三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科を運営する医療法人D.D.Orthoが監修しています。
過蓋咬合(かみ合わせが深い)矯正歯科治療について
2024年12月13日
過蓋咬合(かがいこうごう)とは?
上の前歯が下の前歯を過剰に覆い隠す状態を「過蓋咬合(かがいこうごう)」と呼びます。この噛み合わせの異常が進行すると、見た目や歯の機能に影響を及ぼす可能性があります。
この記事では、過蓋咬合の原因や当院で行った過蓋咬合の治療法について詳しく解説します。
過蓋咬合の症状
- 下の前歯が見えない
上の前歯が下の前歯を完全に覆い、下の歯がほとんど見えない状態になります。 - 歯肉や歯の違和感
下の前歯が上顎の歯肉に接触し、痛みや炎症を引き起こすことがあります。 - 発音の問題
噛み合わせの不正が原因で、特定の音を発音しづらくなる場合があります。 - 顎関節の不調
不自然な顎の動きにより、顎関節症(顎の痛みやクリック音など)のリスクが高まることがあります。
診断方法
過蓋咬合の診断は、以下の方法を組み合わせて行います。
- 視診
噛み合わせの状態を直接観察して確認します。 - レントゲン検査
歯や顎の構造を詳しく調べるためにレントゲン画像を利用します。
過蓋咬合の咬合を治す治療法
症状や原因に応じて、以下の治療法を提案します。
過蓋咬合の矯正治療
- インビザライン(透明マウスピース矯正)
目立たず自然な治療が可能で、成人患者に特に人気があります。 - 固定式矯正装置(ブラケット矯正)
ワイヤーとブラケットを使用し、歯を計画的に動かします。骨格的な問題にも対応可能です。
外科治療
重度の場合、外科手術を併用することで効果的に改善できます。
子供の場合の治療法
バイオネーター
バイオネーター(Bionator)は、歯科矯正治療で使用される機能的矯正装置の一つです。特に、成長期の子どもを対象に、下顎の成長を促進または調整し、噛み合わせを改善するために使用されます。
バイオネーターの特徴
- 取り外し可能
患者が自分で取り外しが可能な矯正装置で、特に食事や歯磨きの際に取り外せるのが特徴です。 - 機能的矯正装置
バイオネーターは、歯そのものだけでなく、下顎の成長や周囲の筋肉の機能に作用し、全体的な噛み合わせのバランスを取ります。 - シンプルなデザイン
一般的に、アクリル製のプレートとワイヤーで構成されており、比較的シンプルな構造です。
使用対象
主に**成長期の子ども(小学生~中学生頃)**が対象です。この時期は顎の成長が活発であり、装置の効果が最大限に発揮されます。
メリットとデメリット
メリット
- 成長を利用するため、自然な形で顎や歯列を矯正可能。
- 取り外し可能なため、患者の負担が少ない。
デメリット
- 効果を得るには長時間の装着が必要(1日12~14時間以上推奨)。
- 装置を外しすぎたり、正しく使用しない場合、治療効果が減少する。
- 発話や見た目に影響する場合がある。
プレオルソ
プレオルソとは?
プレオルソは、日本で開発された子ども用の矯正装置で、取り外し可能なマウスピース型の装置です。就寝中や日中の特定の時間に使用することで、歯並びや噛み合わせを整えます。固定式の矯正装置と異なり、患者が自由に取り外しできるため、食事や歯磨きがしやすいという特徴があります。
プレオルソの特徴
- 対象年齢
主に6歳から12歳の子どもが対象で、顎の成長を利用して歯並びを改善します。 - 装着時間
就寝時と日中1〜2時間の装着で効果が得られます。忙しい日中でも負担が少なく、生活に取り入れやすいです。 - 機能と効果
- 前歯の突出を抑える
- 下顎の成長を促進する
- 噛み合わせの改善
- メリット
- 取り外し可能でお手入れが簡単
- 矯正中の食事制限がない
- 痛みが少ない
- デメリット
- 装着時間を守らないと効果が得られない
- 鼻閉があると使用できない
ワイヤー矯正とは?
ワイヤー矯正(ブレース)は、歯並びを整えるための矯正治療法の一つです。
金属製またはセラミック製のブラケットを歯の表面に装着し、それらをワイヤーで連結します。
このワイヤーの調整により、歯が少しずつ理想的な位置へ移動します。
ワイヤー矯正のメリット
- 高い治療効果
複雑な歯並びや噛み合わせの問題にも対応可能です。 - 優れた耐久性
金属製のブラケットは丈夫で破損しにくい特徴があります。 - 幅広い適用範囲
ほとんどすべての歯並びの問題に対処できます。
ワイヤー矯正のデメリット
- 目立ちやすさ
ブラケットが外から見えるため、審美性に欠けることがあります。 - 初期の不快感
矯正開始後の数週間は、痛みや違和感を覚えることがあります。 - 食事の制限
硬い食べ物や粘着性のある食品は避ける必要があります。

ワイヤー矯正

リンガル矯正(裏側矯正)
矯正方法の種類
歯列矯正には、大きく分けて3つの方法があります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを以下にまとめました。
表側矯正(ラビアル矯正)
- 特徴
ブラケットを歯の表面(外側)に装着します。
そのため矯正器具が目立ちやすい点があります。 - メリット
- 効果が高く、多くの歯並びの問題に対応可能。
- 他の矯正方法と比べて費用を抑えられます。
- デメリット
- 見た目が気になる場合があります。
- 器具が唇や頬に当たり、不快感を感じることもあります。
ハーフリンガル矯正(部分裏側矯正)
- 特徴
上の歯は裏側、下の歯は表側にブラケットを装着します。
上の歯列が目立ちにくいのが特徴です。 - メリット
- 笑ったときなど、目立たない仕上がりを実現できます。
- 審美性と治療効果のバランスが良いです。
- デメリット
- 表側矯正よりも高額になることが一般的です。
- 裏側の器具が舌に当たり、不快感を感じる場合があります。
裏側矯正(リンガル矯正)
- 特徴
ブラケットを歯の裏側(舌側)に装着する方法です。
外からほとんど見えない点が大きな利点です。 - メリット
- 見た目を気にせず矯正が可能。
- 幅広い歯並びの問題に対応します。
- デメリット
- 費用が最も高額な矯正方法の一つです。
- 裏側の器具が舌に当たることで話しづらさや不快感を感じる場合があります。
- 慣れるまでに時間を要することがあります。
インビザラインとは?
インビザラインは、透明なマウスピース型の矯正装置です。従来の金属のブラケットやワイヤーを使用せず、歯を整列させるための透明なアライナー(マウスピース)を使用します。このアライナーは目立たないため、周りの人に矯正していることがほとんどわかりません。
インビザラインのメリット
- 目立たない: 透明な素材で作られているため、装着していてもほとんど目立ちません。
- 取り外し可能: 食事や歯磨きの時に自分自身で簡単に取り外せるため、普段の生活に影響を与えません。
- 快適: 金属のブラケットやワイヤーがないため、口の中に不快感を感じることが少ないです。
- 予測可能な結果: 3Dコンピュータシミュレーションを使用して治療計画を立てるため、治療の進行状況や最終的な結果を事前に確認することができます。
インビザラインのデメリット
- 費用: 通常のブラケット矯正よりも高額になることがあります。
- 装着時間: 食事と歯磨き以外の毎日20〜22時間の装着が必要です。装着時間が短いと治療が長引くことがあります。
- 適応症例: 重度の不正咬合や骨格的な問題がある場合、他の歯列矯正方法が必要になることがあります。

マウスピース矯正

インビザライン
アンカースクリューを併用したかみ合わせが深い咬合の改善方法
かみあわせが深い咬合の原因が歯にあった場合、矯正治療ではその原因が上顎の歯なのが、下顎の歯なのか、または両方が原因で噛み合わせが深いのかを判断して、それぞれに合ったアプローチで治療を行います。
ちなみに矯正治療では、歯の動かし方として、傾斜、提出、圧下、前方後方左右への移動を組み合わせた3次元的な動かし方があります。
この中で、圧下(歯を骨方向に埋めていく動き)が時間がかかることが多いです。
そのため、かみあわせが深い咬合の患者様は通常の噛み合わせの患者様に比べ歯が動くために時間がかかるため、相対的に治療期間が伸びる傾向があります。
当院では効率よく治療を進めていく為に、前歯の圧下にアンカースクリューを使用することがあります。
歯は引っ張れば、牽引方向に歯が動きます。上顎の歯が原因で噛み合わせが深い場合は矯正治療によってガミースマイルの改善ができる場合もあります。
今回は下顎の前歯の圧下について説明します。
歯科用アンカースクリューを下顎前歯歯槽部に植立して歯にとって根の方に力を加えることで歯が圧下し、深い噛み合わせが改善します。
治療前と治療後のビフォーアフター、アンカースクリューを併用した時の歯の動きの予想図の写真を載せます。

アンカースクリューセット前後の写真

アンカーセットの模式図

アンカーセット後の歯の動きの予想図

実際の治療による結果(下顎前歯圧下)
治療のメリット
- 噛み合わせの正常化
噛み合わせが改善され、食事や会話が快適になります。 - 見た目の向上
笑顔や顔全体のバランスが良くなります。 - 歯や歯茎の健康改善
歯肉の炎症を予防し、歯全体の健康を守ります。 - 顎関節症の予防
正しい噛み合わせが顎への負担を軽減します。
過蓋咬合をハーフリンガル(裏側矯正)で改善した症例
東京都世田谷区在住の20代女性、前歯のでこぼこと噛み合わせの改善がしたいとのことで当院に来院されました。
治療方法としては下顎前歯のでこぼこが多い為、骨の中で適切に歯を並べることが難しかったため上下左右の中間の歯を一本ずつ計4本の抜歯を行いました。
矯正装置は、目立たない装置がいいとのことで、マウスピース型矯正装置のインビザライン、裏側矯正、ハーフリンガル矯正を検討した結果、ハーフリンガル矯正での治療となりました
噛み合わせが深い為、裏側矯正が上顎の歯に装着されると下顎の前歯と矯正装置が噛んだときにあたり、奥歯が噛めなくなる為、食事ができるように奥歯に装置を装着する工夫を行なって治療を進めました。
治療期間は2年3ヶ月でした。
治療後歯保定装置として、マウスピース型のリテーナーを使用しました。
過蓋咬合と八重歯の改善 ワイヤー矯正
東京都世田谷区在住の20代男性です。 八重歯を改善するために当院の矯正相談にお越しいただきました。
患者様はワイヤー矯正をご希望され、学生ということで費用を抑えられる表側矯正を選択されました。
現状、上下左右に八重歯が見られるほどのかなり、でこぼこが多く、非抜歯では適切に歯を並べることが困難な為、上下左右それぞれ一本ずつの計4本の抜歯を行いました。
治療の流れとして、最初に抜歯を行い、矯正装置は後方の歯のみ部分的に装着して、犬歯が後退後の前歯の配列スペースが確保されてから、前歯も含め全体的に装置を装着しました。
治療期間は約22ヶ月を要しました。
治療後は、取り外し可能なマウスピース型の保定装置と、固定式のフィックスリテーナーを併用して保定を行いました。
歯科矯正治療では、永久歯の成長や位置に伴う問題を早期に管理することが必要です。特に叢生や上顎前突などのケースでは、精密検査を行い、適切な治療計画を立てることが重要です。治療開始時期は年齢や個人差によりますが、混合歯列期でやるべきことや永久歯列になってから治療を始めることが良い場合があります。
治療にはマルチブラケット装置の表側、や裏側矯正などさまざまな方法があり、歯科医師がしっかり状況を見極めながら選択します。治療中には、歯の高さやでこぼこの調整を行うことで、噛み合わせや見た目を大きく改善できます。
一方で、矯正治療に伴う副作用として、むし歯のリスクも気をつけるべき要因です。唇や舌への違和感、歯根の吸収などが起こる場合もあるため、しっかりした管理と定期的な通院が必要です。ドクターと患者が連携しながら進めることが望ましいです。
当クリニックでは、精密検査を基に個々の患者様に最適な治療を提供しております。一般的な矯正治療から特殊なケースまで対応可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。
過蓋咬合の改善のための矯正歯科治療のご予約・お問い合わせ
矯正治療をお考えの方は、ぜひ当院にご相談ください。初めての方でも安心して治療を受けていただけるよう、丁寧な説明と親身な対応を心がけています。ご予約やお問い合わせは、当院のホームページ(三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科)からお気軽にどうぞ。
トラブルや失敗を避け、後悔しない美しい笑顔と健康的な歯を手に入れるため、私たちと一緒に一歩を踏み出しましょう。スタッフ一同、心よりお待ちしております。
患者様に合った治療法をご提案します
歯列矯正にはさまざまな選択肢があり、それぞれに特徴があります。当院では、患者様のライフスタイルや歯並びの状態に応じて最適な治療法をご提案いたします。
インビザラインやワイヤー矯正のメリット・デメリットを理解し、納得のいく治療を選ぶお手伝いをいたします。多くの芸能人やYouTuberの方々も、目立たない矯正を希望して当院をご利用いただいております。
当院で対応可能な矯正装置は以下の通りです:
- 目立たないマウスピース型矯正装置
- ワイヤー矯正装置
- 部分矯正
また、八重歯、出っ歯、受け口、すきっ歯など、さまざまな症例に対応可能です。治療後には保定装置を用いて、綺麗な歯並びを長期間維持します。
無料カウンセリングも実施しておりますので、歯並びに関する質問やお悩みがございましたら、どうぞお気軽にご予約ください。
高い品質を提供する裏側矯正(リンガル矯正)
当院では裏側矯正(リンガル矯正)にも力を入れており、患者様に高い品質の医療を提供しています。治療方法や装置についての詳細は、お問い合わせください。
診療時間とアクセス情報
当院は三軒茶屋駅から徒歩2分の便利な場所に位置しており、土曜日・日曜日も診療しています。平日は夜20:30まで診療しており、お仕事帰りにも通いやすい環境です。
診療日
月・水・木・金・土・日
休診日
火曜日・祝日
矯正治療と咬み合わせの重要性
矯正治療では、正しい噛み合わせを実現することが重要です。歯列の不正や隙間は、咀嚼が難しくなるだけでなく、プラークの滞留により歯周病や虫歯のリスクが高まる原因となります。
当院では最新設備を活用し、患者様一人ひとりの歯を適切に動かす治療計画を作成。治療中も歯磨きがしやすいよう配慮し、予防ケアを重視しています。
また、矯正治療後も定期的なメンテナンスをご提案し、見た目の改善だけでなく、咀嚼効率や長期的な歯の健康を守るサポートを行います。
歯科矯正治療の料金設定(ワイヤー矯正、インビザライン)
例えば当院での裏側矯正(ワイヤー矯正)の治療費用では、治療費用「上限明示システム」として治療前に治療費用の「下限」と「上限」を提示します。そのため予定通り進めば治療費用は抑えられ、治療期間が延びてしまっても、上限以上の治療費用はかかりません。例えばワイヤー矯正のフルリンガル歯列矯正では¥1,055,000円(税別)から治療費用がはじまり、期間が6~8週で1回の目安でのご来院時に¥8,800円の処置料としての費用が加算されますが、ワイヤー矯正の処置料との合計金額の上限費用が1,350,000円(税別)になると、それ以上の費用はかかりません。
当院の治療費用は平均よりは値段よりは安く設定されていますが、治療結果にこだわった治療を行なっております。
当院について
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