嚙み合わせが深い
2021年7月28日
こんにちは
矯正治療の対象となる歯並びって、どんな歯並びがイメージされますか。
多くの場合は、出っ歯や受け口、乱杭歯といったところでしょう。
八重歯も思いつく方もおられるかもしれません。
それ以外にも実はいろいろな歯並びを治すことができます。
そのひとつが、過蓋咬合(かがいこうごう)という噛み合わせです。
過蓋咬合とは、深い噛み合わせのことです。
当院でも、過蓋咬合の治療ももちろんしていますよ。
■どれくらいから過蓋咬合なの?
過蓋咬合かどうか、それを判断するのが、オーバーバイトです。
オーバーバイトとは上顎と下顎の前歯の上下方向の噛み合わせのことです。
ちなみに、水平方向の噛み合わせはオーバージェットと言います。
一般的にオーバーバイトが4mm以上の場合を過蓋咬合と言います。
過蓋咬合になると、下顎の前歯が上顎の前歯に隠されて見えなくなります。
過蓋咬合の問題は、見た目だけにとどまりません。
大きく被さる噛み合わせにより、下顎の前歯が上顎の前歯の裏側の歯ぐきに食い込み、口内炎を引き起こすこともありますし、発音が悪くなることもあります。
■過蓋咬合の治療法
○マルチブラケット法
マルチブラケット法とは、歯の表面につけたブラケットと、ブラケットの溝を利用して全ての歯に通した弾性ワイヤーを利用して歯を移動させる矯正治療法です。
100年近くに及ぶ歴史があり、ほとんど全ての歯並びを改善させることができます。
過蓋咬合も同じで、マルチブラケット法で改善できます。
○マウスピース矯正
マウスピース矯正は、取り外しができるマウスピースの働きで歯を移動させる矯正治療法です。
マウスピースの交換を繰り返し、歯並びを整えていきます。
過蓋咬合もマウスピース矯正で改善できます。

マルチブラケット法・マウスピース矯正で治療
■治療法の比較
マルチブラケット法は、確かにほとんど全ての歯並びを整えられるのが利点なのですが、ブラケットと弾性ワイヤーという矯正装置が大変目立ってしまいます。
しかも、矯正装置がついているので食事や歯磨きがしにくくなります。
適応範囲が広いという利点がある反面、見た目や装着感が悪いのがマルチブラケット方の難点です。
マウスピース矯正で用いられる矯正装置は、透明で薄いマウスピースなのでつけていても目立ちません。
しかも食事や歯磨きのときは取り外せますから、装着感も良いです。
その一方で、適応範囲はマルチブラケット法より狭く、例えば過蓋咬合のように飛び出した歯を低くする圧下や低い歯を引き出す挺出はあまり得意ではありません。
そのため、過蓋咬合の程度によっては、マウスピース矯正単独では改善が難しい場合がある可能性も考えられます。

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受け口
2021年7月27日
受け口が気になって、横顔に自信がない、、でも美容整形は怖くて踏み出せない!なんてお悩みの方、矯正治療で改善できます!
こんにちは!世田谷区の三軒茶屋デンタルデザイン歯列矯正歯科です。
今日は「受け口」についてのお話です。
受け口でフェイスラインが気になる、ちょっと下顎が出ているような気がする、など、周りからは言われないけど自分では気になる、、と言う方は結構多いです。
受け口は美容整形の分野と思っている方もいますが、歯科の専門用語では、「反対咬合」または「下顎前突症」といいます。
■受け口の原因ってあるの?
受け口の原因は様々ですが、遺伝的要素と後天的要素があると言われていて、遺伝的要素の方が強いと言われています。
- 遺伝的要素
特に下顎の形は親からの遺伝的要素がかなり強く出ると言われています。
- 後天的要素
上の前歯が生えてくるときに上の前歯より下の前歯の方が出た状態になって生えてしまい、そのまま成長した場合
また、噛むときの癖や舌の癖が長期的に続いた場合や、舌が短いお子さんは舌が上顎を押すことができず、上顎の成長が止まってしまうことがあり、受け口になりやすい傾向があります。

受け口の原因には遺伝的要素と後天的要素がある
■受け口によって出る影響
- 咀嚼が不十分になってしまう
反対咬合の方は、噛み合わせが悪く、食べ物を咀嚼するときに十分に咀嚼できずに飲み込んでしまうので消化気管に負担をかけ続けてしまい、身体の成長や、脳の働きにも大きな影響を与えてしまいます。
- 顎関節症を発症しやすい
顎の動きが悪く、顎に負担がかかりやすくなります。
- 言葉の発音がしずらくなる
発音は、前歯の噛み合わせが関係していることから発音がしずらくなります。
- 全身のバランスが悪くなる
上顎と下顎のバランスが悪くなると全身の骨格のバランスが悪くなり、他の関節に歪みができてしまい腰痛や肩こりなど、やがて全身の骨格にも影響が出てしまいます。
■歯科矯正という選択があります!
横顔に自信がない・もっと口元を下げたい・顎の突出感が気になる方、このようなお悩みを持った方、実は少なくありません。美容整形には行く勇気がない、そんな方もいらっしゃるかもしれません。実は受け口は矯正で改善することができる症例なのです。直すことができれば、コンプレックスから開放され、自信を取り戻すことができます!
■当院における受け口の治療について
当院では「横顔を綺麗にしたい方」には矯正治療をおすすめしております。矯正治療と言うと「歯並びを綺麗にする」と言うイメージをお持ちの方が多いと思いますが、副次的効果として、「顔のバランス」を整えたり、「口元の美しさ」も獲得できる場合があります。症例にもよりますが、歯並びを整えることでフェイスラインも同時に整えることができます。このようなフェイスラインのお悩みをお持ちの方も是非お気軽に当院にご相談ください!!

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かみ合わせが良くないと歯の残せる確率が低い?
2021年7月26日
こんにちは!
口元のコンプレックスありますか?
歯並びで悩んでいる人も多いと思います。
出っ歯や、受け口、すきっ歯、でこぼこなど、いろんな歯並びがあり、歯並びやかみ合わせの状況は一人一人全員違います。
悪いかみ合わせを構成する歯並びの分類
悪いかみ合わせを構成している歯並びを分類しますと、3種に分類できます。
- 1つ目:歯のサイズと土台となる骨のサイズに不調和が発生した状態
- 2つ目:上顎と下顎に前後的な不調和が発生した状態
- 3つ目:上顎と下顎に垂直的な不調和が発生した状態
歯は、上顎と下顎それぞれ、「歯槽骨」に植わっている状態にあります。
歯槽骨と歯のサイズの調和がとれていると、きれいに並び、見た目も美しくなるでしょう。
ですが、歯槽骨に対して歯が大きい、歯の大きさに対して歯槽骨が小さい、という際には、うまく並ばず凹凸状態になってしまいます。不調和が軽いと、歯の生えかわりの際や顎が成長する時期に矯正治療を行えば、歯列を少し広げながら歯を抜かずに美しく並べられるケースも。
それに対して不調和が大きいにもかかわらず、歯列を広げて無理矢理歯を並べると、矯正治療を行っても口が閉じづらくなって、後戻りしやすくなるでしょう。
歯の位置を含めたあごの骨の異常は、機能的には咀嚼(そしゃく)、嚥下(えんげ)、発音、呼吸などの異常を生じさせるとともに、審美的にも、さまざまな障害を引き起こす可能性があります。

悪いかみ合わせを構成する歯並びは3種類
矯正治療はオーダーメイド治療
悪い歯並びの要因は、3つが複雑に絡まり合った状態となるので、お口の状態は人ぞれぞれで大きく違う状態となっております。
そのため、矯正治療は、一人一人の特徴を把握して、その結果に対して的確な治療計画を検討後に立案し、治療を行うオーダーメイド治療となります。
かみ合わせは、人それぞれ違います。
一度、かみ合わせ、歯並びで心配なことがあればご相談ください。

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マウスピースのお手入れ
2021年7月21日
矯正のために使用するマウスピースが変色したり、匂いがキツくなっているなんてことはありませんか?
こんにちは
今日はインビザラインなどのマウスピース型矯正装置についてのケアの仕方について詳しく説明していきます!
基本的にワイヤーを使用している矯正方法は取り外しせずに歯に装着した状態でケアをするしかありませんが、インビザラインのようなマウスピースタイプの装置は取り外しするというのが前提のため、装置のメンテナンスがかなり重要です。
マウスピース装置の場合、口から取り外ししている間は、歯には何も装着されていないので、歯磨きを行ったり、フロスなどで口腔のケアができます。意外と装置のケア方法を知らない方がいらっしゃいます。
■日々のマウスピースのお手入れ
インビザラインは、マウスピースを装着することにより、歯を移動させられる治療方法です。ですから、多くの時間マウスピースをつけて過ごすことになります。そのため、できるだけ綺麗なものを使いたいところです。
この記事では、インビザラインのケア方法や管理の方法についてご紹介していきます。
インビザラインのマウスピースは、1日20時間以上つけなければなりません。
それを下回ると効果が得られません。約2~3週間のペースで通院し、マウスピースは同一のものをおよそ2週間装着します。
インビザラインを装着して飲食せずとも、長時間つけているとマウスピースにはたくさんの細菌が付着します。
友達との飲食など、外すことがあった場合、不衛生な状態のものは見せられませんよね。
なるべくならば、清潔な状態で使用し続けられるように、日常的なケアがかなり重要です。

清潔さの維持には日々のケアが重要
■洗浄方法
インビザラインを取り外した際は、その都度綺麗に洗ってください。
唾液が付着した状態で放置しておくと、石灰化しマウスピースが変色したり悪臭が発生しかねません。
清掃方法は基本的にブラシで磨いていただく必要があり、中性洗剤を使用することをお勧めします。お湯はマウスピースの変形の原因になりますから、使用はNGです。汚れが気になって、こすり洗いだけでは物足りないなら、柔らかいブラシを使用しましょう。マウスピースの表面を傷つけるリスクがあるので、歯磨き粉は使用しないでください。
その理由として、歯磨き粉には研磨剤が入っており、その研磨剤によって装置に傷がつき、傷が付いたことでさらに汚れが付きやすくなります。
マウスピースは多くの時間はめておくため、長時間外していることはそれほどないでしょうが、洗浄後は乾かしてからケースにしまってください。
濡れたままでケースに入れてしまっておくと、雑菌が増えてしまいます。

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術前術後シュミレーション
2021年7月20日
こんにちは
最近は、デジタル化がとても進んでいますよね。
コンピュータシミュレーションの技術がとても進み、世の中のいろいろな現象が将来どのように変化しているのか、かなりの精度で予測できるようになってきました。
歯の移動もシミュレーションで予測できたらいいと思いませんか。
映像で見える化できたらいいと思いませんか。
実は、矯正治療の治療前と治療後をシミュレーションする技術はすでに開発されています。
当院でも、シミュレーション技術を導入して、治療前と治療後をわかりやすく見える化しています。
今回は、矯正治療の治療前と治療後を比較するコンピュータシミュレーションについてお話しします。
■口腔内スキャナーiTeroElement
いろいろなシミュレーション技術がありますが、その先駆けとなったのが、マウスピース矯正のパイオニアであるインビザラインの開発したクリンチェックというアプリケーション・ソフトウェアです。
クリンチェックでは、まず、iTeroElement と名付けられた口腔内スキャナーという特殊なカメラを使って歯並びを撮影します。
この口腔内スキャナーには、1 秒間になんと 6000 枚もの画像を撮影する能力があります。
その上、スキャニング精度も高く、シリコン印象剤というかなり細かなところまで再現できる歯型取り剤があるのですが、シリコン印象剤に勝るとも劣らないほど歯の細かいところまでスキャンできます。
こうして撮影された歯並びは、すぐさまデジタルデータ化され、コンピュータに取り込まれ
ます。

クリンチェックで歯の移動を予測
■3D シミュレーション
デジタルデータ化された皆さんの歯並びは、コンピュータで解析されます。
解析が終わると、コンピュータのディスプレイ上に 3D で歯並びが表示されます。
治療前の歯並びから、つまり今の歯並びですね、歯を移動させて、どのようにして歯並びがきれいに整っていくのか、そして最後にどのような歯並びになるのかをわかりやすく見てもらえます。
どれだけの日数が必要かもわかりますから、矯正治療の治療期間も把握しやすいですね。
■シミュレーションの利点
矯正治療の治療前と治療後をシミュレーションでは、このような利点が得られます。
○治療結果の見える化
治療により歯並びがどのように変化していくのかを、映像で見ることができるため、長期に及ぶ矯正治療に不安がなくなり、治療に対するモチベーションがアップします。
○治療計画を理解しやすい
歯の移動を 3D で表示してくれるので、治療計画がわかりやすくなります。
○治療期間がわかりやすい
どれくらいの期間をかけて、どのように歯を移動させるのかがわかるので、治療期間もはっ
きりします。

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部分矯正だけでもやっちゃいます
2021年7月16日
こんにちは
矯正治療って、歯並び全体をきれいに整えるイメージがあると思います。
ですが、中には「歯並び全体が気になっているわけじゃない」「前歯のここのところだけきれいになれば十分」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような希望の方にとっては、歯並び全体を整えるのはオーバーに感じられることでしょう。そこで当院では、部分的に歯並びを整える部分矯正という矯正治療を取り入れています。部分矯正とはどのような矯正治療なのでしょうか。
■部分矯正ってなに?
部分矯正とは、私たち歯科医師の間ではMTM(MinorToothMovement)という限定的な範囲で行う矯正治療のことです。
プチ矯正とよぶところもあるようですね。
全ての歯を移動させるのではなく、気になるところに限って歯を移動させるのが、部分矯正の特徴です。
ブラケットとワイヤーで歯を移動させることもあれば、マウスピースを使って移動させることもあります。
■部分矯正のメリット
部分矯正にはこのようなメリットがあります。
○気になるところだけ整えられる
部分矯正の1番のメリットは、気になるところだけを選択的に歯並びをきれいに整えることができることです。
前歯の歯並びを整えたいという方が多いですが、歯磨きをしやすくするために小臼歯という少し奥の歯だけを部分的に整える方もいらっしゃいます。
○治療期間が短い
全体を整えるのと比べると、治療期間が短く抑えられます。
○費用が抑えられる
部分矯正も歯並び全体の矯正と同じく自費診療ですが、治療費は矯正装置をつける歯が少ないため、部分矯正の方が低めに設定されているところが多いです。
■部分矯正のデメリット
○適応外となることも
部分的に歯並びを整えようにも歯を収めるスペースがどうしても確保できない場合は、歯並び全体を整えなくてはなりません。
適応症例が限定的というのも部分矯正のデメリットです。
○治療後の仕上がり
歯並び全体を整えた場合と比べると、部分矯正の歯並びは仕上がりが劣る可能性が否めません。
○歯を削ることもある
歯並び全体を整える場合は、歯を並べるスペースを確保しやすいのですが、部分矯正では限られた範囲でスペースを確保しなくてはなりません。
そのため、歯の一部を削ってスペースを確保しなくてはならないこともあります。

部分矯正のメリット・デメリット
■部分矯正の適応となるのは
先にご説明した通り、部分矯正は適応症例が限られます。
詳しくは術前検査をしなければ判断できませんが、部分矯正で対応できる可能性のある歯列不正は以下の通りです。
- 前歯部のわずかな隙間
- 前歯を中心とした軽度の乱杭歯
- 数本以内の歯列不正・矯正治療を終えた後の後戻り

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矯正のデメリット
2021年7月15日
こんにちは
みなさん矯正治療のメリットは何ですかと聞かれれば、『見た目が良くなる』『噛み合わせが良くなる』など、いろいろ思いつくことでしょう。しかし、反対にデメリットについてはあまり知られていないのではないでしょうか。メリットがあるものには、デメリットもあるものです。デメリットというのは話しにくいものですが、今回は、矯正治療のデメリットを、正直に(笑)お話ししましょう。
■治療中の見た目
矯正治療のイメージとして思い浮かべられるのは、マルチブラケット法です。歯の表面にブラケットを装着し、ブラケットの溝に通した弾性ワイヤーの弾力性を利用して歯を移動させる治療法です。この治療法では、ブラケットや弾性ワイヤーなどの矯正装置がどうしても目立ってしまいます。また、ヘッドギアなどの顎外装置を併用すれば、なおさらです。矯正治療の方法によっては、矯正装置が目立ってしまうのもデメリットのひとつです。
■歯の痛み
歯並びをきれいに整えるためには、歯を移動させなければなりません。歯に適切な力を加えて、歯を少しずつ移動させていくわけです。多くの場合、矯正治療の初期段階だけですが、歯が動くときに痛みを感じることがあります。
■話しづらくなる
矯正治療では、歯を移動させるために矯正装置を装着します。しばらくすると矯正装置の異物感や装着感に慣れるようになりますが、慣れるまでの間は、話しにくくなります。

慣れるまで話しにくくなる
■虫歯や歯周病のリスクが高くなる
矯正治療が始まると、矯正装置が歯に装着されますが、矯正装置が装着された歯は歯磨きがしにくくなります。これはマルチブラケット法の場合で、特に顕著になります。虫歯や歯周病の原因は、歯の表面のプラークの中に潜んでいる細菌です。虫歯や歯周病を防ぐためには歯磨きが重要なことはご存知の通りですが、歯磨きがしにくくなりますから、矯正治療中は虫歯や歯周病のリスクが高まります。マウスピース矯正では、マウスピースを外すことで歯磨きはしやすくなりますが、マウスピースを装着している間、歯と歯の間への唾液の流れが悪くなるため、唾液の洗浄力や抗菌作用が十分に得られなくなり、やはり虫歯や歯周病のリスクは高くなります。
■虫歯や歯周病があると治療が受けられない
すでに虫歯や歯周病になっている歯があると、虫歯や歯周病が悪化するリスクがあるため、それらを治療してからでないと矯正治療を受けることはできません。
■治療費
我が国の健康保険制度では、病気の治療に対し保険の給付が受けられます。歯列不正に対する矯正治療は、病気の治療ではなく、美容医療とされているため、保険給付の対象外となっています。そのため、矯正治療は自費診療となり高額となります。
■治療期間が長い
矯正治療では、歯に弱めの適切な力を持続的に加えて歯を少しずつ移動させます。強い力で早く移動させようとすると、かえって歯が移動しなくなったり、骨や歯根が吸収されたりするリスクがあるからです。そのため、治療期間が長期化します。歯並びなどによって治療期間に差はありますが、2〜3 年かかることも珍しくありません。

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矯正治療のメリット
2021年7月14日
こんにちは
突然ですが、問題です。矯正治療のメリットって何でしょう。歯並びがきれいになるというのが、皆さんがまず思いつく矯正治療のメリットだと思います。実は矯正治療のメリットは、これだけではありません。今回は、矯正治療のメリットについてお話しします。
■見た目が良くなる
矯正治療の結果、歯並びが良くなると、口元がきれいになるだけではありません。お顔全体の印象までもよくなります。今まで口元やお顔に自信が持てず、コンプレックスから社交性が低下したり、心理的な問題を抱えていたような方も、外観に自信が持てるようになります。
■しっかり噛めるようになる
前歯には食べ物を噛み切る、奥歯には食べ物をすり潰す役割があり、これらの歯を上手に使って食べ物をかみます。歯並びが凸凹ですと、上下の歯がきちんと噛み合わせられませんから、歯は本来の役割を十分果たすことができません。歯並びをきれいに整えると、上下の歯の噛み合わせが良くなりますから、しっかりと食べ物を噛むことができるようになります。

矯正治療で噛み合わせが良くなる
■発音が良くなる
上顎の奥歯など、歯並びに隙間があると、そこから空気が漏れ出し、発音が不明瞭になることが知られています。矯正治療で歯並びがきれいに整えられると、歯並びの隙間がなくなりますから、発音も良くなります。
■虫歯や歯周病のリスクを減らせる
虫歯や歯周病の原因はお口の中の細菌ですが、これらの細菌が潜んでいるのが、歯の周囲についているプラークです。プラークを取り除くことを、プラークコントロールといい、虫歯や歯周病を防ぐための基本となっています。プラークコントロールをしっかり行うためには、日常の歯磨きがとても重要です。しかし、凸凹とした歯並びの場合、歯ブラシを隅々まで当てるのはとてもたいへんですから、プラークコントロールも難しくなります。
矯正治療で歯並びを整えれば歯磨きがしやすくなるため、プラークコントロールが良くなり、虫歯や歯周病のリスクも減らせます。
■歯の寿命が長くなる
歯並びが良くなると、噛み合わせたときに加わる力が、歯並び全体にバランスよく伝わります。噛み合わせの力は、意外と強く、なんとご自身の体重くらいの力とも言われています。どこか特定の歯に噛み合わせの力が強く加わると、歯が噛み合わせの力に耐えかねて割れたり、歯の周囲の骨がダメージを受けたりします。矯正治療を受けると、噛み合わせの力が歯並び全体で受けられるようになりますから、歯の寿命も長くなります。

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矯正治療のリスク
2021年7月13日
こんにちは
矯正治療を行えば、歯並びがきれいになりますね。これは矯正治療によって得られる利益といい変えることができます。しかし、残念ながら利益の裏にはリスクがあるものです。利益にリスクが伴うことは、矯正治療だけに限った話ではなく、どんなことにも当てはまります。当院では長年矯正治療を行ってきましたが、リスクを完全に無くすことはできません。そこで当院では利点だけでなく、リスクについてもきちんと理解していただいた上で、治療に取りかかることにしています。矯正治療を受けることに伴うリスクとはいったいなんなのでしょうか。
■矯正治療に関わる一般的なリスク
○歯の痛み
歯を移動させる際、歯に痛みを感じることがあります。多くの場合、歯の移動に伴う痛みは治療開始から数日程度で解消します。たとえ痛みが強い場合でも、歯の移動による痛みは、痛み止めの薬を使えば十分コントロールできます。
○口内炎
歯の表面に装着するブラケットや、それに通してある弾性ワイヤーなどの矯正装置が頬や舌、唇などに当たることで、口内炎が生じることがあります。口内炎が生じる場合は、当たっている矯正装置にワックスを貼り付けることで、自然に傷が治るようにします。なお、口内炎は矯正装置に慣れると生じなくなります。
○発音障害
矯正装置が舌に当たることで、言葉を発するのが難しくなることがあります。しばらくすると、矯正装置に慣れてくるため、発音障害は自然に解消されます。
○虫歯や歯周病
矯正装置がついていると、歯磨きが難しくなります。食べたものも引っかかりやすくなります。そのため、プラークコントロールが難しくなり、虫歯や歯周病を起こすリスクが生まれます。
○歯根吸収
歯根吸収とは、歯の根が溶けて短くなってしまうことです。歯根吸収は、『歯に加わる矯正力が強すぎる』、『歯を移動させるために必要のない動きをさせる』ことなどにより起こることが明らかになっています。
○歯肉退縮歯
肉退縮とは、歯ぐきが下がってしまうことです。歯肉退縮が起こると、歯が延びたように見えてしまいます。歯肉退縮は、歯槽骨という歯を支える骨の薄いところに生じやすい傾向があります。よくみられるのは、下顎前歯部の歯ぐきです。
○後戻り
後戻りとは、一度きれいな状態に整えられた歯並びが、元に戻ってしまうことです。そのため、矯正治療を終えた後は、後戻りを防ぐためにリテーナーという矯正装置を装着します。

矯正治療のリスクを正しく理解
■症例によって生じるリスク
○抜歯
歯並びをきれいに整えようとしても、顎の骨にそのためのスペースが足りないことがあります。そのようなときは、歯を抜いて歯をきれいに並べるためのスペースを確保します。多くの場合は、第一小臼歯という前から4番目の歯が対象となりますが、歯の状態によってはその後ろに生えている第二小臼歯を抜歯することもあります。
○顎矯正手術
歯列不正の原因が、上顎や下顎の骨にある場合、矯正治療で歯を移動させるだけでは歯並びをきれいに整えることはできません。上顎骨や下顎骨の骨切り手術を行い、顎の骨の形も理想的なものにする必要があります。

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半透明の矯正装置
2021年7月12日
こんにちは
歯並びを整える矯正治療といえば、歯の表面にブラケットという金具を装着し、その金具に設けられた溝に通す形で弾性ワイヤーを装着するマルチブラケット法という治療法が有名です。
矯正治療といえばマルチブラケット方がイメージされるほど、一般的な治療法です。
もちろん、当院でも行っています。
マルチブラケット法は、優れた矯正治療法なのですが、歯にブラケットや弾性ワイヤーを装着するのでどうしても目立ってしまうのがデメリットです。
そこで開発されたのが、当院でも採用している半透明のブラケットです。
今回は、半透明の矯正装置を使った矯正治療についてお話しします。
■半透明の矯正装置とは
○半透明の矯正装置が開発された経緯
マルチブラケット法で用いられるブラケットは、長い間金属で作られてきました。
金属製のブラケットは、強度も高い上に、接着剤との相性も良いという優れた性質を有しています。
しかも、矯正治療が終わった後に取り外すのも容易です。
ところが、金属製なので歯の白さと全く一致しないため、どうしても目立ってしまうのです。
目立つ理由が歯の色との不一致にあるため、金属色ではないブラケットにすればこのデメリットは解消できます。
○半透明の矯正装置の素材
新たに開発された目立ちにくいブラケットは、レジンやセラミックで作られています。
レジンは、虫歯治療でもよく使われるプラスチック製の歯科治療材料です。
セラミックは、審美性の高い被せ物などに使われる歯科治療材料です。
金属製のブラケットと異なり、どちらも歯の色に似た白色に作られています。
■半透明の矯正装置の特徴
では、半透明の矯正装置の特徴をご紹介します。
○半透明の矯正装置のメリット
レジン製やセラミック製のブラケットは歯の色合いと差が少ないため、目立ちにくいというのが、まず挙げられるメリットです。
矯正装置の材料が違うだけでマルチブラケット法という点には変わりありませんから、適応となる歯列不正の種類もほとんど変わりません。
素材自体の安定性も高く、アレルギーを起こすリスクもほとんどありません。

半透明の矯正装置は目立ちにくくアレルギーのリスクが低い
○半透明の矯正装置のデメリット
レジン製やセラミック製のブラケットは目立ちにくいですが、もちろん全く見えないわけではありません。
金属製のブラケットと比べると強度の点で劣っているため、レジン製やセラミック製のブラケットは壊れにくくするために金属製のブラケットよりも少し大きく作られています。
したがって、矯正治療中の違和感が大きくなってしまいます。
また、矯正治療が終わり、矯正装置を外すとき、金属製のブラケットの場合、破損することがほとんどなくそのまま外せます。
しかし、レジン製やセラミック製のブラケットは、外すときに破損することが多い傾向があり、金属製のブラケットと比較して外す手間がかかります。
コスト面では、レジン製やセラミック製のブラケットの方が高価なので、矯正治療の治療費も高くなります。

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