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この記事の監修者

三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科を運営する医療法人D.D.Orthoが監修しています。

院長:内澤 朋哉

監修者
内澤 朋哉

経歴

2009年 北海道医療大学歯学部卒業
2009年 北海道医療大学院歯学研究科
2014年 北海道医療大学歯学部歯科矯正学講座
2015年 こうざき歯列矯正歯科クリニック勤務
2017年 三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科開院

裏側矯正を徹底解説

2026年6月4日

歯並びを治したい気持ちはあるけれど、矯正装置が目立つことが心配で、治療に踏み切れていない。そんな方は少なくありません。

特に仕事で人前に出る機会が多い方、人間関係を大切にしたい方にとって、矯正中の見た目は大きなストレスになります。だからこそ、「目立たない矯正治療」を求めるのは、ごく自然な判断です。

目立たない矯正治療といえば、マウスピース矯正と裏側矯正の2つが候補になります。しかし、どちらを選ぶかで治療の進め方や費用、さらには仕上がりまで大きく異なります。

本記事では、裏側矯正(舌側矯正)を専門的な視点から解説し、あなたが「本当に必要な情報」をお伝えします。単に「目立たない」という理由だけでなく、自分のライフスタイルや治療への向き合い方に最も適した方法を選べるよう、複数の選択肢を提示します。

実は、裏側矯正には見た目以上の利点があります。また、一口に裏側矯正といっても、フルリンガル、ハーフリンガル、最新装置など、自分の優先順位に合わせて選べる方法があります。費用や期間、快適さについても、正確な情報をお届けします。

信頼できる医院の選び方、実際の費用相場、治療中によくある質問への回答まで、このページを読めば、裏側矯正について必要な知識がすべて手に入ります。あなたにとって最適な矯正治療を見つけるために、ぜひ最後までご覧ください。

リンガル矯正

裏側矯正(舌側矯正)が大人に選ばれる3つの大きなメリット


裏側矯正が大人に選ばれる理由は、見た目だけではありません。実は、治療の進め方や最終的な仕上がりの質に関わる、深い理由があります。ここでは、大人の矯正治療において特に重要な3つのメリットをお伝えします。

装置の協力度に左右されない、確実な治療進行

マウスピース矯正は優れた治療法ですが、患者さん自身による毎日20時間以上の装着管理が成功のカギになります。食事のたびに着脱し、紛失や破損に気をつけなければなりません。

仕事で会食が多い、出張が頻繁、育児で忙しいという大人ほど、装着時間が不安定になりやすいのが現実です。その点、裏側矯正は歯に固定した装置なので、患者さんのモチベーションの波に左右されることなく、計画通りに治療が進みやすくなります。

複雑な歯の動きに対応できる、高い治療精度

大人の矯正では、子どもと異なり、複雑な歯の移動が必要なケースが少なくありません。重度の叢生(歯が重なった状態)、口元の突出感を改善する抜歯症例、上下の歯の噛み合わせが大きくずれている場合など、難度の高い治療が必要になることがあります。

こうした複雑なケースでは、ワイヤー矯正である裏側矯正の方が、細かな歯根のコントロールが可能であり、最終的な噛み合わせの質がより高くなる傾向があります。つまり、「見た目の美しさ」だけでなく「機能的で長く持つ歯並び」を実現しやすいのです。

大人の口腔環境に適した、衛生管理の有利性

裏側は舌が近く、唾液腺の開口部が近い部位です。唾液には抗菌作用があり、また舌の自浄作用も働きやすいため、表側と比較して虫歯の原因菌が増殖しにくいという特徴があります。

ただし、これは清掃性が良い患者さんが、きちんと衛生管理できることが前提です。一般歯科での定期的なプロケアと、矯正歯科による細かな調整があることで、初めてこのメリットが活きてきます。

つまり、「一般歯科、矯正歯科と二人三脚で、プロフェッショナルに歯を守りながら歯並び治療を進める」という、大人ならではの責任ある治療姿勢が、裏側矯正の本質的なメリットなのです。

見た目を気にして矯正を躊躇していた方も、単に「隠せる」だけでなく「確実で質の高い治療が受けられる」という点に、改めて価値を感じていただけるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

知っておくべき裏側矯正のデメリットと後悔しないための対策


裏側矯正には多くのメリットがありますが、同時に知っておくべきデメリットもあります。治療を始める前に、これらを理解し、適切な対策を講じることが、後悔を防ぐ最大のポイントです。

発音のしづらさと、その対策

裏側に装置があると、舌が装置に触れやすくなるため、特定の音が発音しにくくなります。サ行、タ行、ラ行といった音が、やや不明瞭になることがあります。

しかし、ここで安心できる事実があります。人間の適応力は予想以上に高く、多くの患者さんは2週間から1ヶ月程度で、自然と慣れていくのです。もし仕事で話す機会が多い方でも、ゆっくり丁寧に話すことで、支障は最小限に抑えられます。

むしろ、「最初は気になるかもしれない」という心構えがあれば、心理的な負担は大きく減ります。

装置に慣れることは、脳と舌の自然な適応プロセスなのです。

舌への痛みと違和感

装置が舌に当たると、口内炎ができたり、違和感を感じたりすることがあります。これも、初期段階で起こりやすい現象です。

対策としては、矯正用ワックスの使用が有効です。装置の角ばった部分にワックスを付けることで、舌への接触を柔らかくし、痛みを軽減できますが靴擦れによって足が痛くなるのと一緒なので、最終的にはなれるようにワックスの使用は徐々に減少させることをお勧めします。

また、定期的な通院時に、医師が装置の末端を丁寧に調整することで、不快感はさらに軽減します。

清掃性の難しさと、その管理方法

裏側は表側よりも磨きにくいというのが事実です。歯ブラシが奥まで届きにくく、装置の周りに汚れが溜まりやすくなります。

しかし、これは「磨けない」わけではなく、「磨き方に工夫が必要」ということです。タフトブラシ(毛先の細い小さなブラシ)やデンタルフロス、歯間ブラシなど、専用のケアツールを活用することで、十分な衛生管理が可能です。

さらに重要なのは、一般歯科での定期的なプロケア(専門家による清掃)です。つまり、患者さんの「セルフケア」と「一般歯科の医院でのプロケア」の二重体制で、口腔衛生を守るという考え方が重要なのです。

これらのデメリットは、決して「乗り越えられない壁」ではなく、「事前に対策を知っている」「医院でサポートを受ける」ことで、大きく軽減できます。むしろ、デメリットを理解した上で治療を開始する患者さんほど、満足度が高い傾向があります。

裏側矯正は、医師と患者さんが共に歯を守りながら進める、プロフェッショナルな治療だからこそ、誠実な向き合い方が成功を左右するのです。

自分に合うスタイルはどれ?裏側矯正の主要な3つの治療形式


「裏側矯正をしたい」と決めても、実はその中にはいくつかの選択肢があります。すべての歯を裏側にするのか、上だけにするのか、自分のライフスタイルと優先順位によって、最適な方法は異なります。ここでは、主要な2つの治療形式とそれぞれの特徴をご紹介します。

フルリンガル:上下すべての歯を裏側に

フルリンガルは、上下の歯すべてを裏側に装置を付ける、最も目立ちにくい方法です。下を向いて笑った時や、大きく口を開けた時は気づかれることがあるかもしれませんが

「なるべくバレたくない」「プライベートな状態で治療したい」という方に選ばれています。接客業やモデル、営業職といった、見た目を最優先に考える必要がある職業の方に特におすすめです。

ただし、すべての歯が裏側に装置がつくため、下の歯の舌への違和感が強い傾向があります。また、費用も最も高額になります。

ハーフリンガル:上は裏側、下は表側

近年、最も人気が高いのがハーフリンガルです。目立つ上の歯は裏側に、下の歯は白や透明な装置を表側に付けます。

このアプローチのメリットは、費用と見た目のバランスに優れている点です。フルリンガルよりも治療費を大幅に抑えられ、かつ笑った時に目立つ上の歯が隠れるため、審美性は十分に確保できます。さらに重要なのは、下の歯が表側のため、舌への違和感や痛みが大幅に軽減される点です。

発音や舌の不快感への悩みがあれば、ハーフリンガルは「欲張りな方向け」の最適な選択肢となります。

 

どれを選ぶべき?

重要なのは、「どの方法を選んでも、最終的な歯並びの美しさは変わらない」という点です。違うのは「見た目」「快適さ」「費用」「期間」といった周辺要素です。

自分が最も優先したいのは何か。仕事で絶対にバレたくないのか、それとも快適さと費用のバランスを重視するのか、あるいはとにかく早く終わらせたいのか。自分のライフプランと価値観に照らし合わせて選ぶことが、長期的な満足度につながります。

医院での初診カウンセリングの際に、「自分にはどの形式が最適か」を専門医と相談することを強くおすすめします。

裏側矯正

 

【2026年最新】裏側矯正の費用相場と治療期間の目安


裏側矯正を検討する際、費用と治療期間は最も重要な判断材料です。2026年現在、実際の相場がどうなっているのか、そして期間をどう見積もるべきなのかを、正確にお伝えします。

治療形式別の費用相場

フルリンガル(上下ともに裏側)は、最も高額になります。税込で110万円から170万円程度が一般的です。すべての歯に対し、高度な技術を要する装置を装着するため、費用が嵩むのは避けられません。

ハーフリンガル(上は裏側、下は表側)は、90万円から130万円程度です。フルリンガルと比べて20万円から40万円程度の削減が見込め、かつ快適性も向上するため、費用対効果に優れています。

部分矯正(前歯だけなど、限定的な範囲)で対応可能なケースもあります。

これらの費用には、初診カウンセリング、検査、装置製作、毎月の調整、保定装置(治療後に歯を支える装置)などが含まれないのが一般的です。ただし、医院によって内容が異なるため、詳細は必ず確認することをお勧めします。

治療期間の現実的な目安

治療期間は、患者さんの歯並びの状態によって大きく異なります。抜歯が必要なケース(出っ歯や口ゴボなど)の場合、2年から3年程度が目安です。一方、歯を抜かずに並べるケースであれば、1年半から2年程度で完了することが多いです。

ここで重要な点があります。これは「予定通りに進んだ場合」の期間です。月1回程度の通院が基本ですが、患者さんの協力度(セルフケアの質など)によって、期間が延びることもあります。

裏側矯正の場合、清掃が難しい分、定期的なプロケア(医院での専門的な清掃)がより重要になります。きちんと通院し、指示に従うことで、計画通りの期間での完了が可能になるのです。

費用を抑えるための工夫

デンタルローンを利用すれば、一括払いでなく分割払いが可能です。月々の負担を軽くできるため、検討する価値があります。

また、医療費控除の対象になるケースもあります。矯正治療が医学的に必要と認められた場合、翌年の確定申告で一部の費用を取り戻せる可能性があります。詳しくは、医院のスタッフに相談してみてください。

安さだけで医院を選ぶことの危険性

ここで、最も重要な警告をさせてください。費用の安さだけで医院を選ぶことは、大きなリスクをはらんでいます。

なぜなら、裏側矯正は難易度の高い治療であり、医師の経験と技術力が仕上がりを左右するからです。もし治療中に問題が生じた場合、それをリカバリーできる技術力のある医師がいるかどうかが、その後の人生を大きく左右します。

症例数が豊富で、複雑なケースへの対応実績がある医院を選ぶことが、結果的に「最も費用対効果の高い選択」になるのです。

ワイヤー矯正

失敗を防ぐ!裏側矯正の歯科医院選びで確認すべき4つのポイント


裏側矯正は難易度の高い治療だからこそ、医院選びが極めて重要です。費用や立地だけでなく、医師の技術力と誠実さを見極める必要があります。ここでは、後悔しないための5つの確認ポイントをお伝えします。

症例数の多さと多様性を確認する

裏側矯正を得意とする医院は、必ず症例写真をウェブサイトや院内に掲示しています。単に「裏側矯正をやっています」というだけでなく、どのような症例に対応してきたのかを確認することが重要です。

特に注目すべきは、抜歯が必要な出っ歯や、開咬(上下の歯が噛み合わない状態)、反対咬合(下の歯が上より前に出ている状態)といった、難度の高いケースの実績です。こうした複雑な症例をリカバリーできる技術があるかどうかが、その医院の真の実力を示しています。

初診時のカウンセリングで、「自分と似た症例はありますか」と直接聞いてみるのも有効です。

最新設備の導入有無を確認する

特に重要なのが、3Dスキャナー(iTeroなどの光学印象装置)の導入です。従来の型取り材を使った方法は、患者さんにとって不快感が大きく、また精度の点でも課題があります。

一方、光学スキャナーを用いた3Dシミュレーションであれば、自分の歯がどう動いて、最終的にどこに着地するのかを視覚的に確認できます。医師との「理想の歯並びのイメージ」が一致しているかを、確実に確認できる強力なツールです。

こうした設備への投資姿勢は、患者さんの満足度を重視する医院の姿勢の表れです。

トラブル時の対応体制を事前に確認する

矯正治療中には、装置が外れたり、ワイヤーが違和感を生じたりすることもあります。こうした時に「すぐに対応してもらえるか」は、非常に重要な安心材料です。

初診カウンセリングの際に、「もし装置が外れたら、どう対応してもらえますか」「急患対応はしていますか」「土日祝日の診療はありますか」といった質問をしてみてください。誠実で的確な回答が返ってくる医院こそ、信頼できるパートナーとなります。

カウンセリングでの「イメージの一致」を最優先する

最後にして最も重要なポイントが、医師との「理想の歯並びのイメージが一致しているか」という点です。

どんなに技術力がある医師でも、患者さんが望む仕上がりと医師の想定が異なっていては、結果は失敗に終わります。カウンセリングで「自分と似た症例写真を見せてもらう」「3Dシミュレーションで具体的な完成形を確認する」といったアプローチを通じて、本当に信頼できる医師かどうかを見極めることが肝心です。

医師が、自分の歯並びの限界や、現実的に達成できる仕上がりについて、正直に話してくれるかどうかも重要です。理想だけでなく、リスクも含めて説明してくれる姿勢が、最も誠実な医師の証なのです。

 

裏側矯正に関するよくある質問5選


裏側矯正を検討する際、多くの方が同じような疑問を抱きます。ここでは、カウンセリングで最も頻繁に寄せられる質問に、専門的な視点から回答します。

裏側矯正とマウスピース矯正の治療効果の違い

この質問の答えは「症例による」です。軽度の歯並びの乱れであれば、マウスピース矯正でも十分にきれいに治ります。しかし、重度の叢生(歯が重なった状態)や、抜歯が必要な出っ歯、複雑な噛み合わせの改善といったケースでは、ワイヤー矯正である裏側矯正の方が、より緻密な歯根のコントロールが可能になります。

つまり、「どちらが絶対に優れている」わけではなく、あなたの歯並びの状態によって、最適な方法が異なるということです。

ただし、一つ確かなことがあります。マウスピース矯正は患者さん自身による毎日20時間以上の装着管理が成功のカギになります。自己管理に自信がない、あるいは確実にゴールへ到達したいと考えるなら、固定式の裏側矯正の方が「結果的にきれいに治る」可能性が高いのです。

引っ越しや転勤時の対応方法

転勤や引っ越しは、矯正治療を受ける上で現実的な懸念です。ただし、これは事前に医院に相談することで、多くの場合は対応可能です。

引っ越し先で裏側矯正に対応している医院を見つけ、治療経過のデータ(レントゲン写真や治療計画)を転院先に送ってもらうことで、治療の継続が可能になります。矯正治療は多くの医院が連携体制を整えており、患者さんのライフプランの変化に対応することは珍しくありません。

重要なのは、転勤の可能性がある場合は、初診時にその旨を医院に伝えておくことです。そうすることで、転院時にスムーズに引き継ぐための準備が整えられます。

治療期間の長さについて

「裏側矯正は期間が長い」というイメージを持つ方は多いのですが、実際には医院の技術力によって大きく異なります。経験豊富な医師であれば、表側矯正と同等、あるいはそれ以上のスピードで治療が進むこともあります。

むしろ、重要なのは「計画通りに進むか」という点です。裏側矯正は固定式であるため、患者さんのモチベーションの波に左右されず、予定通りに治療が進みやすいという利点があります。一方、マウスピース矯正は自己管理の質によって、期間が延びることも少なくありません。

結論として、「どの治療法を選ぶか」よりも「どの医院で治療するか」が、期間を左右する最大の要因なのです。

食事で気をつけるべきこと

表側矯正と異なり、裏側矯正には装置が見える位置にないため、見た目を気にして食事を制限する必要はありません。ただし、装置自体へのダメージを避けるため、いくつかの注意があります。

硬い食べ物(ナッツ類や硬いキャラメル)や、粘着性の強い食べ物(ガムやくっつくような餅など)は、装置を傷つけたり外してしまったりする可能性があるため避けるべきです。また、非常に熱い食べ物も、接着材に影響する可能性があります。

基本的には「通常通り食事をして大丈夫」ですが、上記の点だけ気をつけることで、装置を長く安全に使用できます。

インビザライン

 

症例報告(前歯でこぼこ 内側に入った歯を改善した裏側矯正治療例) 


患者さんにについて

神奈川県在住の20代女性です。

「前歯のでこぼこが気になる」「上の前歯の2番目の歯(側切歯)が内側に入っているのを治したい」というご希望で当院へご相談いただきました。

歯並びの見た目を改善したい一方で、矯正装置が目立つことには抵抗があり、できるだけ周囲に気付かれにくい方法をご希望されていました。


初診時の状態

初診時には、上顎前歯部に叢生(そうせい)が認められました。

特に上顎の側切歯(前から2番目の歯)が歯列の内側に入り込んでおり、歯列全体の凸凹が目立つ状態でした。

歯並びを整えるために必要なスペースを分析したところ、歯列内に十分な空隙がなく、非抜歯での治療では歯の突出や歯周組織への負担が懸念される状態でした。

そのため、十分なスペースを確保しながら機能的かつ安定した歯並びを獲得するためには、抜歯を伴う矯正治療が適切であると判断しました。

 

 

セファロ分析とは、頭部X線規格写真(セファログラム)を用いて上下顎骨や歯の位置関係、顔面骨格のバランスを評価する検査です。矯正治療においては、骨格的な問題なのか歯の位置による問題なのかを診断し、適切な治療方針を決定するために重要な検査となります。

本症例のセファロ分析では、上下顎骨の前後的な位置関係は Skeletal Class I を示しており、骨格的な不調和は認められませんでした。一方で、上下顎前歯には唇側傾斜が認められ、歯槽性の前突傾向を呈していました。これらの所見から、前歯の歯軸改善および前方突出感の改善を図ることが治療上重要であると判断しました。

 

パノラマX線写真(パントモグラフィー)とは、上下顎の歯や顎骨を一枚のX線画像として撮影し、歯の本数や萌出状況、歯根の状態、親知らずの有無などを総合的に評価する検査です。矯正治療においては、治療計画の立案や歯の発育状態の確認に重要な役割を果たします。

本症例のパノラマX線写真では、乳歯の残存が認められ、後続永久歯は存在するものの萌出には至っておらず、埋伏状態であることが確認されました。また、上下左右の第三大臼歯(親知らず)の存在が認められました。さらに、全顎的に歯根長および歯根形態に著しい異常は認められず、矯正治療を行う上で特記すべき問題は認められませんでした。

 

 


治療方法の検討

患者様は目立たない矯正治療をご希望されていたため、

  • 裏側矯正(舌側矯正)
  • マウスピース矯正(インビザライン)

についてそれぞれの特徴やメリット・デメリットをご説明しました。

マウスピース矯正は取り外しが可能で審美性にも優れていますが、今回のように歯列から大きく外れている歯を抜歯スペースへ効率よく移動させる必要がある症例では、固定式装置の方がより確実な歯のコントロールが可能です。

患者様と十分に相談した結果、今回は裏側矯正を選択し治療を開始することとなりました。


治療計画

歯を並べるスペースを確保するため、

上下左右の第一小臼歯を1本ずつ、合計4本抜歯

する治療計画としました。

今回の症例では、上顎の側切歯が歯列の内側に位置していたため、一般的な抜歯症例よりも歯の移動手順が複雑になります。

まず犬歯を後方へ移動させることで側切歯を配列するためのスペースを確保し、その後に内側へ入っている側切歯を歯列内へ誘導していきました。

このような治療では歯の移動距離が長くなるため、通常の4本抜歯症例と比較して治療期間が長くなる傾向があります。


治療経過

裏側矯正装置を装着後、犬歯の移動を優先して行い、側切歯を並べるためのスペースを確保しました。

十分なスペースが確保できた段階で、内側に位置していた側切歯を歯列内へ誘導し、全体の歯列を整えていきました。

治療中は咬み合わせの安定化も同時に行い、上下の歯が適切に接触するよう細かな調整を重ねました。


治療結果

約3年間の矯正治療により、

  • 前歯のでこぼこの改善
  • 内側に入っていた側切歯の改善
  • 歯列全体の配列改善
  • 咬み合わせの改善

を達成することができました。

患者様にも歯並びの変化を実感していただき、審美面・機能面ともに良好な結果が得られたため、動的治療を終了しました。

 

 

動的治療後は、ちゃんとした歯並びや、咬合を維持できるように、透明で目立ちにくいマウスピース型の保定装置を、取り外しのできない歯の裏側にワイヤーを装着し、歯並びを維持できるように保定を行っています。

動的治療後6ヶ月ら12ヶ月は食事と歯磨き以外の時間は使用してもらい、動的治療1年半になったら就寝時使用と徐々に使用時間を減少させていく予定となっております。2年経過後は、定期的な通院をするかご希望を伺って確認しております。

リスクと副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻り、虫歯、痛み、歯肉炎、歯槽膿漏、歯周病

矯正専門クリニックの当院ではこのような治療が可能となります。

 


担当医からのコメント

今回のように前歯の叢生が強く、側切歯が歯列の内側に入り込んでいる症例では、十分なスペース確保が治療成功のポイントとなります。

また、歯の位置によっては通常の抜歯症例よりも治療期間が長くなることがありますが、適切な診断と治療計画に基づいて進めることで、機能的で美しい歯並びを目指すことが可能です。

当院では患者様一人ひとりの歯並びやライフスタイルに合わせ、裏側矯正やマウスピース矯正など複数の治療方法をご提案しています。

前歯のでこぼこや八重歯、歯並びでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

 

 

まとめ


裏側矯正は、見た目を気にせずに歯並びを治したい大人にとって、非常に有力な選択肢です。ただし、どの医院で治療するかが、最終的な満足度を大きく左右します。

症例数が豊富で、患者さんとの「理想のイメージを共有できる」医院を見つけることが、成功の鍵になります。まずは気軽に初診カウンセリングを受けてみてください。あなたにとって最適な治療方法と、信頼できるドクターとの出会いが、理想の笑顔へと導きます。

 

 

 

 

当院での矯正相談のご予約・お問い合わせについて


2番目の歯が内に引っ込んでる歯並びの矯正治療を検討されている方 なら、ぜひ当院にご相談ください。初めての方でも安心して治療を受けていただけるよう、丁寧な説明と親身な対応を心がけています。お問い合わせやご予約は、当院のホームページ(三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科)からお気軽にどうぞ。当院では口腔内スキャナーのi-teroを利用した口腔内情報を再得して、3Dプリントされた歯列模型の模型を使用して裏側矯正の装置を作成します。

矯正治療を通じて、トラブル、失敗を避け美しい笑顔と健康な歯を手に入れるために、私たちと一緒に一歩を踏み出しましょう。お待ちしております。

矯正治療の選択肢にはそれぞれの特徴があり、患者様のニーズに応じた適した方法を選ぶことが重要です。目立ちにくく取り外しのできるインビザラインやワイヤー矯正(内側に装置がつく裏側矯正、外側に装置がつく表側矯正)の違い、デメリットとメリットを理解することで、より納得のいく治療を受けることができます。当院では、子供から成人(大人)までの患者様のライフスタイルや歯並びの状態から、希望する治療結果に合わせた適した治療方法をご提案いたしますので、ぜひご相談ください。多くの芸能人、YouTuberなどの目立たない矯正を希望される方々も当院に来院いただいております。利用できる矯正装置も目立たないマウスピース型矯正装置、ハーフリンガル、裏側矯正などのワイヤー矯正装置、部分矯正、子供の矯正(小児矯正)も可能です。症例も開咬、八重歯、出っ歯、受け口、すきっ歯など様々な症例も対応します。治療後は保定装置(リテイナー)で綺麗な歯並びを最小限の変化で維持します。 矯正治療により口腔内の環境が変化します。矯正治療中は日常生活での歯ブラシの習慣が重要になってきます。

歯並びのことで質問やお悩みや不安などがある場合には、是非当院まで気軽にカウンセリングのご予約ください

当院は三軒茶屋駅から徒歩2分に位置しアクセスも良好です。土曜日、日曜 も診療し、お仕事帰りの方でも通える時間の夜20:30まで診療しています。

診療日は月 水 木 金 土 日 の上

休診 休診日 は火と祝日です。

虫歯やセラミックなどの被せ物やインプラントは、一般歯科での診療をお勧めしてます。親知らずの抜歯は口腔外科での受診をお勧めしております。

 

三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科(clinic)

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