矯正治療のリスク
2021年7月13日
こんにちは
矯正治療を行えば、歯並びがきれいになりますね。これは矯正治療によって得られる利益といい変えることができます。しかし、残念ながら利益の裏にはリスクがあるものです。利益にリスクが伴うことは、矯正治療だけに限った話ではなく、どんなことにも当てはまります。当院では長年矯正治療を行ってきましたが、リスクを完全に無くすことはできません。そこで当院では利点だけでなく、リスクについてもきちんと理解していただいた上で、治療に取りかかることにしています。矯正治療を受けることに伴うリスクとはいったいなんなのでしょうか。
■矯正治療に関わる一般的なリスク
○歯の痛み
歯を移動させる際、歯に痛みを感じることがあります。多くの場合、歯の移動に伴う痛みは治療開始から数日程度で解消します。たとえ痛みが強い場合でも、歯の移動による痛みは、痛み止めの薬を使えば十分コントロールできます。
○口内炎
歯の表面に装着するブラケットや、それに通してある弾性ワイヤーなどの矯正装置が頬や舌、唇などに当たることで、口内炎が生じることがあります。口内炎が生じる場合は、当たっている矯正装置にワックスを貼り付けることで、自然に傷が治るようにします。なお、口内炎は矯正装置に慣れると生じなくなります。
○発音障害
矯正装置が舌に当たることで、言葉を発するのが難しくなることがあります。しばらくすると、矯正装置に慣れてくるため、発音障害は自然に解消されます。
○虫歯や歯周病
矯正装置がついていると、歯磨きが難しくなります。食べたものも引っかかりやすくなります。そのため、プラークコントロールが難しくなり、虫歯や歯周病を起こすリスクが生まれます。
○歯根吸収
歯根吸収とは、歯の根が溶けて短くなってしまうことです。歯根吸収は、『歯に加わる矯正力が強すぎる』、『歯を移動させるために必要のない動きをさせる』ことなどにより起こることが明らかになっています。
○歯肉退縮歯
肉退縮とは、歯ぐきが下がってしまうことです。歯肉退縮が起こると、歯が延びたように見えてしまいます。歯肉退縮は、歯槽骨という歯を支える骨の薄いところに生じやすい傾向があります。よくみられるのは、下顎前歯部の歯ぐきです。
○後戻り
後戻りとは、一度きれいな状態に整えられた歯並びが、元に戻ってしまうことです。そのため、矯正治療を終えた後は、後戻りを防ぐためにリテーナーという矯正装置を装着します。

矯正治療のリスクを正しく理解
■症例によって生じるリスク
○抜歯
歯並びをきれいに整えようとしても、顎の骨にそのためのスペースが足りないことがあります。そのようなときは、歯を抜いて歯をきれいに並べるためのスペースを確保します。多くの場合は、第一小臼歯という前から4番目の歯が対象となりますが、歯の状態によってはその後ろに生えている第二小臼歯を抜歯することもあります。
○顎矯正手術
歯列不正の原因が、上顎や下顎の骨にある場合、矯正治療で歯を移動させるだけでは歯並びをきれいに整えることはできません。上顎骨や下顎骨の骨切り手術を行い、顎の骨の形も理想的なものにする必要があります。

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半透明の矯正装置
2021年7月12日
こんにちは
歯並びを整える矯正治療といえば、歯の表面にブラケットという金具を装着し、その金具に設けられた溝に通す形で弾性ワイヤーを装着するマルチブラケット法という治療法が有名です。
矯正治療といえばマルチブラケット方がイメージされるほど、一般的な治療法です。
もちろん、当院でも行っています。
マルチブラケット法は、優れた矯正治療法なのですが、歯にブラケットや弾性ワイヤーを装着するのでどうしても目立ってしまうのがデメリットです。
そこで開発されたのが、当院でも採用している半透明のブラケットです。
今回は、半透明の矯正装置を使った矯正治療についてお話しします。
■半透明の矯正装置とは
○半透明の矯正装置が開発された経緯
マルチブラケット法で用いられるブラケットは、長い間金属で作られてきました。
金属製のブラケットは、強度も高い上に、接着剤との相性も良いという優れた性質を有しています。
しかも、矯正治療が終わった後に取り外すのも容易です。
ところが、金属製なので歯の白さと全く一致しないため、どうしても目立ってしまうのです。
目立つ理由が歯の色との不一致にあるため、金属色ではないブラケットにすればこのデメリットは解消できます。
○半透明の矯正装置の素材
新たに開発された目立ちにくいブラケットは、レジンやセラミックで作られています。
レジンは、虫歯治療でもよく使われるプラスチック製の歯科治療材料です。
セラミックは、審美性の高い被せ物などに使われる歯科治療材料です。
金属製のブラケットと異なり、どちらも歯の色に似た白色に作られています。
■半透明の矯正装置の特徴
では、半透明の矯正装置の特徴をご紹介します。
○半透明の矯正装置のメリット
レジン製やセラミック製のブラケットは歯の色合いと差が少ないため、目立ちにくいというのが、まず挙げられるメリットです。
矯正装置の材料が違うだけでマルチブラケット法という点には変わりありませんから、適応となる歯列不正の種類もほとんど変わりません。
素材自体の安定性も高く、アレルギーを起こすリスクもほとんどありません。

半透明の矯正装置は目立ちにくくアレルギーのリスクが低い
○半透明の矯正装置のデメリット
レジン製やセラミック製のブラケットは目立ちにくいですが、もちろん全く見えないわけではありません。
金属製のブラケットと比べると強度の点で劣っているため、レジン製やセラミック製のブラケットは壊れにくくするために金属製のブラケットよりも少し大きく作られています。
したがって、矯正治療中の違和感が大きくなってしまいます。
また、矯正治療が終わり、矯正装置を外すとき、金属製のブラケットの場合、破損することがほとんどなくそのまま外せます。
しかし、レジン製やセラミック製のブラケットは、外すときに破損することが多い傾向があり、金属製のブラケットと比較して外す手間がかかります。
コスト面では、レジン製やセラミック製のブラケットの方が高価なので、矯正治療の治療費も高くなります。

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部分矯正
2018年5月20日
東京都世田谷区の三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科院長の内澤です。




2年間に他院にて矯正治療を完了したが、装置除去後に後戻り防止装置(保定装置やリテーナと呼ばれます。)の使用時間が減ったことで上顎前歯の真ん中にスペースが生じたとのことでした。
スペース閉鎖を希望され当院に来院。
初診相談、検査、診断を受けていただき、最終打ち合わせの結果後戻りに対する矯正治療を開始することとなりました。
かみあわせの評価方法は3つあります。
①上下顎前歯の前後的位置関係(出っ歯か受け口か)
②上下顎前歯の垂直的位置関係(前歯で物を噛めないか、噛み合わせが深いか)
①スペースの関係(凸凹か、すきっ歯か)
上記の評価の元、今回の場合は前後的にも垂直的にも問題がなく、単純に前歯に隙間ができている状態でした。
以前に矯正治療を受けていること、期間と、治療費をなるべく抑えたいとのことで、相談の結果、上顎前歯の6本にマルチブラケット装置を表向きに装着し、歯の隙間を閉鎖することとなりました。
治療期間は装置装着から、装置除去までに3.5ヶ月間でした。
初診相談から装置除去までには4ヶ月です。
装置装着後の来院回数はセット時と除去時そして調整2回、合計4回でした。
ちなみに正中のスペースは約1ヶ月で閉鎖しています。
部分矯正は、かみあわせや歯並びによって全ての方が適応になるわけではないですが、適応になった場合は、全体的な矯正治療を行うよりは治療期間が短縮され、また治療費もお手軽になるためオススメな治療方法の一つとなります。
三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科では、舌側矯正での部分矯正、マウスピース型矯正装置による部分矯正もおこなっております。
また、三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科では、一般的に3万円から5万円かかる検査診断料を無料で行っておりますので、お気軽にご相談ください
まとめ
部分矯正は、全体的な矯正治療を行うより治療期間の短縮や、治療費も軽減するためオススメな治療方法の一つとなります。
部分矯正のメリットと裏側矯正,マウスピース型矯正装置
2018年2月21日
こんにちは、三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科(東京都世田谷区) 院長の内澤です。
矯正治療には、治療する範囲で部分矯正と全顎矯正に分かれます。
部分矯正と全顎矯正の違い
全顎矯正とは
すべての歯に矯正装置を装着することで、すべての歯を動かす治療です。
そのため、治療のゴールとしては、すべての歯がちゃんと並んで、ちゃんと咬んで、笑った時にきれいに並んだ歯並びを目標に治療を行います。
部分矯正とは
全顎矯正と違い、部分的な治療を行うのが部分矯正です。
部分矯正のメリットは?
部分矯正のメリットとして、
1.低コストでの治療が可能
治療期間や矯正装置が装着される歯の本数が全顎矯正と違うため、部分矯正では低コストで治療が可能となり、当院では35万円+税からの治療が可能です。
分割での支払いにすると、月3,500円からでも可能です。
2.目立たない矯正装置も使用可能。
一般的には部分矯正だと、表向きの矯正装置のみを考えるかもしれませんが、
取り外しができて、透明なマウスピースを使用するマウスピース型矯正装置や、目立たない歯の裏側に矯正装置を装着する裏側矯正(舌側矯正)でも治療が可能です。
そのため使用する装置によっては、人に気が付かれることがほとんどなく矯正治療を行うことが出来ます。

3.短期間での治療が可能
数本の歯を部分的に動かすため、部分矯正の場合、数か月で矯正終了することもあります。そのため、結婚式までに前歯のでこぼこを短期間で改善したい方などからはご好評をいただいております。
https://www.sangenjaya-ortho.com/blogs/archives/category/ブライダル矯正
部分矯正の適応
部分矯正では治療の適応が制限されます。
かみ合わせは、おおきく3つに分類することが出来ます。
そしてこの3つが複雑に組み合わさっているのが不正咬合といいます。
1.でこぼこorすきっぱ
でこぼこ、またはすきっ歯かは、土台の骨と歯の大きさの割合で決まります。
骨の大きさより歯の大きさが大きいと、歯並びはでこぼこになります。
骨の大きさより歯の大きさが小さいと、歯並びはすきっ歯になります。
2.出っ歯orうけ口
出っ歯もしくはうけ口かは、相対的な歯の前後的位置関係で決まります
相対的に上顎の歯が下顎の歯よりも前方にあると出っ歯となります。
相対的に下顎の歯が上顎の歯よりも前方にあるとうけ口となります。
出っ歯の改善方法,プレオルソ,インビザ,裏側矯正
3.かみ合わせが深いか、または前歯に空間があいている。
前歯の垂直的な位置関係が関係しています。
上下の前歯の重なりが大きいと過蓋咬合、やかみ合わせが深い
上下の前歯の重なりが小さい、むしろ重なっていない状態を開咬またはオープンバイトといいます。
部分矯正では、上記のかみ合わせの組み合わせによって、部分矯正で出来る症例と、困難な症例に分かれます。そのためお口の中の状況によっては、全顎矯正での治療を提案させて頂くこともあります。
お口のなかは一人一人違うので
まずは、いまのお口の状況がどのような状況なのかを把握しない限り部分矯正で治療できるかどうか何とも言えません。
当院では相談、検査診断は無料行っております。そのため、お気軽にご相談ください。

治療前

治療後
まとめ
部分矯正はお口の状況がどのような状況なのかを把握しない限り部分矯正で治療できるか判断できません。部分矯正はメリットも多い治療なので、部分矯正で出来るるかどうかを一度お気軽にご相談ください