を装着し、歯を動かす準備を行います。

② 歯列の整列

細いワイヤーからスタートし、歯並びのガタつきを改善していきます。

③ 抜歯スペースの閉鎖

抜歯によってできたスペースを利用し、前歯を後方へ移動していきます。

口元の改善において最も重要なステップです。

④ 咬み合わせの調整

上下の歯の接触を整え、機能的な咬み合わせを構築します。

⑤ 保定準備

歯並びと咬み合わせが安定した段階で装置を除去し、保定へ移行します。

 

 

治療結果


4本抜歯によって確保したスペースを利用して上下前歯を後方移動させた結果、上下顎前歯の唇側傾斜が改善し、口元の突出感も軽減しました。横顔のバランスも改善し、自然に口唇を閉じやすい状態となりました。

口元の印象は歯並びだけでなく、前歯の位置によって大きく変化します。

治療後の写真

今回の症例でも、前歯の位置を適切にコントロールすることで、患者さまのご希望であった口元の改善を達成することができました。

患者様にも歯並びの変化を実感していただき、審美面・機能面ともに良好な結果が得られたため、動的治療を終了しました。

治療終了後のセファログラムでは、上下顎前歯の唇側傾斜が改善していることを確認しました。また、パノラマX線写真では歯根の平行性(パラレリング)も良好で、明らかな歯根吸収は認められませんでした。

動的治療後のセファロ動的治療後のパノラマレントゲン写真

 

 

 

動的治療終了後は、治療によって得られた歯並びと咬み合わせを維持するため、透明で目立ちにくいマウスピース型の保定装置と、歯の裏側に装着する固定式ワイヤーを併用して保定を行っています。

動的治療終了後6か月から12か月程度は、マウスピース型の保定装置を食事と歯磨き以外の時間に使用していただきます。その後は歯並びの安定状態を確認しながら、就寝時のみの使用へと徐々に使用時間を減らしていきます。

リスクと副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻り、虫歯、痛み、歯肉炎、歯槽膿漏、歯周病

当院では、治療前後の資料を比較しながら、歯の移動や歯根の状態を確認して治療結果を評価しています。

 

上下顎前突を4本抜歯で改善した表側矯正症例 まとめ

主訴:口元の突出感(口ゴボ)・横顔(プロファイル)を改善したい

診断名:上下顎前突 前歯部叢生

矯正装置:マルチブラケット矯正装置(上下表側矯正)

治療方法:上下顎左右第一小臼歯4本抜歯+表側ワイヤー矯正

治療期間:2年6か月

費用:77万円+処置料5,500円/通院時

主なリスク・副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻り、虫歯・歯周病、一時的な疼痛など


よくある質問

口ゴボは必ず抜歯が必要ですか?

必ずしも抜歯が必要とは限りません。

骨格や歯並びの状態によっては非抜歯で改善できるケースもあります。

しかし、口元を大きく改善したい場合には抜歯治療が有効となることがあります。

4本抜歯すると口元は引っ込みすぎませんか?

矯正治療では前歯の位置をコントロールすることで、結果として口唇の位置や横顔の印象が変化します。ただし、前歯の移動量と口唇の変化量は一律ではなく、口唇の厚みや筋肉、骨格などによって個人差があります。そのため、治療前にセファロ分析や顔貌評価を行い、前歯をどの程度後方移動させるかを慎重に検討します。

マウスピース矯正でも口ゴボは改善できますか?

症例によっては可能です。

ただし、大きく前歯を後方移動させる必要がある場合には、ワイヤー矯正の方が有利なケースもあります。

治療期間はどれくらいですか?

症例によって異なりますが、抜歯矯正ではおおよそ2年〜3年程度が目安となります。

今回の症例では30か月で治療を完了しました。


まとめ

口元の突出感が気になる場合、歯並びだけでなく骨格や前歯の傾斜を正確に診断することが重要です。

上下顎前突(口ゴボ)の症例では、4本抜歯による矯正治療によって口元や横顔の印象が大きく改善することがあります。

当院ではセファロ分析を用いた精密診断を行い、一人ひとりに合わせた治療計画をご提案しています。

口元の突出感や横顔でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

 

口ゴボの原因・Eライン・抜歯の必要性について詳しく知りたい方は『口ゴボは矯正で治せる?原因・抜歯・Eラインを症例で解説』をご覧ください。

矯正相談のご予約・お問い合わせ


口元の突出感や上下顎前突(口ゴボ)、歯並びでお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。

口ゴボの改善には、歯並びだけを見るのではなく、顎の骨格や前歯の傾き、口元・横顔のバランスを総合的に診断することが重要です。

当院では、セファロ分析やパノラマX線写真などを用いて精密な診断を行い、抜歯・非抜歯の判断や、前歯をどの程度移動させるかを検討したうえで、一人ひとりに合わせた治療計画をご提案しています。

また、表側ワイヤー矯正だけでなく、裏側矯正(舌側矯正)やマウスピース型矯正装置など、患者さまの歯並びやご希望に応じて治療方法をご案内しています。

「口元をもう少し下げたい」
「横顔をきれいにしたい」
「自分の場合は抜歯が必要なのか知りたい」
「どの矯正方法が適しているのか相談したい」

このようなお悩みがある方は、まずは矯正相談をご利用ください。

ご予約・お問い合わせは、三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科のホームページから受け付けています。

 

 

予約はこちら(ホーム ページ web) https://www.sangenjaya-ortho.com/contact/#link01

アクセスは:https://youtu.be/c9kyUtjU2cU

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